★ 粒径分布の表示方法に関して ★

9523. 粒径分布の表示方法に関して 初心者 2006/02/28 (火) 00:47
└9524. Re: 粒径分布の表示方法に関して 青木繁伸 2006/02/28 (火) 09:31
 └9525. Re^2: 粒径分布の表示方法に関して 初心者 2006/02/28 (火) 13:38
  └9526. Re^3: 粒径分布の表示方法に関して 青木繁伸 2006/02/28 (火) 14:11
   └9528. Re^4: 粒径分布の表示方法に関して 初心者 2006/02/28 (火) 14:38


9523. 粒径分布の表示方法に関して 初心者  2006/02/28 (火) 00:47
レーザー回折法で粒径分布(粒子体積分布)の測定を始めたものです。測定結果はPC上で「縦軸→分散,横軸(対数スケール)→粒子径」で表示されるのですが,横軸を対数スケールにするかしないかで,分散のピークが位置が変化してしまいます。
例えば,対数スケール表示のもとで粒子系が0.1 um と1 umとで分散のピークが表れていた場合,対数スケールを解除すると,0.1 um と1 um とでピークの高さが逆転してしまい,どちらの表示形式が正しいのか判断に困る時があります。
おそらく数学の知識で解決できるような気がするのですが,どのたか数学的に綺麗に説明して戴けませんでしょうか?
尚,レーザー回折装置の光ディテクタは31個で,横軸対数上で均等間隔の31個の点で表示されるようになっております。

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9524. Re: 粒径分布の表示方法に関して 青木繁伸  2006/02/28 (火) 09:31
「分散のピーク」の「分散」は,統計学用語の分散とは違うのでしょうね。

「対数スケールを解除すると,0.1 um と1 um とでピークの高さが逆転」と言っておられることがよくわからないので,もう少し正確に,具体的に説明してください。

「対数スケールを解除」って,ちゃんとできているのでしょうか(内容はわかりませんが)。

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9525. Re^2: 粒径分布の表示方法に関して 初心者  2006/02/28 (火) 13:38
レスありがとうございます。

> 「分散のピーク」の「分散」は,統計学用語の分散とは違うのでしょうね。

知識不足で申し訳ございません。「分散」は「頻度分布」の意味で使用しました。つまり任意の粒子径区間に存在する粒子量の割合のことです。

> 「対数スケールを解除すると,0.1 um と1 um とでピークの高さが逆転」と言っておられることがよくわからないので,もう少し正確に,具体的に説明してください。

例えば以下の測定結果が得られたとします(縦軸:頻度分布,横軸:粒径(対数スケール)とします)。
粒子径が0.01〜0.1 umの区間で頻度分布の値が極大(1つ目のピーク)をとり,粒子径が1.0〜10.0 umの区間で頻度分布の値が極大(2つ目のピーク)をとる。つまり2つの山(ピーク)があるグラフ形状です。そして2つのピークは同じ高さではなく0.01〜0.1 umの区間の極大値のほうが,もうひとつの極大値より大きい値であったとします。
以上のような測定結果から,0.01〜0.1 umの粒径の粒子が最も「多い」と読みとれます(あるいは0.01〜0.1 umの粒子は1.0〜10.0 umの粒子より「多い」)。
しかしながら,横軸を対数スケールから「普通」のスケールに計算し直して表示すると,上記2つの極大値の大きさが逆転,つまり1.0〜10.0 umの粒子のほうが0.01〜0.1 umの粒子より「多く」なってしまったりします。
スケールを直す計算方法は,
 q(x2,x1)×{x2−x1}=q´(X2,X1)×{X2−X1}
を満たすように q´(x2,x1)を求めています。
なお,log(X2)=x2,log(X1)=x1,qとq´はそれぞれ区間の頻度分布値です。
つまり,ある粒径区間とその区間の頻度分布とが成す面積が,横軸スケール変換後も等しくなるように,q´の値を計算してプロットしなおしているわけです。
このようにして得られたグラフでは,上述のように「2つの極大値の逆転」が起きてしまいます。

長々と説明してしまいましたが,おそらくスケールを直す時に用いた式に問題があるのではないかと思っているのですが・・・。この変換式が数学的に正しいのかどうか,また,仮に正しいとしたらどちらのスケール表示が正しい粒径分布を示しているのかが分かりません。説明理解して頂けたでしょうか?

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9526. Re^3: 粒径分布の表示方法に関して 青木繁伸  2006/02/28 (火) 14:11
> つまり,ある粒径区間とその区間の頻度分布とが成す面積が,横軸スケール変換後も等しくなるように,q´の値を計算してプロットしなおしているわけです。

そのようにする意味があるのでそうやっているのでしょうが。

対数目盛りで等間隔に分けるのと,対数を取った後に等間隔に分けるのでは,それぞれの区間に入るデータが変わってきますから,頻度も変わるでしょう。

実際の測定値を基準にするか,その対数を取ったものを基準にするかの違いです。

実際的にはどちらが適切か理論的に決まる(例えばある物質を倍々と薄めていってどうのこうのというなら,2を底とする対数を取った方が良い場合もある。10を底とする常用対数というのは,そういう意味では理論的根拠はあまりないのではないかなぁ)

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9528. Re^4: 粒径分布の表示方法に関して 初心者  2006/02/28 (火) 14:38

> そのようにする意味があるのでそうやっているのでしょうが。

実際の測定データは横軸対数スケールで表示されるので,確かにスケールをわざわざ直す必要はないのかもしれません。
ただJIS規格では,前述のような計算による表示方法も書かれていたので,何らかの意味があるのでは・・・と思ったわけです。

> 実際の測定値を基準にするか,その対数を取ったものを基準にするかの違いです。

そうですね。確かにそれだけの違いだけかもしれません。
何となく分かったのですが,再検討してみます。
ご回答どうも有難うございました。


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