★ Kruskal-Wallis Z-test ★

7445. Kruskal-Wallis Z-test ひさ 2005/08/15 (月) 10:10
└7446. Re: Kruskal-Wallis Z-test 青木繁伸 2005/08/15 (月) 13:35
 └7448. Re^2: Kruskal-Wallis Z-test にゃんちゅう 2005/08/16 (火) 06:55
  └7459. Re^3: Kruskal-Wallis Z-test マスオ 2005/08/17 (水) 01:24
   └7469. Re^4: Kruskal-Wallis Z-test にゃんちゅう 2005/08/18 (木) 03:41
    ├7503. Re^5: Kruskal-Wallis Z-test マスオ 2005/08/23 (火) 01:40
    └7470. Re^5: Kruskal-Wallis Z-test にゃんちゅう 2005/08/18 (木) 04:01


7445. Kruskal-Wallis Z-test ひさ  2005/08/15 (月) 10:10
Kruskal-Wallis Z-testという検定について教えてください。
補綴物の適合について論文を書いています。
補 綴物は3タイプ(正規分布ではない)です。調整前と調整後でKruskal-Wallis testとBonferroniをつかって3タイプ間の検定を行っていたのですが,査読で各タイプで前後の検定を行ってからKruskal-Wallis Z-testを使うようにとコメントが返ってきましたが,Kruskal-Wallis Z-testがどういう検定なのかわかりません。
誰か知っている人がいたら教えてください。

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7446. Re: Kruskal-Wallis Z-test 青木繁伸  2005/08/15 (月) 13:35
> Kruskal-Wallis Z-testという検定について教えてください。

google で,"Kruskal-Wallis Z-test"を検索すると13件ほど出てきますが,そのうちの

>> [PDF] A leader is one or more people who influences one or more follower ...
>> ファイルタイプ: PDF/Adobe Acrobat - HTMLバージョン
>> However, in order to confirm this significant observation Hintz (2001) suggests
>> the Kruskal-Wallis Z test, ... The Kruskal-Wallis Z test confirms a significant
>> difference between the medians (See Table 13). Both the ...
>> www.regent.edu/acad/sls/publications/other/workingpapers/pdf/forced_pastoral_exits.pdf - 関連ページ

には,以下のような記述がありますね。

----引用開始
However, in order to confirm this significant observation Hintz (2001) suggests the Kruskal-Wallis Z test, which further assesses the difference of pairs of medians following the Kruskal-Wall test. This Z test is a distribution-free multiple comparison test which renders the assumption of normality as not necessary therefore minimizing the affect that the rejection of the Skewness Normality of Residuals may have on the one-way ANOVA. Furthermore both sample sizes met the minimum requirements of five. Hintz (2001) remarks that the multiple comparison test uses average ranks rather than means in its calculations.
----引用終了

引用されている文献の情報は

Hintz, J. (2001). NCSS and PASS. Number Cruncher Statistical Systems. Kaysville, Utah. WWW.NCSS.COM

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7448. Re^2: Kruskal-Wallis Z-test にゃんちゅう  2005/08/16 (火) 06:55
> > Kruskal-Wallis Z-testという検定について教えてください。
Siegel, S., and Castellan, N.J.Jr. (1988). Nonparametric statistics for the behavioral sciences. McGraw-Hill.
はそういう名前は付いてませんが,Kruskal-Wallis test のところの多重比較に説明があります。 p213-214.
2群間の差の絶対値>=
(ボンフェローニで調整したαのz値)×
            sqrt((N*(N+1)/12*(1/nu+1/nv))

N はサンプルの大きさ,nu, nv は2群のサンプルの大きさ。

3群あって5%水準で比較するなら,
Z.0083=2.39 となる。
ということで昔は名前を付けてなかった可能性がある。,

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7459. Re^3: Kruskal-Wallis Z-test マスオ  2005/08/17 (水) 01:24
> 2群間の差の絶対値>=
> (ボンフェローニで調整したαのz値)×
>             sqrt((N*(N+1)/12*(1/nu+1/nv))
>
> N はサンプルの大きさ,nu, nv は2群のサンプルの大きさ。

↑有名な Dunnの多重比較ですね.
(「統計的多重比較法の基礎」で紹介されていないのはなぜ?)
これならGoogleで"Dunn multiple comparison"で773件.
と,探っているうちに原著が.
http://ingegneria.unibg.it/download/fasso/Technometrics/1959-1969/VOL-06-03/v0603241.pdf

一方,
Kruskal-Wallis z-testの出所はこのソフトでしょうか.
http://www.ncss.com/aov.html

試用版がダウンロードできるようです.

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7469. Re^4: Kruskal-Wallis Z-test にゃんちゅう  2005/08/18 (木) 03:41
> ↑有名な Dunnの多重比較ですね.

Dunnという名前が挙がったので検索しやすくなりました。

ただ,ちょっと。Dunn-testというのは一般にはボンフェローニの方法のことで,こっちは超有名だし,その修正であるDunn-Sidak法も有名です。英語ならは小さな統計学事典で出ています。

ノンパラの方は小さな統計学事典で全滅でした。

Hochberg Tanhane " Multiple comparison procedures" Wiley
(1987)
では当然でていました。索引では Dunn's distribution-free procedure とありますが,本文ではそうは呼んでません。Dunn's procedure です。

なお,これはすぐにDunn-Sidak に修正できるし,Tukey-Kramer タイプ,Scheffeタイプにもできる。上の本では言及されてます。

ランクにタイがある場合については,Rust-Flinger(1984) がKruskall-Wallis法に対応する方法を提案しているらしい。それに対応して多重比較法があるようだ。

詳しくは,
Wilcox, R.R.(2003) Applying contemporayr statistical techniques. Academic Press.
http://www-rcf.usc.edu/~rwilcox/
にS-PlusとRのプログラムがあるのだが,こんな面倒なリンクありかな。クリックせずにダウンロードの説明を読んでください。

上で直接wilcoxにいけなかったら,大学からアプローチしてください。Wilcox はthe BDM method でbdm関数です。 多重比較をbmpmul という関数にしてます。

論文を挙げてくれていたので,くじけず探索することができました。

岩原信九郎の『ノンパラメトリック法』にでてないと思ったらこの本再版(新版)が1964でした。残念。  

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7503. Re^5: Kruskal-Wallis Z-test マスオ  2005/08/23 (火) 01:40
> ただ,ちょっと。Dunn-testというのは一般にはボンフェローニの方法のことで,...

失礼しました.
最初は「Dunnの全順位法」とするつもりだったのですが,
Dunn "joint ranking"
ではGoogleでほとんどヒットしなかったので,こちらの方が一般的かと思って.
あらためて過去ログをみると,Dunn test という呼び方について話題になっていましたね.
私も「Dunn」と聞くとノンパラ全順位法というのが先にきてしまいますが.
検定法の呼び方は難しいです...

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7470. Re^5: Kruskal-Wallis Z-test にゃんちゅう  2005/08/18 (木) 04:01
自己フォローです。

> ランクにタイがある場合については,Rust-Flinger(1984) がKruskall-Wallis法に対応する方法を提案しているらしい。

文献はこっちをあげるべきだったかな。bdm の元ですね。
the Brunner, Dette, Munk rank-based ANOVA
(JASA, 1997, 92, 1494--1502)

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