No.02630 Re: 有限母集団における区間推定の信頼確率について 【青木繁伸】 2007/02/07(Wed) 10:46
標本平均が正規分布に近づいていくのは,サンプルサイズにだけ依存しますよね。母集団のサイズには依存しません。
母平均の区間推定の式として,無限母集団のものを使うのが妥当かどうかは,疑問ですが。
たとえ使ったとして,103から100を抽出するという標本調査では,その区間推定は必ず(100%)母平均を含むかも知れませんね。
母分布が一様分布の場合で,抽出ではなく 103C100 の全ての組み合わせでやってみると> t0 <- qt(0.025, 99, lower.tail=FALSE)
> t0 <- c(-t0, t0)
> set.seed(12345) # 追試で同じ乱数系列を出すために
> x <- runif(103) # ここを rnorm 等にしても,同じ結果になる
> mu <- mean(x) # 母平均
> m <- combn(103, 3) # 103 から 3 を取り出す組み合わせ
> res <- apply(m, 2, function(i) { z <- x[-i]; mean(z)+t0*sqrt(var(z)/100)})
> sum(apply(res, 2, function(r) return(r[1]>mu || r[2]<mu)))
[1] 0 # 母平均を含まない場合の数
No.02644 Re: 有限母集団における区間推定の信頼確率について 【さんちゃん】 2007/02/07(Wed) 22:47
ご教授,ありがとうございます。
やはり,母集団には依存しないのですね。
有限母集団の修正係数は,
(N-n)/N ただし,N:母集団のデータ数,n:標本サイズ(規模)
と いうことらしいので,先生のRのコードにこの修正係数で補正してやってみたら以下のようになり,母平均を含まない場合の割合は, 8022/176851*100=4.536%になりました。まあ,ほぼ95%の信頼区間が確認できたと思います。これで,大きな母集団について検証した いとき,このN:103,n:100の母集団と標本で簡単に実験できます!
> t0 <- qt(0.025, 99, lower.tail=FALSE)
> t0 <- c(-t0, t0)
> set.seed(12345)
> x <- runif(103)
> mu <- mean(x)
> m <- combn(103, 3)
> res <- apply(m, 2, function(i) { z <- x[-i]; mean(z)+t0*sqrt((103-100)/103*var(z)/100)})
> sum(apply(res, 2, function(r) return(r[1]>mu || r[2]<mu)))
[1] 8022 # 母平均を含まない場合の数
Rは,さすがですね。計算も速いですし。
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