No.00457 平均値±標準偏差の記載について  【テツ】 2006/06/25(Sun) 19:07

文献等で平均値±標準偏差の記載をよく見ます。このことに関して,3点疑問に思っていることがあります。
(1)平均値±標準偏差と記載するなら,正規性検定をし,母集団が正規分布しなければならないはずです。正規分布しないのなら,平均値±標準偏差の表記は意味がないのではないでしょうか?
(2)正規分布するなら,平均値±標準偏差よりは平均値±2×標準偏差の方が記載方法としてはよいのではないでしょうか?
(3)幾何分布の場合,平均値±標準偏差の表記は間違いですよね。
よろしくお願い致します。

No.00459 Re: 平均値±標準偏差の記載について  【青木繁伸】 06/06/25(Sun) 21:02

掲示板が新しくなってからも,SEとSDの違いについての記事もありますけど。

丸文字は禁止

(1) 平均値±標準偏差と記載するなら,正規性検定をし,母集団が正規分布しなければならないはずです。正規分布しないのなら,平均値±標準偏差の表記は意味がないのではないでしょうか?

おっしゃる通り,正規分布しない母集団で,正規分布を仮定するいかなる理論・推論も無意味ですね。
ただ,無意味というのにも程度はあります。全く無意味から,まあまあ許せるかなまで。

(2) 正規分布するなら,平均値±標準偏差よりは平均値±2×標準偏差の方が記載方法としてはよいのではないでしょうか?

解釈の問題ですから。掛ける数値が 2 よりは 1.96 が良いのではないか(正確性の点から),あるいは別の数値の方がよいのではないか(95%信頼限界ではなくて99%信頼限界とか。。。)


(3) 幾何分布の場合,平均値±標準偏差の表記は間違いですよね。

前述の通り。



ただ,理論と現実が違うのはいつもの通り。
一筋縄ではいきません。。

No.00472 Re: 平均値±標準偏差の記載について  【テツ】 06/06/26(Mon) 11:09

青木先生,ご回答ありがとうございました。丸文字の記載,すいませんでした。
(1)及び(3)の回答は理解できましたが,(2)の回答が少しわかりません。
正規分布するなら,平均値±標準偏差の表記は一般的で,かつ主流ですが,この表記では検体の68%がこの範囲に入ることになります。ですから,この表記ですと群間で統計学的有意差があるかどうかわかりません。しかし,平均値±2×標準偏差の表記ですと,検体の95%がこの範囲に入ることになり,群間で統計学的に有意差があるかないかがわかります。平均値±2×標準偏差の表記の方が平均値±標準偏差の表記より利点があると思いますが,なぜ平均値±2×標準偏差の表記が一般的にならないのかわかりません。

No.00476 Re: 平均値±標準偏差の記載について  【青木繁伸】 06/06/26(Mon) 12:50

> 平均値±2×標準偏差の表記ですと,検体の95%がこの範囲に入ることになり,群間で統計学的に有意差があるかないかがわかります

この解釈は誤りです。
というのを,別のスレッドで書きました。
236からのスレッドをご覧ください。

No.00485 Re: 平均値±標準偏差の記載について  【テツ】 06/06/26(Mon) 21:47

青木先生,ありがとうございました。

● 「統計学関連なんでもあり」の過去ログ--- 038 の目次へジャンプ
● 「統計学関連なんでもあり」の目次へジャンプ
● 直前のページへ戻る