No.03573 ANOVAで有意差が検出されない場合の多重比較  【疑問者】 2007/06/05(Tue) 14:20

大変初心者で申し訳ありません。

ストレス後の身体反応をオス,メス,ストレス後の時間で測定しました。
因子としては ストレスの有り無し,性,時間の3つです。
3-way ANOVAでは有意差が検出されませんでした。交互交差も有意ではありません。
一般的な教科書に従うとこのままpost hoc testはできないと思います。
しかし以前論文を書いたときにレフリーからTukeyのHSDは有意差がでなくとも使用し,下位検定として行えるといわれました。
このような手法を用いてもよいのでしょうか。

実際にTukeyのHSDを使用するとストレスを負荷されたオスの5時間後の値は対照群と有意差が出ます。できれば有意差が存在するといいたいのですが。

どなたかご教授いただければ幸いです。

No.03576 Re: ANOVAで有意差が検出されない場合の多重比較  【太郎】 2007/06/05(Tue) 17:35

 この場合,要因効果の分散分析を行うことが第1の目的でしょうから(たぶん),分散分析結果が有意にならなければ,それ以上の比較はできません。

 分散分析とTukeyの検定は,検定の手続きが全く異なるため,このケースのように分散分析では有意であるが,Tukeyでは有意でない,また,それと逆の結果になることがあります。

 分散分析を前提とした場合に,このケースを有意であると判断すると,有意水準が必ずしも保証されなくなります。1因子実験のような場合で,分散分析を前提としない場合には,Tukeyのみで有意と判定できますが,このケースでは,無理でしょう。
 
 分散分析が前提ですから,この場合は,シェフェの検定なら対比較に使えます。しかし,分散分析で有意でない場合には,シェフェでも有意にはならないので,有意であるとはいえないのです。 

No.03581 Re: ANOVAで有意差が検出されない場合の多重比較  【疑問者】 2007/06/06(Wed) 12:06


太郎様

早速のご教授ありがとうございます。やはり無理ですよね。実験デザインの当初から統計の使い方のデザインとして分散分析を考えていたのですが,そこで有意差が検出されなかったので。ちょっと結果は残念ですが,実験手法のやり直しから再検討いたします。

大変勉強になりました。

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