No.00814 相関係数の種類  【波音】 2006/08/01(Tue) 22:45

少し混乱気味になってしまったのですが,相関係数の種類について質問させていただきます。

間隔尺度以上で あればピアソンの積率相関係数を使い,順序尺度ならスピアマンの順位相関係数を使います。ケンドールの一致係数は3群以上の変量間の(順位付けの)一致度 を表すためのものです。,,,ですが,スピアマンの順位相関係数とケンドールの順位相関係数の使い分け(というか違い)がよくわかりません。

どちらも順序尺度に適用できて,2変量の相関の強さを表すものですが,どのような時にケンドールの順位相関係数を使用するのでしょうか。

No.00815 Re: 相関係数の種類  【青木繁伸】 2006/08/01(Tue) 23:02

定義の差としかいえないと思います。
順位を付けて,その順位をデータとしてピアソンの積率相関係数を計算 したらスピアマンの順位相関係数に等しくなる(という定義)ということから,また,そのような関係式から相関係数の検定・推定も同じ計算式でできると言う ことからスピアマンの順位相関係数の方がよく使われるのかもしれません。
なお,両者の間には関係式はありますが,一対一に対応することを表す関係式ではありません(正確な関係式は今ちょっとすぐにはだせません)。

No.00816 Re: 相関係数の種類  【波音】 2006/08/01(Tue) 23:45

早速の回答ありがとうございます。

なるほど,定義の差だけですか。

>両者の間には関係式はありますが,一対一に対応することを表す関係式ではありません(正確な関係式は今ちょっとすぐにはだせません)。

い ずれの相関係数であっても,ただ「相関関係を表すもの」と理解してしまえばそれまでのことですが,掘り下げて考えてみると非常に興味深い(=難しい)こと があるということを最近よくよく感じます。自分で理解していると思っていたことでも,少し時間を置いてから振り返ってみるとまた違った見方ができたりな ど,,,なんだか何度もても飽きない映画のようです。

No.00817 Re: 相関係数の種類  【青木繁伸】 2006/08/02(Wed) 11:49

スピアマンの順位相関係数をρ,ケンドールの順位相関係数をτとすると,サンプルサイズが大きい場合には τ≒(2/3)ρ の近似が成り立つ。

ピアソンの積率相関が -1〜1 の範囲の値を持つ二次元正規データ1000セットを発生させ,ρとτをプロットした。サンプルサイズを30とした。
以下の通り。赤が回帰直線。

fig


No.00818 Re: 相関係数の種類  【青木繁伸】 2006/08/02(Wed) 11:50

ピアソンの積率相関係数が -0.5〜0.5 の範囲で同じシミュレーションをした。
ほぼ直線関係だが,回帰係数は 2/3 からずれているな??

fig


No.00819 Re: 相関係数の種類  【青木繁伸】 2006/08/02(Wed) 11:55

サンプルサイズが10だと,ρとτはかなり食い違う

fig


No.00820 Re: 相関係数の種類  【波音】 2006/08/02(Wed) 18:19

サンプルサイズが30のときだと比較的きれいに直線に乗っかっていますが,サンプルサイズが10だとかなり直線か らずれてしまうものなんですね。-0.5から0.5の場合のシュミレーションは確かに0.6666667とは少しずれているようですが,スピアマンの順位 相関係数とケンドールの順位相関係数の間にこんな関係があったとは知りもしませんでした(2つの相関係数の間にまた相関関係があるというのも面白いで す)。

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