No.00124 平均±標準偏差のみ分かっている2値の相関  【西野】 2006/05/24(Wed) 21:07

いつも参考にさせていただいております。

今回,新しい器具を用いて100人の正常者を測定しました.
これが旧器具で測定した正常値と同等と示したいのですが,今回新しい測定器具でしか計測しておらず,旧測定器具のデータは文献上の「平均±標準偏差」しかありません.(少人数を対象に新旧の器具の相関係数が高いことを示した既報はあります.)

単純な見た目で「新しい器具の値は古い器具の値と同等であり,この結果は新旧の器具間の強い相関を支持している」としたら,査読で指摘されました.「平均±標準偏差」のみの比較でどこまで関連の有無に言及できるのでしょうか.
アドバイスをよろしくお願いします.
新               旧
2.181±0.384mm2   2.167±0.485
0.576±0.341      0.595±0.362
0.254±0.128      0.261±0.121
他10項目

No.00125 Re: 平均±標準偏差のみ分かっている2値の�...  【青木繁伸】 06/05/24(Wed) 21:41

「旧測定器具のデータは文献上の「平均±標準偏差」しかありません」ということでしたら,母平均の検定しかできないでしょうね。

しかし,旧測定器具で測定した値が代表している母集団と,新測定器具で測定した標本が同じ母集団由来であるという仮定は,難しい点がいろいろあるかも。

まだ旧測定器具があるのなら,同じ対象者について旧測定器具でも測定すれば何の問題もないのではないでしょうか?(100人で十分かどうかはともかくとして)

# わかっちゃいるけどやめられない(わかっちゃいるけでできない)ということはあるんでしょうが。。。

No.00126 Re: 平均±標準偏差のみ分かっている2値の�...  【Hiro】 06/05/25(Thu) 03:44

もう一つ,この場合器具の比較(相関)であるから,被測定物は同じものでなければいけないでしょう。すなわち対応のあるデータとして解析しないと,結果が全く信頼出来ない,数値の遊びとなるでしょう。
結果の信頼性(推定範囲)にもよるでしょうが
相関係数から判定するのであれば
データ数は,30〜50もあれば良いのでは無いでしょうか?

No.00128 Re: 平均±標準偏差のみ分かっている2値の�...  【西野】 06/05/25(Thu) 07:17

青木先生,Hiroさん,早速のお返事本当にありがとうございました.

新旧器具の比較対象が同一でないと相関はいえず,何とか同一の母集団(日本人)由来と仮定して母平均の検定を行うしかないのですね.
平均,標準偏差,対象人数のみ分かっている2値の母平均の検定スクリプトについて,早速検索してみたのですが見つけ出せず,何かヒント頂けると幸いです.

おっしゃる通り,旧器具が高価で手が出せなくて。。
「新旧器具間の強い相関は以前より指摘されており,今回の新器具での結果も旧器具の既報に近い値となった」という表現なら何とか可能でしょうか..

● 「統計学関連なんでもあり」の過去ログ--- 038 の目次へジャンプ
● 「統計学関連なんでもあり」の目次へジャンプ
● 直前のページへ戻る