No.00990 Re: 重回帰分析での実測値と予測値 【青木繁伸】 2006/08/28(Mon) 16:58
傾き = 相関係数 × 従属変数の標準偏差 / 独立変数の標準偏差 であることに注意
No.01024 Re: 重回帰分析での実測値と予測値 【ファン】 2006/08/31(Thu) 15:09
実測値 Y の重回帰による予測値(計算値)を Y~ その誤差(残差)を e とすると,関係は
Y = Y~ + e
。重回帰計算が「切片付き」であれば,標本平均値を m( ) で表すと m(e) = 0 より m(Y) = m(Y~),また Y~ と e は無相関(共分散ゼロ)。
なので単回帰
Y = α + βY~ + ε
を推定すると,αの推定値はゼロ,βの推定値は 1,εの推定値は e になる筈ですね。
No.01025 Re: 重回帰分析での実測値と予測値 【青木繁伸】 2006/08/31(Thu) 15:36
質問者は lm(lm(y~x)$fitted.values~y) を計算したのでしょうね
そうすると,傾きは x, y の相関係数の二乗になるので,完全相関でない限り1よりは小さくなると...> x <- rnorm(100)
> y <- rnorm(100)
> lm(y~lm(y~x)$fitted.values)
Call:
lm(formula = y ~ lm(y ~ x)$fitted.values)
Coefficients:
(Intercept) lm(y ~ x)$fitted.values
7.387e-17 1.000e+00
> lm(lm(y~x)$fitted.values~y)
Call:
lm(formula = lm(y ~ x)$fitted.values ~ y)
Coefficients:
(Intercept) y
0.02780 0.01075
> cor(x, y)^2
[1] 0.01075301
No.01027 Re: 重回帰分析での実測値と予測値 【ファン】 2006/09/01(Fri) 15:52
なるほど石本さんが逆の傾きを求めた可能性もありますね。
以下要約。
「切片付き」の重回帰において実測値 Y と予測値 Y~ の間には,標本共分散を c( , ),標本分散を v( ) で表すと
c(Y, Y~) = c(Y~+e, Y~) = c(Y~, Y~) + c(e, Y~) = v(Y~)
が成立する。これより
独立変数を Y~ 従属変数を Y とする回帰直線の傾き:
c(Y, Y~) / v(Y~) = v(Y~) / v(Y~) = 1
独立変数を Y 従属変数を Y~ とする回帰直線の傾き:
c(Y, Y~) / v(Y) = v(Y~) / v(Y) = R^2 (Rは重相関係数)
また前者の切片は恒等的にゼロ,後者の切片は Y が平均ゼロか決定係数 R^2 が 1 の場合を除いてゼロにはならない。
● 「統計学関連なんでもあり」の過去ログ--- 039 の目次へジャンプ
● 「統計学関連なんでもあり」の目次へジャンプ
● 直前のページへ戻る