「統計学関連なんでもあり」の過去ログ---037

★ power analysisについての質問 ★

9610.　power analysisについての質問　たお　2006/03/09 (木) 18:47
└9612.　Re: power analysisについての質問　mtt　2006/03/10 (金) 01:13
　└9614.　Re^2: power analysisについての質問　たお　2006/03/10 (金) 13:41
　　└9615.　Re^3: power analysisについての質問　青木繁伸　2006/03/10 (金) 16:26
　　　└9616.　Re^4: power analysisについての質問　たお　2006/03/10 (金) 18:18

9610.　power analysisについての質問　たお　　2006/03/09 (木) 18:47

初めまして。現在power analysisをやっており過去のログの2002/8/21 275.など参照させていただいております。私の質問も過去ログ275.とほぼ同じようなケースなのですが，nに偏りがあり（例えばn1=18:n2=86）2群間の平均値に有意差を認めなかった場合，先生がおっしゃる通りeffect size,powerともに低く出ます。
＞提示された条件での検出力が低いことですが，検出力の定義から行くと，この例のように平均値に差がない（P値が相当大きい）場合には，検出力が低くて当たり前ではないでしょうか?
ということになると思います。この場合この結果が信頼できるものなのか，それともnが少ないためにこのような結果になっているのかということは解るものなのでしょうか。有意差がある場合は低い検出力ながら有意差がでたということななるのでしょうが。。。。

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9612.　Re: power analysisについての質問　mtt　　2006/03/10 (金) 01:13

observed power とpowerを混同されていると思います。observed power は求める意義自体に議論があります。observed powerの場合は，仰るように，平均値に差がない（P値が相当大きい）場合には，検出力は低く出ます。

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9614.　Re^2: power analysisについての質問　たお　　2006/03/10 (金) 13:41

n1=18,n2=86の二群間比較で例えばAという項目について各群の平均値が56.6±53.2,65.3±48.6の時，t検定でp=0.52という結果が得られたました。私は両群間に有意差なしと判断しましたが，この検定の結果が適正かどうかpower calculationを行いましたか？と質問されました。G powerなどを用いて計算するとeffect sizeは-0.176,power 0.089と計算されます。何を持ってこの検定の適正さを示したらよいのでしょうか？ご教授願います。

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9615.　Re^3: power analysisについての質問　青木繁伸　　2006/03/10 (金) 16:26

effect size は "small" までにも至っていないと言うこと
検出力は相当に低いと言うこと

検出力を上げるためには，例数を増や州必要がある。
場合によっては測定精度を高める必要があるかもしれない。

検定は検定として，平均値のこれくらいの差が実質的な意味があるのかどうかということの方が先決問題。
実質的に意味のない差なら，検定や，推定や，パワーアナリシスさえも不要と言うこと。

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9616.　Re^4: power analysisについての質問　たお　　2006/03/10 (金) 18:18

早速のご回答ありがとうございます
> 検出力を上げるためには，例数を増や州必要がある。
> 場合によっては測定精度を高める必要があるかもしれない。
シミュレーションとして各群の平均値，標準偏差はそのままでn1,n2の数をかなり増やしてもeffect sizeは大きく変化しませんでした。しかしn1,n2ともにそのままでも両群の標準偏差を小さくしたらeffect sizeが大きくなりました。
ということはこのデータは標準偏差が大きい為（データの精度が低い）にeffect sizeが小さくなっているということですね。（もちろんnが多いに越したことはないと思われますが）

> 検定は検定として，平均値のこれくらいの差が実質的な意味があるのかどうかということの方が先決問題。
> 実質的に意味のない差なら，検定や，推定や，パワーアナリシスさえも不要と言うこと。
このデータは心エコー上で計測した治療前後の心筋重量についてのデータなのですがやはり治療後のデーターとしては少しでも心筋重量が小さくなっている方がよいと思われますので小さな平均値の差ではありますが意味のある差なのではないかと考えています。

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