★ クロスオーバー実施例数の算出方法の矛盾(パート1)(再) ★

8711. クロスオーバー実施例数の算出方法の矛盾(パート1)(再)  頭が固いと言われます。 2005/12/15 (木) 13:22


8711. クロスオーバー実施例数の算出方法の矛盾(パート1)(再)  頭が固いと言われます。  2005/12/15 (木) 13:22
先程「クロスオーバー実施例数の算出方法の矛盾(パート1) 」を発言した者ですが,次に「半角カタカナ,ローマ数字」を修正した改定版を記載いたします。申し訳ありませんでした。


2剤2期クロスオーバー生物学的同等性試験での実施例数の算出方法について,どうしても納得できない点があるためメールいたしました。

ある本では「対応のある2群の平均値の差の検定」に必要な標本数を算出する式として,青木先生のHPにある標本数を算出する式(「標本の大きさの決定」→「二群の平均値の差の検定のとき」)に1/2をかけた式が提示されています(n=σ2/δ2(Zα+Zβ)2)。

そこでお聞きしたいのですが,この計算式の「n」が「クロスオーバー法」とクロスオーバーしない通常の対応のある2群の平均値の差を求める方法(以下,「対応のある2群の通常方法」)のそれぞれでどの値をさしているのかということです。

「対 応のある2群の通常方法」(下記図参照)の場合,この計算式の「n」は,旧薬又は新薬の症例数(6名)を指していると思われますが,論文等を拝見すると 「クロスオーバー法」(下記図参照)の場合,この計算式の「n」は,1つの期における旧薬剤又は新薬剤の症例数(3名)をさしていると記載されているよう です。

となると,同じα,1−β,δ(同じ最小検出差(Δ)),σ(標準偏差)の検定を行うのに必要な例数を考えると,「クロスオーバー法」は,「対応のある2群の通常方法」の2倍必要と言うことになる(「クロスオーバー法」の方が治験にお金がかかる。)のでしょうか?

た だ,この計算式中のσ(標準偏差)が「クロスオーバー法」と「対応のある2群の通常方法」で異なり,「クロスオーバー法」ではσ=√(残差分散=総変動− 被験者間変動−時期変動−薬剤変動)であり,「対応のある2群の通常方法」ではσ=(試験群(新薬群)の標準偏差)となっており,このことが「クロスオー バー法」と「対応のある2群の通常方法」の必要標本数(「n」)の違いに影響していると思われます。

また,よくみると「クロスオーバー法」の必要標本数の算出式はn=σ2/δ2(Zα+Zβ)2+1となっていたりします。

パート2につづく。


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