★ Re: クロスオーバー実施例数の算出方法の矛盾(パートI) ★
8709. Re: クロスオーバー実施例数の算出方法の矛盾(パートI) 青木繁伸 2005/12/15 (木) 12:57
└8710. Re^2: クロスオーバー実施例数の算出方法の矛盾(パートI) 青木繁伸 2005/12/15 (木) 13:03
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└8733. Re^5: クロスオーバー実施例数の算出方法の矛盾(パートI) 頭が固いと言われます。 2005/12/16 (金) 10:17
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8709. Re: クロスオーバー実施例数の算出方法の矛盾(パートI) 青木繁伸 2005/12/15 (木) 12:57
>
ある本では「対応のある2群の平均値の差の検定」に必要な標本数を算出する式として,青木先生のHPにある標本数を算出する式(「標本の大きさの決定」→
「二群の平均値の差の検定のとき」)に1/2をかけた式が提示されています(n=σ2/δ2(Zα+Zβ)2)。
対応のあるときとないときとで同じ計算式を使って良いとは思いませんがどうでしょう。G*power でも同じには取り扱っておりません。
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8710. Re^2: クロスオーバー実施例数の算出方法の矛盾(パートI) 青木繁伸 2005/12/15 (木) 13:03
> ◇α=0.05,1-β=0.8,Δ=20%とする。
> n=〔38.318^2/20^2〕×(1.96+0.84)^2=28.78
> (38.318:試験薬の標準偏差,20:対照薬の標本平均値100にΔ20%をかけた。)
> 「AUCのデータ例」では10人で治験を行ったが,本来必要な被験者数:約29人
なぜ「試験薬の標準偏差」38.318 を使うのでしょうか?
同じ計算式で対象薬の標準偏差を使えば,
> 30.88329^2/20^2*(1.96+0.84)^2
[1] 18.69404
となりますよ。
そ
もそも,このような計算式でサンプルサイズを決定するのは,実験前であり,計算に使う標準偏差の値さえ確定が難しいものでしょう。過去の知見を参照して,
妥当と見なされる数値を入れるものでしょうから,対象薬の標準偏差を入れたときと試験薬の標準偏差を入れた場合で結果が違うといっても,あまりメリットの
ない論証ではないでしょうか。
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8721. Re^3: クロスオーバー実施例数の算出方法の矛盾(パートI) 頭が固いと言われます。 2005/12/15 (木) 19:38
> 同じ計算式で対象薬の標準偏差を使えば,
> 30.88329^2/20^2*(1.96+0.84)^2
> [1] 18.69404
> となりますよ。
ようするに,「試験薬の標準偏差」もしくは「対象薬の標準偏差」を使おうがどちらにせよ「クロスオーバー法」の方が被験者数が多くなってしまいます。
>
そもそも,このような計算式でサンプルサイズを決定するの> > は,実験前であり,計算に使う標準偏差の値さえ確定が難しい>
ものでしょう。過去の知見を参照して,妥当と見なされる数値> を入れるものでしょうから,対象薬の標準偏差を入れたときと>
試験薬の標準偏差を入れた場合で結果が違うといっても,あま> りメリットのない論証ではないでしょうか。
私の質問の仕方がマズかったようです。そこで質問の形式を次のように若干変更させていただきたいと存じます。
生
物学的同等性試験の前の予備試験として,「クロスオーバー実施例数の算出方法の矛盾(パート2)(再) 」中の「クロスオーバー法」(医薬品研究
1106〜1119
(1982)より抜粋)を行ったとします。さてその結果をもとに,α=0.05,1−β=0.8,Δ=20%の条件に適合するような生物学的同等性試験を
計画するとき,「クロスオーバー法」と「対応のある2群の通常方法」とではどちらの試験が少ない被験者数で実施できるか?
という質問に変更させてください。
そもそも,同じαで「クロスオーバー法」と「対応のある2群の通常方法」とではどちらの試験が,少ない被験者数で実施できるかと考えることに意味がない(方法が違えば,ことなるα,1−βにする必要がある)のでしょうか?
お忙しいかと存じますが,本当によろしくお願い申し上げます。
以上
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8729. Re^4: クロスオーバー実施例数の算出方法の矛盾(パートI) 青木繁伸 2005/12/15 (木) 22:06
> そもそも,同じαで「クロスオーバー法」と「対応のある2群の通常方法」とではどちらの試験が,少ない被験者数で実施できるかと考えることに意味がない(方法が違えば,ことなるα,1−βにする必要がある)のでしょうか?
比較するのは意味があるでしょう。
でも,その際に用いる数式,および適用の条件をはっきりしないとどうしようもないでしょう。
数式,条件が確定されたら,勝負は明らかになりますね。
あなたが提示したのは,用いて良いかどうかわからない数式,およびどれを用いるか基準がはっきりしない数値だったのではないでしょうかと,私は思いました。
私の誤解であれば其れを正して頂ければよいし,本に載っているやり方(数式,適用すべき数値)が正しければ,それによって正しく計算された結果が如何に常識とはずれていようと,其れが正しいのでしょう。
結果を導き出すどこかの仮定(過程)がおかしければ,誰かが指摘してくれるかもしれません。
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8723. Re^4: クロスオーバー実施例数の算出方法の矛盾(パートI) 青木繁伸 2005/12/15 (木) 21:44
> ようするに,「試験薬の標準偏差」もしくは「対象薬の標準偏差」を使おうがどちらにせよ「クロスオーバー法」の方が被験者数が多くなってしまいます。
対応のある場合とない場合に同じ計算式(実際は前者は後者の半分?)で良いのかというのは解決ついたのでしょうか。私は,これ以上追跡できそうにもありません。
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8733. Re^5: クロスオーバー実施例数の算出方法の矛盾(パートI) 頭が固いと言われます。 2005/12/16 (金) 10:17
お忙しい中コメント有り難うございました。
> 対応のある場合とない場合に同じ計算式(実際は前者は後者の半分?)で良いのかというのは解決ついたのでしょうか。私は,これ以上追跡できそうにもありません。
解決できました。
ただ,対応のある場合について,クロスさせる方法とさせない方法とで,同じ計算式でサンプルサイズを計算してよいかどうかが解決していないとおもうのですが。
同じ計算式を用いてもよいなら,同じ対応のある場合でも,クロスさせる方法の方が被験者数が多くなるということでしょうか。
図々しいかと存じますが,何卒回答の方よろしくお願い申し上げます。
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8737. Re^6: クロスオーバー実施例数の算出方法の矛盾(パートI) マスオ 2005/12/17 (土) 01:01
対応のある場合ですので,1標本の場合の式でよいのですが,
使っている分散が...
対応のある場合のt検定をするときに,標本の分散(しかも試験群のもののみ?)で検定しているのですか?
検定した時と同じものを使うとどうなりますでしょう.
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8742. Re^7: クロスオーバー実施例数の算出方法の矛盾(パートI) 頭が固いと言われます。 2005/12/18 (日) 02:37
コメント大変ありがとうございます。
> 対応のある場合ですので,1標本の場合の式でよいのですが,
> 使っている分散が...
私も分散を理解していないから,自分自身分からないんだとは思っているのですが・・・。
> 対応のある場合のt検定をするときに,標本の分散(しかも試験群のもののみ?)で検定しているのですか?
> 検定した時と同じものを使うとどうなりますでしょう.
「ク
ロスオーバー法」◆AUCのデータ例(私の発言,パート2に記載)でおこなった検定をさしていると理解して計算致します。残差平均平方が887.075で
すので,同様にn=〔887.075/20^2〕×(1.96+0.84)^2+1=18.38→19になります。よって「対応のある場合のt検定」を実
施しようとすると,被験者数は19人となると思います(ただクロスオーバー試験を実施しようとすると19人×2=38人になってしまうかと・・・)。
いかがでしょうか?
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8754. Re^8: クロスオーバー実施例数の算出方法の矛盾(パートI) マスオ 2005/12/19 (月) 02:23
今一度「対応のある場合の平均値の差の検定」を見直してください.
そこで使う分散は,「各ペアの差分の分散」でしょう.
提示例での nの計算は,
> (d <- read.table("clipboard",header=TRUE))
被験者 対照薬 試験薬...
1 A 137 170
2 B 89 61
3 C 82 59
4 D 115 97
5 E 154 92
6 F 99 94
7 G 107 48
8 H 53 110
9 I 63 110
10 J 101 146
> (dif <- d$"対照薬" - d$"試験薬...")
[1] -33 28 23 18 62 5 59 -57 -47 -45
> (sd <- sd(dif))
[1] 44.14886
> (n <- (sd/20*(qnorm(0.975)+qnorm(0.8)))^2)
[1] 38.24606
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8755. Re^9: クロスオーバー実施例数の算出方法の矛盾(パートI) 頭が固いと言われます。 2005/12/19 (月) 09:04
お忙しいところコメント有り難うございました。
> 今一度「対応のある場合の平均値の差の検定」を見直してください.
> そこで使う分散は,「各ペアの差分の分散」でしょう.
確かにそうです。
> (dif <- d$"対照薬" - d$"試験薬...")
> [1] -33 28 23 18 62 5 59 -57 -47 -45
> (sd <- sd(dif))
> [1] 44.14886
> > (n <- (sd/20*(qnorm(0.975)+qnorm(0.8)))^2)
> [1] 38.24606
これだと,「クロスオーバー法」での実施例数とほとんど同じになってます。なんだか希望がわいてきました。ちょっと私の認識を再度整理したいと思います。
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8795. Re^10: クロスオーバー実施例数の算出方法の矛盾(パートI) 頭が固いと言われます。 2005/12/20 (火) 17:27
またまた質問させてください。
対応のある場合の必要例数をn=σ^2/δ^2×(Zα+Zβ)^2の式で算出するとき,「対応のある場合の平均値の差の検定」では,「各ペアの差分の分散」を使うのになぜ「クロスオーバー法」では「残差平均平方」を用いるのでしょうか?
私の過去の発言「クロスオーバー実施例数の算出方法の矛盾(パート2)」には平気で,残差平均平方=887.075を使ってますが,お恥ずかしいながら実はよく理解せずに,論文の例をそのまま引用しておりました。
残差について私の認識は,偏差=平均値−観測値,残差=回帰推定値−観測値であり,回帰モデルを考える際は残差のイメージがハッキリするのですが(書籍等に図がよく記載されていますので)・・・。
論文等拝見すると「被験者内変動残差=総変動−被験者間変動−被験者内変動時期−被験者内変動薬剤」と記載されていますが,必要例数算出するときになぜ「各ペアの差分の分散」を用いることは適当でないのでしょうか?
ご面倒かと存じますが,ご回答の方何卒よろしお願い申し上げます。
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8835. Re^11: クロスオーバー実施例数の算出方法の矛盾(パートI) マスオ 2005/12/22 (木) 01:22
> 対応のある場合の必要例数をn=σ^2/δ^2×(Zα+Zβ)^2の式で算出するとき,「対応のある場合の平均値の差の検定」では,「各ペアの差分の分散」を使うのになぜ「クロスオーバー法」では「残差平均平方」を用いるのでしょうか?
別に nを求めるためではなく,検定する時にそれを使うでしょう?
その検定法で使う例数を求めるのだから,その検定法に従ったものを用いるというだけのことですが...
もっとも,その違いがこの二つの検定法の違いと言ってもよいのでしょう.
提示例のデータを使って,対応のある場合のt検定の分散分析版である乱塊法で分散分析表を作り,それをクロスオーバー法の分散分析表と見比べてみてください.
両者の総変動と処理(薬剤)変動が同じなのに,なぜ残差平方(と自由度)が異なるのかわかると思います.
それがわかったら,乱塊法の残差平均平方を2倍して,平方に開いてみてください.
見覚えのある数値になるはずですが...
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8836. Re^12: クロスオーバー実施例数の算出方法の矛盾(パートI) 頭が固いと言われます。 2005/12/22 (木) 08:50
お忙しい中コメント有り難うございます。
> 別に nを求めるためではなく,検定する時にそれを使うでしょう?
確かにその通りです。
> その検定法で使う例数を求めるのだから,その検定法に従った ものを用いるというだけのことですが...
なるほど。
> もっとも,その違いがこの二つの検定法の違いと言ってもよいのでしょう.
まさしくこの違いがいままでよくわからなかったんですよ。
> 提示例のデータを使って,対応のある場合のt検定の分散分析版である乱塊法で分散分析表を作り,それをクロスオーバー法の分散分析表と見比べてみてください.
> 両者の総変動と処理(薬剤)変動が同じなのに,なぜ残差平方(と自由度)が異なるのかわかると思います.
>
> それがわかったら,乱塊法の残差平均平方を2倍して,平方に開いてみてください.
> 見覚えのある数値になるはずですが...
やってみます。
有り難うございました。
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