No.05019 Re: 対応のある検定 【青木繁伸】 2007/12/11(Tue) 22:20
正規分布するかどうかと言うのは,母分布が正規分布かどうかということ,サンプルサイズが20だからというのは話の順序が違う
サンプルサイズが20のとき中心極限定理が効くのかというなら,効かないだろう
当たり前のことだが,制約条件の少ないノンパラ検定で有意だったらパラメトリック検定でも有意だろう
> ウイルコクソンの符号付き順位検定を使用した場合,レポートにはどの値を紹介しなければならないのでしょうか
第一位:例数,P値
第二位:ウイルコクソン統計量
No.05028 Re: 対応のある検定 【最近統計をはじめた者】 2007/12/12(Wed) 16:29
お答いただきまして,誠にありがとうございます。
すみませんが,もう一つお願いします。
ウイルコクソンの符号付き順位検定は,対応のあるt検定と同じく,事前・事後の平均値の差を検定するものなのでしょうか?それとも,中央値の差を検定するものなのでしょうか?どうぞよろしくお願いいたします。
No.05030 Re: 対応のある検定 【青木繁伸】 2007/12/12(Wed) 17:20
> ウイルコクソンの符号付き順位検定は,対応のあるt検定と同じく,事前・事後の平均値の差を検定するものなのでしょうか?それとも,中央値の差を検定するものなのでしょうか?
あなたは,どう思います?
以下のようなシミュレーションをしてみると,中央値の差を検定するようですねsim <- function(n)乱数を生成するので毎回異なった結果が出るが,
{
x <- rnorm(n)*10
y <- rnorm(n)
y <- y-median(y)+median(x)
o <- order(x)
x <- x[o]
y <- y[o]
x[1:(n*0.2)] <- x[1:(n*0.2)]*100
cat("mean: ", mean(x), mean(y), "P =", t.test(x, y, paired=TRUE)$p.value, "\n")
cat("median:", median(x), median(y), "P =", wilcox.test(x, y , paired=TRUE)$p.value, "\n")
}
sim2 <- function(n)
{
x <- rnorm(n)*10
y <- rnorm(n)
y <- y-median(y)+median(x)
o <- order(x)
x <- x[o]
y <- y[o]
x[1:(n*0.2)] <- x[1:(n*0.2)]*100
x <- scale(x)+10
y <- scale(y)+10
cat("mean: ", mean(x), mean(y), "P =", t.test(x, y, paired=TRUE)$p.value, "\n")
cat("median:", median(x), median(y), "P =", wilcox.test(x, y , paired=TRUE)$p.value, "\n")
}> sim(100) # 中央値は同じで,平均値の異なる100個のデータを生成して
mean: -282.8230 -0.1332584 P = 1.425402e-05 # t.test は有意
median: -0.08614612 -0.08614612 P = 0.2164297 # wilcox.test は有意ではない
> sim2(100) # これくらいのデータサイズだとよくわからない
mean: 10 10 P = 1
median: 10.46270 9.964828 P = 0.3778145
> sim2(1000) # 平均値が同じで,中央値の異なる1000個のデータ
mean: 10 10 P = 1 # t.test は有意ではない
median: 10.46411 10.00490 P = 0.02193847 # wilcox.test は有意
No.05032 Re: 対応のある検定 【最近統計をはじめた者】 2007/12/12(Wed) 19:04
ご多忙のなか,誠にありがとうございました。助かりました。中央値の差を検定するのですね。あやうく報告書には中央値を載せずに書いてしまうところでした。ありがとうございました。
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