No.02732 スコアリングの方法  【Plant】 2007/02/14(Wed) 11:38

植物の病害程度を表すのに,Disease Indexというものを良く使います。
例えば,0=健全,1=1−25%が病気,2=26−50%が病気,3=51−75%病気,4=76%以上が病気,と言うように,自分で基準を作ってスコアします。(これは統計学的に言うと順序尺度になると思うのですが。)

この方法で1つの植物体のスコアができればいいのですが,葉の病害を見るときには,植物の葉それぞれをこの方法でスコアしたりします。
そして,それらのスコアを用いて植物体のスコアを出さなければいけないのですが,人によっては1つの植物体の全ての葉のスコアを足して,葉の総数で割る事によって植物体のスコアを出す人もいます。
しかし,これは葉のスコアの平均値を植物体のスコアにしている事になり,この順序尺度を用いたノンパラメトリックな方法で,平均を用いるのはおかしい感じがします。

また,ある人は,{(n0*0)+(n1*1)+(n2*2)+(n3*3)+(n4*4)} / (N*4) * 100  (n0〜n4は各スコアの葉の総数,Nは植物の葉の総数)という計算式で得られた値を植物体のスコアにする人もいます。
これもまた,平均値をスコアの最大数値で割ったものに100をかけた状態になっていておかしいような気がするのですが,統計の専門の方から見るとこのようなやり方はどう思われるのか教えてください。

参考までに良く似たやり方を用いている論文を載せておきます。
http://www.amjbot.org/cgi/reprint/88/4/634.pdf
12枚中2枚目のP635の「Damage per plant and association of damage types」に記述。
http://www.apsnet.org/mpmi/pdfs/2001/0611-01R.pdf
11枚中9枚目のP1083の「Fungal material and inoculation method」に記述。

P.S. 1つ目の論文の場合は,さらに結果で平均を用いているのでその点もおかしいと思いますが。(Fig.2)

No.02739 Re: スコアリングの方法  【青木繁伸】 2007/02/14(Wed) 19:26

> 自分で基準を作ってスコアします。(これは統計学的に言うと順序尺度になると思うのですが。)

精度を粗くしているわけで,一概に平均値を取ってはいけないということでもないかも。
もっとも,挙げられた例では,0を特別扱いしているので,間隔尺度のデータではなくなっているが。

いろいろな定義式でスコアを作る訳で,多少の難点があってもそれで事象をよく説明できればよいのかもしれませんね。

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