No.05126 Re: 集落調査における検定 【青木繁伸】 2007/12/17(Mon) 21:13
全数調査をして回収率60%ということですね。40%については調査できなかったのですが,その理由はどういうことでしょうね。
ランダムならば良いのでしょうが,何らかの理由により調査できなかったというなら,母集団を代表していないので,結果については信頼できないと言うことになるでしょう。
たとえば,ある問題について賛成派と反対派があって,反対派は調査自体を拒否したと。そうすると,賛成派の60%についての調査をしても,何の情報も得られないというか,賛成派の調査をしたと言うことになるわけです。
それともう一つは,全体の人数も考慮の対象にしておいた方が良いでしょう。
そもそも,全数調査では近代的な統計学理論が活躍する場面はありません。
近代的な統計学は,標本調査を対象としますので,全数調査の場合には,単に記述統計というレベルでお仕舞いになるでしょう。
もっ とも,母集団と標本の関係というのは微妙なもので,たとえば,ある高校の3年生善人に調査したとして,それはその高校においては全巣調査ということになり ますが,その高校が何らかの(母集団の)代表選手(標本)であるとすれば,標本調査と言うことにもならないわけではない。
それと,本当に 40%については調査できなかったというのが確率的なものだとすれば,最初から60%抽出の標本調査ということで,検定・推定の可能性が全否定されるわけ ではないかもしれない。とはいっても,その場合には有限母集団と言うことで補正項が必要になったり何だりで,とっても面倒なことになるとは思う。
全数調査として考えれば,対象者の40%については不明なので,*調*査*は*失*敗*だ*っ*た*と言うことになるかも知れない。
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