No.00180 因子分析の寄与率について  【波音】 2006/05/29(Mon) 22:03

ある論文(ちゃんとした研究論文です)で行われている因子分析の結果についてお聞きしたいことがあります(因子2から4までの因子負荷量は省略しました)。
質問No 因子1 因子2 因子3 因子4
 1   0.791
2 0.789
3 0.666
4 0.523
5 0.515
6 0.469
7 -0.066
8 0.068
9 -0.288
10 -0.121
11 0.014
12 0.065
13 0.081
14 0.215
--------------
寄与率 23.04(%)
私 が勘違いしていたら困るので確認として,因子負荷量の2乗和は固有値で,固有値を変数の数で割って100倍したものが寄与率です。それにしたがって(私 が)計算してみると,(因子負荷量の2乗和)=2.614245となるので,2.614245/14=0.1867318,0.1867318*100= 18.67(%)となりましたが,何度やり直しても論文の寄与率と違ってしまいます。

ちなみに論文には因子負荷量と寄与率しか載っていな いので私の固有値の計算が間違っているのかも分からずです。最近ネットで調べものをしている時にたまたま(旧統計学関連なんでもあり掲示板で)過去の記事 でSPSSの寄与率には誤りがあるとの青木先生の記事を拝見しましたが,この論文もSPSSVer.11を使っているのですがそういうことなのでしょう か。

No.00184 Re: 因子分析の寄与率について  【青木繁伸】 06/05/29(Mon) 22:37

因子4までの因子負荷量の二乗和を分母として,それぞれの因子負荷量の二乗和を分子として100分率を出してみてください,一致するのでは?
SPSSの寄与率はそのように計算されていると思っていましたが。

2〜4の因子負荷量も省略せずに記載されていると一挙に問題解決になりましたのにね

No.00187 Re: 因子分析の寄与率について  【波音】 06/05/29(Mon) 23:56

データの出し惜しみをしてしまったせいで余分なレスを増やしてしまいました。次からは気をつけます。ところで,,,
因子2       因子3       因子4
-0.018    -0.147     0.235
 0.021     0.014    -0.305
-0.129     0.005     0.225
 0.184    -0.164     0.087
-0.131     0.107     0.283
 0.072     0.295    -0.31
 0.712     0.15     -0.018
 0.597    -0.141    -0.111
 0.391     0.036     0.145
-0.109     0.75      0.105
 0.141     0.568     0.209
 0.256    -0.357     0.102
-0.134     0.103     0.48
 0.209     0.166     0.464
----------------------------
13.80(%)  11.45(%)   9.90(%)
因子2の因子負荷量の2乗和=1.248776
因子3の因子負荷量の2乗和=1.241615
因子4の因子負荷量の2乗和=0.927109
因子1〜4までの2乗和=6.031745
これで青木先生のおっしゃるとおりに計算してみましたがダメでした。途中のデータが間違っていないか確認しましたが,この値が間違っているでしょうか。

No.00188 Re: 因子分析の寄与率について  【にゃんちゅう】 06/05/30(Tue) 08:31

おそらくその論文がSPSSユーザのよくやる間違いをやったのでは?
「回転前の寄与率を回転後の寄与率と誤解して載せてしまった」可能性が高いです。

No.00191 Re: 因子分析の寄与率について  【波音】 06/05/30(Tue) 09:31

にゃんちゅうさん回答ありがとうございます。
私はSPSSを使ったことがないのでなんともいえないのですが,そういうこともあるのですね(結果の見方が分かりにくいのでしょうか)。もしそうだとしたら論文を出す方も受理するほうも問題がありそうな気がします,,,

No.00192 Re: 因子分析の寄与率について  【青木繁伸】 06/05/30(Tue) 11:13

単純に,回転前と回転後の寄与率を取り違えただけではないようです。

寄与率(論文に記載)
0.2304,0.138,0.1145,0.099
の分子が(記載された因子負荷量からの計算による)
2.614245,1.248776,1.241615,0.927109
として,分母を逆算してみると
11.34654948,9.049101449,10.84379913,9.364737374
となり,かなり違う(丸めの誤差の範囲内で一定になるはず)

No.00193 Re: 因子分析の寄与率について  【にゃんちゅう】 06/05/30(Tue) 12:35

SPSSなら回転前でも回転後でも分母は全部14です。逆算する必要はありません。

No.00196 Re: 因子分析の寄与率について  【青木繁伸】 06/05/30(Tue) 13:09

逆算する必要がないのは当然なんですが,

分母が14のはずのところ,14でもなく,しかもあろうことか一定の値でもないので,よほど「とんま」な計算違いをしたのだろうという指摘をしたつもりでした

No.00198 Re: 因子分析の寄与率について  【にゃんちゅう】 06/05/30(Tue) 13:37

なぜ分母が計算できるのかよくわからないのですが。説明してもらえないでしょうか。
回転前の寄与率というか固有値とここにでている負荷量とは直接は関係しません(全部の合計については関係するし,回転しているという意味では関係する)が,何をどうして計算したのでしょうか?そのロジックは?

No.00199 Re: 因子分析の寄与率について  【青木繁伸】 06/05/30(Tue) 14:20

そうですね。

にゃんちゅう さんが書かれたように,記載された寄与率自体が間違い(回転前の寄与率)であれば,それを下にどのような推測をしても無意味ですね。

だいぶ,ぼけてました。

No.00205 Re: 因子分析の寄与率について  【波音】 06/05/30(Tue) 17:38

青木先生もにゃんちゅうさんも回答ありがとうございました。

やはりどちらにせよ論 文に掲載されている値が間違っていることには変わりないようですね。私の感覚では専門家の論文が間違っている(仮説とかではなく,データ分析の値など)こ とはまず有り得ないものと考えていましたが,まれにこういうこともあるというのはとても勉強というか良い教訓になりました。

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