★ 比率の平均について ★

8694. 比率の平均について 大野 洋平 2005/12/14 (水) 01:58
└8695. Re: 比率の平均について 青木繁伸 2005/12/14 (水) 09:12
 └8696. Re^2: 比率の平均について 大野 洋平 2005/12/14 (水) 11:34
  └8697. Re^3: 比率の平均について 青木繁伸 2005/12/14 (水) 11:46
   └8717. Re^4: 比率の平均について 大野 洋平 2005/12/15 (木) 15:50


8694. 比率の平均について 大野 洋平  2005/12/14 (水) 01:58
4067. Re: 平均比率の計算に『要するに,重みを考えないといけませんよということ。データ数による重み。1000の5%と,1000000の5%は同じではないとい うこと。分母が 100 のものと 1000000 のものをプールする(平均する)ことが,妥当かどうかは別の話。』とありました。妥当な場合とはどういう場合なのでしょうか。
今,生徒の学習前と 後で転移率という形で教材の効果について研究しているのですが,その際に転移率の(分母の異なる比率の)平均を出し,平均以上・以下で生徒を分け,実験 群・統制群で有意差があるかどうか確かめようと考えています。そのため,妥当な場合とはどういう場合なのか知りたいです。教えて下さい。

     [このページのトップへ]


8695. Re: 比率の平均について 青木繁伸  2005/12/14 (水) 09:12
> 今,生徒の学習前と後で転移率という形で教材の効果について研究しているのですが,その際に転移率の(分母の異なる比率の)平均を出し,平均以上・以下で生徒を分け,実験群・統制群で有意差があるかどうか確かめようと考えています

そのような場合に,そのようにすることはあまり有効ではないでしょう。
転 移率というものがよくわかりませんが,対応のあるデータの比較という観点でみれば,ある値以上・以下で生徒をを分けるという操作が不要な手法を取った方が 良いでしょう(データをそのまま使うのではなく二分したデータを使うと言うことは,情報を落としていることになるんです)。
ちなみに,対応のあるデータの平均値の比較は,対応のあるt検定
代表値の比較は,ウィルコクソンの符号付順位和検定,符号検定
対応のある名義尺度の比較は,マクネマー検定(およびその拡張)
などなど

4067の話は,今回の問題とは別。

     [このページのトップへ]


8696. Re^2: 比率の平均について 大野 洋平  2005/12/14 (水) 11:34
>データをそのまま使うのではなく二分したデータを使うと言うことは,情報を落としていることになるんです.
データを読み替えているという意味でしょうか?

実験群(A組),統制群(B組)とし,実験群にある教材を利用し授業を行い,両群に事前と事後でアンケートをします。
事前に比べて事後で改善した項目数を数え,そして両群の平均を求め,その平均を基にA群の平均以上・未満の生徒数およびB群の平均以上・未満の生徒数をカウントし,2×2の正確確率計算で有意差を求めようと考えていました。

     [このページのトップへ]


8697. Re^3: 比率の平均について 青木繁伸  2005/12/14 (水) 11:46
対応はないのですね(そのあたりも,最初から書いて頂くべきでしょうが)


両群の生徒毎に改善された項目数を求め,それについて対応のない二群の代表値の差の検定(マン・ホイットニーのU検定)を使うので良いのではないですか?
改 善項目数は一定の範囲に分布しているのを,平均以上・以下というように二値データにしてしまうのは情報の損失でしかないでしょう。改善の平均値が10だと して,改善点が11の生徒も19の生徒も同じに平均以上として良いのでしょうかと言うことです。それでよいのなら良いでしょう。(中央値検定とマン・ホ イットニーのU検定の検出力を比べるまでもないでしょう)。

ある値以上・以下とする場合にも,平均値を使うのか中央値を使うのか,最頻値を使うのか,例えば中央値や最頻値の場合に,中央値(最頻値)と同じデータは大きいとするのか小さいとするのかカウントしないのかとか。

     [このページのトップへ]


8717. Re^4: 比率の平均について 大野 洋平  2005/12/15 (木) 15:50
返信ありがとうございました。
最初に対応のないデータというべきでした。失礼しました。
指摘されたことを自分なりデータと見合わせながら考え,対応なしで,2群の差をみたいことからもマン・ホイットニーのU検定が適切であるかなと思いました。
あ る文献に実験群・統制群を平均以上・未満で2×2のクロス表を作成し,正確確率計算を用いて検定する方法が載っていたので,同じようにできるのではと考え ていました。情報の損失に関しては,指摘され初めて気づきました。それぞれ,データに合った検定・分析をしっかりと考えなければいけないと改めて思いまし た。
ありがとうございました。

     [このページのトップへ]


● 「統計学関連なんでもあり」の過去ログ--- 036 の目次へジャンプ
● 「統計学関連なんでもあり」の目次へジャンプ
● 直前のページへ戻る