No.04385 共線性の診断  【病院】 2007/09/22(Sat) 10:38

重回帰分析を行っており,共線性の診断について迷うところがあり,
ご相談に乗っていただきたく存じます。

ある神経心理検査の結果を目的変数に
年齢,性,病前のIQ,数値化した頭部CT所見を説明変数としました。
年齢と頭部CT所見の間に0.6の相関があるため,
共線性のチェックをSPSS上で行ったのですが

VIFは年齢,CT所見ともに2以下(1.7程度)であり,
共線性はないかと思われたのですが,
固有値の条件指標を調べてみると
1つの条件指標が31と,共線性ありとされる基準である30を超えていました。
問題のある次元の分散比率は
年齢が0.40,病前IQが0.91,頭部CT所見が0.14でした。

頭部CT所見が検査結果にどのような影響をあたえているか見たいのですが
年齢とIQの影響をコントロールしたいと考えているので
変数を減らさないで結果を見てみたいのです。

こういった場合は共線性の問題があると考えるのでしょうか
それともVIFが低いのでないと考えてもよいのでしょうか。

過去の投稿でも条件指標についての質問があり,
それも確認させていただいたのですが,
上記のような場合にどう解釈してよいのかわからず,投稿させていただきました。
どなたか,よろしく御回答をお願い申し上げます。

No.04386 Re: 共線性の診断  【青木繁伸】 2007/09/22(Sat) 12:47

> 固有値の条件指標を調べてみると
> 1つの条件指標が31と,共線性ありとされる基準である30を超えていました。

目安ですからね
30.1 なら共線性ありとしないでしょう
それと五十歩百歩でしょう

No.04387 Re: 共線性の診断  【青木繁伸】 2007/09/22(Sat) 21:33

念のため言っておくと,トレランスなどで問題がないにもかかわらず単相関係数の符号と偏回帰係数の符号が一致しない(数値がかなり違う)などは,多重共線性じゃないですから誤解しないように。

No.04395 Re: 共線性の診断  【病院】 2007/09/24(Mon) 16:18

青木先生

質問者です。丁寧なご回答をどうもありがとうございました。

先生がレスポンスの中で触れておられた,「トレランスで問題がないにもかかわらず,単相関の符号と偏回帰係数の符号が一致しない」という場合は,「抑制変数」と考え,意味のある解釈ができると考えて間違いないでしょうか。

また固有値の条件指標が高くても,VIFや許容度に問題がない場合は上記に当てはまると考えてもよろしいのでしょうか。

過去のスレッドでどなたかが推薦されていた「複雑さに挑む科学」を購入し,読んでいるのですけれども,固有値の条件指標をどう解釈したらよいのかが未だによくわからないでおります。

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