No.03114 尺度構成でのミスについて  【井上】 2007/04/03(Tue) 22:10

はじめまして。失礼します。

40項目の質問項目を作成し,因子分析を行い,4因子20項目を抽出しまし た。しかし,後から作成した40の質問項目の中にミスがあることに気づきました。そのミスというのが,今回の研究ではAというある特定の内容に限定した調 査協力者の意識を調べたかったのですが,1問だけA以外の内容まで含んでいる可能性がある質問項目があったのです(この1問は表現を少し変えると,Aに限 定した意味内容になっていたのですが…)。しかし,この1問を削除してから因子分析を行うと他の項目にも影響がでるため,できれば削除したくありません。 また,今回の因子分析で抽出した尺度は,今後の研究でも使っていく予定です。しかし,4因子20項目のうち,問題のある1項目の表現を一部修正して,今後 の研究に使うというのは,やはり問題があると思います。

今後の研究では,例えば,今回作成した20項目の尺度と自己効力感の相関関係を見 たいと考えています。そこで,仮に100人に調査を実施したとして,その100人のデータの確認的因子分析を行い,表現を一部修正した1問を含む20項目 が4因子になっているというのではダメでしょうか?

やはり,もう一度その1問のために何百人への調査を行ない,因子分析を行わないといけないのでしょうか?ご助言よろしくお願いします。

No.03115 Re: 尺度構成でのミスについて  【青木繁伸】 2007/04/03(Tue) 23:15

その項目が本来意図するべき内容を聞くために絶対に必要なものなんでしょうか?

しかし,設問ミスで本来聞くべき内容が聞けていないなら,再調査が必要でしょう。

もし,他の質問で代替できるのなら,その質問がなかったことにして39項目から再度尺度を作ればよいだけでしょう。

いずれにせよ,意図したものではない調査票,データが得られてしまったのなら,それに基づいて尺度を作ることに正当性はないと思いますが。

ついでではありますが,4因子20項目というと,一尺度当たり5質問しか含まれないのですか?大丈夫ですか?
また,「もう一度その1問のために何百人への調査」とありますが,何百人程度で安定した尺度を作ることができるのでしょうか。

「今後の研究でも使っていく予定」なら,少し回り道でもちゃんとしたものを作った方がよいですよ。後になって問題が出ると(査読者や他の人からクレームが付くとか),今の段階でやり直すより遙かに大きいダメージを被るのではないでしょうか。

No.03116 Re: 尺度構成でのミスについて  【井上】 2007/04/03(Tue) 23:45

ご返答ありがとうございます。

他の質問では代替できませんので,やはり再調査が必要ではないかと思い悩んでおりました。
統計初心者なので専門的なことはかなり勉強不足です。

因子付加量0.4以上を示した4因子20項目というのは,問題があるのでしょうか?
もしかして,一つの因子を構成するのにもっと多くの項目が必要だということでしょうか?学会誌などを見ていると,1つの因子で2項目しかないものもよく目にするのですが。

そ れから,ある本によると因子分析を行う場合は質問項目の2〜5倍程度の調査協力者が必要とのことでした。2倍だとあまりに少ないので,今回は約600人の 調査を行いました。何百人程度で安定した尺度を作ることができるのか?ということですが,すいません,逆にお尋ねします。安定した尺度を作れる人数ってど のように決めるのでしょうか?

質問に質問で返してしまい,申し訳ありませんが,ご助言お願い致します。

No.03118 Re: 尺度構成でのミスについて  【にゃんちゅう】 2007/04/04(Wed) 15:23

>しかし,この1問を削除してから因子分析を行うと他の項目にも影響がでるため,できれば削除したくありません。

1項目を外したら,因子が違ってくるのならそれは尺度構成したことにならないでしょう。
いい尺度をつくるなら項目選定からやり直しをしたほうがよさそうです。

No.03125 Re: 尺度構成でのミスについて  【井上】 2007/04/04(Wed) 22:18

すいません,書き間違えでした。
因子が違ってくるというのではなくて,その1問をのけると同一因子内の項目の一つの因子付加量が0.4以下になってしまうということです。
他の3因子の変数には影響してません。

No.03126 Re: 尺度構成でのミスについて  【青木繁伸】 2007/04/04(Wed) 22:33

だんだん事情が分かってきました。情報をチョビチョビ出すのはあまり好ましくないのですけどね。

問題の因子(尺度)に幾つの質問が含まれているのか分からないが,たとえば5問だとして,作り損なった質問を除いて因子分析をすると,問題の因子の中の一つの質問の因子負荷量が0.4以下になるということなんですね。

そもそも,意味合いが違ったものになっているにもかかわらずその因子になぜ入ってくるのか?

また,0.4以下になるというが,元は幾つだったのか。0.4 というのは,そんなに金科玉条の数値なのか?

因子負荷量が 0.4 以上という基準も,緩いと言えば緩いが。

クロンバックのαなんかの,他の基準はパスしているんだろうかとか。

40項目から始まって,残ったのが半分の20項目というのも,なんだか見通しが甘かった?

0.4 よりちょっと低いくらいならまあよいとして,4項目で尺度を作るというのでよいのではないですか?

その質問の文言そのものから始まって,分析のあらゆる結果,および,追加の分析を行った結果を総合的に見ないと適切な結論は出せないんじゃないかと思う。

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