No.03634 等分散性の検定結果について  【takatsu】 2007/06/11(Mon) 18:16

次のデータを使って等分散性の検定を行いました。
(Aグループ) 3840 3540 3920 2920 3820 3910 3300 2770 3000 3900
(Bグループ) 3470 2550 2920 2530 3280 2840 2520 3350 3610 3430

EXCELで等分散性の検定を行ったところ,
 <1> 観測された分散比 1.148304465
 <2> P(F<=f) 両側 0.840166521   <= FTESTで計算
 <3> F 境界値 両側 4.025994158   <= FINV(0.025,9,9)
となりました。

一方,SPSSで「独立したサンプルのT検定」を行い,出力結果にある
「等分散性のための Levene の検定」を見ると
(1) F値 0.053
(2) 有意確率 0.821
となっています。
結果的にはEXCELもSPSSも等分散とみなす判定ができています。
お聞きしたいのは,<1>と(1),<2>と(2)が対応しているものだと
思っていましたが値が違うようです。
この違いはどのように理解すればよいのでしょうか。
よろしくお願いします。

No.03635 Re: 等分散性の検定結果について  【takahashi】 2007/06/11(Mon) 19:00

エクセルのは「等分散性の検定」,所謂「F検定」。
SPSSのは「等分散性のためのLeveneの検定」。

やっていることが違うので,結果も当然異なります。

Rでいうと,上がvar.testで下がlevene.test
のはずなんだけど,SPSSの結果と違うなあ。

Leveneの検定は
http://www.itl.nist.gov/div898/handbook/eda/section3/eda35a.htm
に載ってます。

No.03636 Re: 等分散性の検定結果について  【青木繁伸】 2007/06/11(Mon) 19:22

http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/R/index.html 中の levene.test では,
> x <- c(3840, 3540, 3920, 2920, 3820, 3910, 3300, 2770, 3000, 3900)
> y <- c(3470, 2550, 2920, 2530, 3280, 2840, 2520, 3350, 3610, 3430)
> levene.test(c(x, y), rep(0:1, each=10))
F 値 df b df w P 値
0.05274741 1.00000000 18.00000000 0.82093933
となり,SPSS の結果と一致するようですが??

No.03637 Re: 等分散性の検定結果について  【takahashi】 2007/06/11(Mon) 19:35


library(car)
> x <- c(3840, 3540, 3920, 2920, 3820, 3910, 3300, 2770, 3000, 3900)
> y <- c(3470, 2550, 2920, 2530, 3280, 2840, 2520, 3350, 3610, 3430)
> levene.test(c(x, y), gl(2,10))
Levene's Test for Homogeneity of Variance
Df F value Pr(>F)
group 1 0.0059 0.9398
18

となりました。

とここまで書いて,わかりました。
carのlevene.testはmedian引いてました。

> l2.test
function (y, group)
{
meds <- tapply(y, group, mean, na.rm = TRUE) #median->meanに
resp <- abs(y - meds[group])
table <- anova(lm(resp ~ group))[, c(1, 4, 5)]
rownames(table)[2] <- " "
attr(table, "heading") <- "Levene's Test for Homogeneity of Variance"
table
}
<environment: namespace:car>
> l2.test(c(x,y),gl(2,10))
Levene's Test for Homogeneity of Variance
Df F value Pr(>F)
group 1 0.0527 0.821
18

で一致しますね。helpにも書いてないし,これはハマリそうだなぁ。

No.03638 Re: 等分散性の検定結果について  【青木繁伸】 2007/06/11(Mon) 21:24

takahashi さんが 3635 で紹介してくれたページに書いてありましたね。

Although the optimal choice depends on the underlying distribution, the definition based on the median is recommended as the choice that provides good robustness against many types of non-normal data while retaining good power.

勉強になります。

No.03645 Re: 等分散性の検定結果について  【takatsu】 2007/06/12(Tue) 10:51

>やっていることが違うので,結果も当然異なります。

有難うございました。
検定統計量を求める式そのものが違うということですね。
紹介されたページは今から勉強してみます。

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