No.04984 説明変数全部1%水準で有意  【イブン】 2007/12/08(Sat) 23:45

総合満足度に影響を与える要因を明らかするために,
13質問項目について因子分析を行って,3つの因子が出ました。
その三つの因子を独立変数とし,総合満足度を従属変数にして重回帰分析を行った。
ところが,R2は0.522,すべて1%水準で有意という結果が出た。しかも全て.000
全て.000はありえないといわれた。学術論文ではこんな結果見たことがないといわれた。分析の過程や手法が間違ったかもしれないと思います。

いくつかの質問が満足度に与える影響を分析したいときに,どのような分析手法を使ったらいいでそうか。適切なやり方を教えていただけないでしょうか。

No.04985 Re: 説明変数全部1%水準で有意  【青木繁伸】 2007/12/09(Sun) 00:05

> すべて1%水準で有意という結果が出た。しかも全て.000
> 全て.000はありえないといわれた。

なにが1%水準で有意なんですか? 偏回帰係数?
0.000ってその偏回帰係数の検定のP値ですか
全て0.000があり得ないなんて,そんなことないですよ。
サンプルサイズがでかけりゃ,そんなこと当たり前でしょう。

それにもかかわらず

> R2は0.522

っていうことは,サンプルサイズだけがばかでかいデータであるとか?

固有科学の問題ではあるけど,R2が0.522って,さほど意味のある数値じゃないともいえなくはない

> 三つの因子を独立変数とし

因子得点を独立変数にしたんですか?
ちょっと変な感じはしますけどね。

総合満足度を従属変数として,もとの13項目そのままを独立変数としたらどういう結果だったんでしょうかね。

No.04986 Re: 説明変数全部1%水準で有意  【イブン】 2007/12/09(Sun) 00:24

早速のお返事どうもありがとうございます。
全ての項目を独立変数として分析したら五つの項目だけは偏回帰係数は1%か5%水準で有意です。13項目を別々に単回帰分析したら,偏回帰係数は全て有意を示している。
このような結果は何を意味しているでしょうか。

No.04987 Re: 説明変数全部1%水準で有意  【青木繁伸】 2007/12/09(Sun) 00:37

> このような結果は何を意味しているでしょうか。

まさに,そのようなことを意味しているのです。

ちなみに,発端のスレッドの件ですが,以下のようなシミュレーション結果を呈示しておきましょう。

ここで,tri.mat(), gendat() は
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/R/ にありますが,それを使って,以下のようなデータを作って,重回帰分析のシミュレーションをしてみる。
> r <- tri.mat(c(
+ 1,
+ 0.42,1,
+ 0.42,0,1,
+ 0.42,0,0,1), 4)
> x <- data.frame(gendat(50, r))
> colnames(x) <- c("y", paste("x", 1:3, sep=""))
> round(cor(x), 3)
y x1 x2 x3
y 1.00 0.42 0.42 0.42
x1 0.42 1.00 0.00 0.00
x2 0.42 0.00 1.00 0.00
x3 0.42 0.00 0.00 1.00
> ans <- lm(y~., x)
> summary(ans)

Call:
lm(formula = y ~ ., data = x)

Residuals:
Min 1Q Median 3Q Max
-1.52190 -0.50070 -0.03458 0.34113 1.51077

Coefficients:
Estimate Std. Error t value Pr(>|t|)
(Intercept) 3.447e-17 1.012e-01 3.41e-16 1.000000
x1 4.200e-01 1.012e-01 4.152 0.000141 ***
x2 4.200e-01 1.012e-01 4.152 0.000141 ***
x3 4.200e-01 1.012e-01 4.152 0.000141 ***
---
Signif. codes: 0 ‘***’ 0.001 ‘**’ 0.01 ‘*’ 0.05 ‘.’ 0.1 ‘ ’ 1

Residual standard error: 0.7154 on 46 degrees of freedom
Multiple R-Squared: 0.5292, Adjusted R-squared: 0.4985
F-statistic: 17.24 on 3 and 46 DF, p-value: 1.217e-07
この結果は要するに,
x1,x2,x3は相互の相関は全くない
yとはそれぞれ0.42の相関がある
偏回帰係数は 0.42(この場合はyとの単相関係数に等しい)
しかも,偏回帰係数が0であるという帰無仮説は P < 0.000141 で棄却される
決定係数(R^2)はどうってことない 0.5292 だが,これも当然,これが0であるという帰無仮説は P < 1.217e-7で棄却される
なになに?そんなへんな相関係数が観察されるわけはない?
そんなことはないでしょう。

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