No.00266 2群の比較について  【くじら】 2006/06/06(Tue) 16:13

再度,質問させてください。
どのような統計手法が良いか,混乱してきました。

今,2つ,別々にデータがあり,1つは2003年の調査でA調査,nは3000です。
もう1つは2005年の調査でB調査,nは300です。2つとも同じ職種です。

これらのデータについて,A調査とB調査で比較し,B調査の地域の方が優れているという仮説を検証したいと思っています。
変数は,1あり,2なし…や,3段階の1はい,2どちらでもない,3いいえ…というダミー変数に置き換えた名義尺度がほとんどです。

Kolmogonov-SmirnovのZで,正規性を見たところ,全変数がp<0.0001で,正規分布しておらず,n数も大きく違うのでノンパラメトリックのMann-Whitney Test を使おうと試したところ,いくつか疑問で出てきました。

1.このKolmogonov-SmirnovのZの結果をみて,このデータでΧ2検定を使うのは,やはりまずいのでしょうか?

2. たとえば,

    A調査   B調査
あり 3071 (98.3%) 292 (92.4%)
なし 52 ( 1.7%) 24 ( 7.6%)  p<0.0001 *** でした。

「ありはB調査よりA調査に有意に多い。」という表記をしたいと思っています。

Mann-Whitney Test では,A調査とB調査に差がある事は検定でわかるのですが,上記のような度数とパーセントは算出されません。

結果を2×2表の上記のように表して,Mann-Whitney Testの検定結果として,名義尺度でもn数,と平均値とS.D.を加えて,論文に表記しても良いのでしょうか?

大変申し訳ありませんが,教えていただければ幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。

No.00267 Re: 2群の比較について  【青木繁伸】 06/06/06(Tue) 16:57

「Kolmogonov-SmirnovのZで,正規性」というのは,はて?
それはともかく,あり・なし や 3段階の順序データで正規性を検定してもほとんど意味がないと思います。
「n数も大きく違うのでノンパラメトリック」という理論運びも??です。

1. 2×2分割表ならカイ二乗検定でもかまわないでしょう。3段階以上の場合で,カテゴリーに順序が付いているなら,マン・ホイットニーの検定の方が検出力は高いですね。検出力の低い方の検定で有意になるならそれでも良いでしょう。結果オーライということ。

2. 度数とパーセントと検定結果は別ですよ。データのまとめとして分割表を作るのは自然なことです。その分割表にパーセントが付けられるのも普通のことです。
貴方のおっしゃる「名義尺度でもn数,と平均値とS.D.を加えて」というのは,明らかに間違い。名義尺度の場合には平均値,標準偏差は計算できませんね。貴方はたぶん「順序尺度」のつもりで「名義尺度」と書いてしまったのでしょうね。
順序尺度であっても3段階以上の場合には平均値・標準偏差は計算しても良いけどそれがデータの要約になっているかははなはだ怪しい。
なお,2段階しかない場合(2カテゴリーしかない場合は名義尺度でも良いが),平均値は割合を表すので,平均値を取ってもかまわない(平均値とは呼ばないだけ。標準偏差も意味がある)。

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