No.00570 Re: 低発生確率事象の測定信頼度について 【青木繁伸】 06/07/06(Thu) 14:31
> 500のサンプルから5つを取り出せば,95%の信頼度で不良率0.5%の不良が検出できると解釈してよろしいのでしょうか
それは二重の意味で,大いに間違えております。
500個のサンプルを抜き取り,その中にx個以下の不良品しか発見されないときに,母不良率が 0.5% であると言えるためには,xはいくつでないといけないか。
というのが正しい問題。
そしてその正しい回答は,> binom.test(0, 500, 0.005, alternative="less")
二項検定
データ: 0 と 500
成功数 = 0, 試行数 = 500, P値 = 0.08157
対立仮説: 成功確率(母比率)は,0.005より小さい
95 パーセント信頼区間: 0.000000000 0.005973552 ★★ ここが重要な結果
標本推定値:
成功確率(母比率)
0
であるから,その解釈は,
500のサンプル中に1個も不良品が無くても,母不良率の95%信頼区間は [0.000000000 , 0.005973552] つまり,最高で0.6% である可能性がある。従って,500個のサンプルをとるということでは,母比率が 0.5% 以下であることを全く保証できない。
1000個のサンプルをとったとしたらどうなるか。> binom.test(1, 1000, 0.005, alternative="less")
二項検定
データ: 1 と 1000
成功数 = 1, 試行数 = 1000, P値 = 0.04009
対立仮説: 成功確率(母比率)は,0.005より小さい
95 パーセント信頼区間: 0.000000000 0.004734994
標本推定値:
成功確率(母比率)
0.001
であるから,
1000個のうち,不良品が1個未満なら,母比率が0.5%以下であることを95%の確率で保証できる。
ということになります。
No.00581 Re: 低発生確率事象の測定信頼度について 【yama】 06/07/06(Thu) 20:45
大変お忙しい中,ご指導頂き有難うございました。
もう少し勉強致します。
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