No.04327 Re: 喫煙率の減少についての検定 【青木繁伸】 2007/09/07(Fri) 18:44
A群,B群それぞれでは,問診前後の喫煙率に違いがあるかは,マクネマー検定になりますね。
つまり,A群では,喫煙状況の変わった人は65人
非喫煙→喫煙 15人
喫煙→非喫煙 50人
B群では,喫煙状況の変わった人は60人
非喫煙→喫煙 20人
喫煙→非喫煙 40人
それぞれの群でのマクネマー検定は65人と60人がそれぞれフィフティ・フィフティで二つのカテゴリーに振り分けられるかの検定をしているわけです。ずっと喫煙とかずっと非喫煙の人は無関係なんですね。
では,A群とB群で喫煙から非喫煙になる人の割合は50/65と40/60ですね。この割合に違いがあるかどうかは二群の比率の差の検定(あるいは2×2分割表の独立性の検定)ではないでしょうか?
A群 B群 計
非喫煙→喫煙 15人 20人 35人
喫煙→非喫煙 50人 40人 90人
合計 65人 60人 125人> fisher.test(x)
Fisher's Exact Test for Count Data
data: x
p-value = 0.2346
alternative hypothesis: true odds ratio is not equal to 1
95 percent confidence interval:
0.2516365 1.4168895
sample estimates:
odds ratio
0.6024939
> chisq.test(x)
Pearson's Chi-squared test with Yates' continuity correction
data: x
X-squared = 1.159, df = 1, p-value = 0.2817
No.04328 Re: 喫煙率の減少についての検定 【SHIGE】 2007/09/07(Fri) 19:40
青木先生,早速のご返事感謝いたします。
さて,先生のお答えでは,喫煙状況の変化した受診者数を2群間で比較するとのことですが,医師の立場からいたしますと
喫煙→非喫煙:新規に禁煙してくれた偉い?受診者
非喫煙→喫煙:禁煙に挫折した残念な?受診者
という感じで,「喫煙状況の変化」という観点からは同じカテゴリーに入るにしても,「禁煙のお勧め」という介入の結果,として捉えると,全く正反対の行動をしているわけで,この2つを合計するというところが腑に落ちません。つまり
新規に禁煙してくれた受診者:介入の効果あり
禁煙を継続してくれた受診者:介入の効果あり
喫煙を再開してしまった受診者:介入の効果なし
喫煙を継続している受診者:介入の効果なし
と考えたいのですが,そうするとどういう2×2の表を考えるべきか,また行き詰ってしまいます。
No.04329 Re: 喫煙率の減少についての検定 【青木繁伸】 2007/09/07(Fri) 20:53
> 喫煙→非喫煙:新規に禁煙してくれた偉い?受診者
> 非喫煙→喫煙:禁煙に挫折した残念な?受診者
という,「神の立場」に立つのではなく,「教えられたことに従いたいけど,説得力が今ひとつなんだよね」という「凡俗の立場」からものを見るというのも大事なんでは?
要するに,「あれこれ言われたけど,やっぱ,タバコ吸いたいんだよね」という行動様式を如何に変えられたかということ。
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