No.03757 3人以上の観察者による判定の一致率  【波音】 2007/06/25(Mon) 21:22

結果からいうと「3人以上の観察者の判断がどれほど一致しているかを表す指標」を探しています。

例えば,観察時刻ごとにマシンの稼働状況を「稼動している」か「稼動していない」かという2択で3人の観察者が判定したとします(その結果が添付図のようになった)。

もし観察者が2人の場合なら

http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/Kappa/kappa.html

の方法が適切なのでしょうが,これは3人以上の場合には適用できないのでしょうか。。。

他にはケンドールの一致係数もありますが,あれは順序尺度を扱うものですし,クラメールの連関係数というのは評定の一致率とは違うと思うのですが,今回の場合はどのような方法があるのでしょうか(適切なのでしょうか)。

fig


No.03758 Re: 3人以上の観察者による判定の一致率  【青木繁伸】 2007/06/25(Mon) 22:19

二値データ(二通りの値のいずれかを取るデータ)というのは,間隔尺度を扱う統計手法で扱えますよ。
間隔尺度で扱えるデータは,順序尺度のデータにも適用できますよ。
別の説明をすれば,二つの値しか取らないデータってば,順序は必ず付くでしょう。
男と女なんて場合でも,それぞれの変数においては順序が付くでしょ?付くんです。

つまり,二値データは比尺度データも含めて,統計学の全ての手法を適用できるんですよ。

No.03760 Re: 3人以上の観察者による判定の一致率  【波音】 2007/06/25(Mon) 22:40

早速の回答ありがとうございます。

なんと,,,ずっと二値データは名義尺度なのだと思い込んでいました。それならケンドールの一致係数が使えますね。

No.03761 Re: 3人以上の観察者による判定の一致率  【青木繁伸】 2007/06/25(Mon) 22:55

> set.seed(12345)
> x <- sample(2, 2000, replace=TRUE)
> y <- sample(2, 2000, replace=TRUE)
> sqrt(chisq.test(table(x, y), correct=FALSE)$statistic/2000)
X-squared
0.00722709
> cor(x,y)
[1] 0.00722709
先頭の set.seed を外して,シミュレーションしてご覧いただければ,いつでも同じ答えが得られることが分かるでしょう。(絶対値は同じということで)

No.03762 Re: 3人以上の観察者による判定の一致率  【波音】 2007/06/26(Tue) 00:46

カイ自乗統計量をサンプルサイズで割った値の平方根が(xとyの)相関係数と一致するのですね。

教科書的には別の単元で別の理論として説明されているものでも,元をたどってデータの性質というか,特定の統計量を算出する過程での(数学的な)操作によっては,実はとても関連深い分析の仕方であることが多いのですね。

どうしても「こういうときはこの分析方法」という形で括ってしまいがちですが,,,私もまだまだ修行が必要ですね。

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