No.04517 Re: 重回帰分析の標準偏回帰係数の値について 【青木繁伸】 2007/10/12(Fri) 10:35
> 標準偏回帰係数の値が.19-.31
[.19-.31]とはどういうことでしょうか(反問とは無関係ですが整数部が0のとき[0.]を省略するのはよいこととは思いません。一部の統計ソフトがというかそのソフトをコンパイルしたコンパイラの仕様だと思いますが)
> 標準偏回帰係数の場合は有意水準だけ考慮すればいいのでしょうか,それとも相関係数の値のような意味を持つのでしょうか。
相関係数に限らず,偏回帰係数(標準化偏回帰係数),平均値の差,割合の差などなんでも,実際的な意味と検定結果とは無関係です。ですので,当然有意な偏回帰係数であっても実質的に意味のない説明変数であることもあります。
> いわゆる「偏相関係数」とは標準偏回帰係数と考えてよろしいでしょうか
どういう意味合いで『いわゆる「偏相関係数」』と言われているのかわかりませんが,実際に計算してみればおわかりになると思います。違います,よね。
No.04518 Re: 重回帰分析の標準偏回帰係数の値について 【北 和弘】 2007/10/12(Fri) 16:20
ご指導ありがとうございます。先ほどは説明不足で失礼いたしました。
最初の質問につきまして,上記のデー タはN=150で,3尺度の説明変数の標準偏回帰係数が0.19から0.31までの値となり,いずれも5%水準で有意を示しました。またR2は0.10 で,これは0.1%水準で有意となりました。この結果は実質的に意味のない説明変数といえるのでしょうか。勉強不足なのを痛感しておりますが,よろしくお 願いいたします。
No.04519 Re: 重回帰分析の標準偏回帰係数の値について 【青木繁伸】 2007/10/12(Fri) 17:07
> R2は0.10で,これは0.1%水準で有意となりました
No.4516で「ピアソンの相関係数の場合,たとえ有意であっても,.20未満は無相関,.20-.40は弱い程度の相関とみなすことが通例です」と書かれていましたが,その基準はどのように考えられているものかご存じでしょうか。
単回帰(直線回帰)は,独立変数が1個だけの重回帰分析と同じなんです。
そして,単回帰の場合の従属変数と独立変数のピアソンの相関係数をrとすると,r^2は単回帰分析を重回帰分析と見なしたときの重相関係数の二乗(決定係数)R^2に等しいのです。
おわかりですね,r=0.2が無相関と評価されるのはr^2=R^2=0.04にしかならないからです。そして,R^2=0.04の意味は,独立変数が従属変数の分散を説明する割合が0.04(つまり4%)しかないからです。
あ なたの分析では,3つの独立変数を使った重回帰分析でR^2が0.1だったということですね。これをどう評価しましょうか。評価は,分野により,対象によ り異なるとはいえ,やや小さすぎないでしょうか。有意か有意でないかは,検定対象が実質的な意味を持つ場合にのみ意味があります。実質的な意味がない場合 にはそもそも検定を行う必要性がありません。
No.04520 Re: 重回帰分析の標準偏回帰係数の値について 【北 和弘】 2007/10/12(Fri) 17:39
相関係数r^2の説明率は知っていましたが,R2も同様に解釈していいのは知りませんでした。それでは,やはり小さすぎですね。ご指導,ありがとうございました。
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