★ Re: 工具の再研磨の最適化 ★

6275. Re: 工具の再研磨の最適化 韮澤 2005/03/18 (金) 12:35
├6282. Re^2: 工具の再研磨の最適化 渡瀬昌明 2005/03/18 (金) 15:19
└6277. Re^2: 工具の再研磨の最適化 j54854 2005/03/18 (金) 13:39
 └6283. Re^3: 工具の再研磨の最適化 渡瀬昌明 2005/03/18 (金) 15:45


6275. Re: 工具の再研磨の最適化 韮澤  2005/03/18 (金) 12:35
「検定」にこだわられている様ですが,ご希望の答えは,検定では出ない様に思います。
例えば,再研磨200回を境目として,200回以上・以下のどちらがよいかという様な検定をしたとしても,本当のコスト最適となる回数は,わからないですよね?
お そらく,再研磨回数とコストをグラフにすると,どこか中間の点にコスト最適点があって,二次曲線の様に,その点からどちらに動いてもコストが上がるカーブ になると思われます。従って,実験的に求めるなら,コスト最適点付近で,最低3ポイントの比較を行って,もっとも低い点を見つけないといけないでしょう。 これは,検定などの手法ではなく,回帰分析・グラフ近似の類の課題と思います。

ちなみに,j54854さんの言われる様に,打ち切りのある寿命データとして扱えるのかどうかは,私にはよくわかりませんが,元の説明で,再研磨を繰り返したとしても,合計2000回程度で寿命がくる,という話から考えると,そう単純ではない様に思われます。

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6282. Re^2: 工具の再研磨の最適化 渡瀬昌明  2005/03/18 (金) 15:19
まったくおっしゃるとおりです。回帰分析する前に,プロットしてみて見ます。ありがとうございました。

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6277. Re^2: 工具の再研磨の最適化 j54854  2005/03/18 (金) 13:39
6259で「 打ち切りのある寿命データとして扱っては?」と書きましたのは,以下のような想像によるものです(渡辺さんがご覧になっているかどうかわかりませんが,韮澤さんに補足説明させていただく意味も込めて)。

まず,タップの寿命には二つのモードがある:

モード1: 加工中に破損するもの。

モード2: 再研磨を繰り返すことによってタップの径が細くなりすぎて使えなくなるもの。

タッ プは,加工を繰り返すうちに,当初鋭利であった刃先が徐々に鈍くなってきて,結果として,切削抵抗が大きくなってきて,だんだん折れやすくなるのではない でしょうか。これがモード1の故障率が増大していくメカニズムです。再研磨はタップの刃先を鋭利な状態に戻すので,それによってモード1の故障率が「ほ ぼ」再初期化されるのではないかと。

ただし,再研磨は,いわば包丁を研ぐような行為であって,徐々にタップの径を細くしてしまうという副 作用を持つのではないでしょうか。だいたい10回程度再研磨を繰り返すと,細くなりすぎて,必要な太さのねじ山が切れなくなって,お役御免というわけで す。したがって,モード2による寿命は,再研磨の回数で計るのがよろしいかと思われます。

以上のようなメカニズムを想定すると,二つのモードは「ほぼ」独立と考えてよさそうです。また,二つのモードを独立と考えると,お手持ちのデータで,寿命特性をある程度推定できるのではないかと考えたわけです。

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6283. Re^3: 工具の再研磨の最適化 渡瀬昌明  2005/03/18 (金) 15:45
確かにモード1とモード2は,独立だと思います。モード1はで考えられる因子は,作業者の不注意でタップの装着角度が異常であることや再研磨タップ自体の品質異常などが考えられます。

モー ド2の場合,考えられる因子は,作業者の不注意で,再研せぬまま,切削を続けてしまうことで,寿命を短くしてしまうことです。製造ライン管理者のカンと経 験によると,特に新品に関しては,無理をして再研磨まえに250個を超えるほど,切削してしまうと寿命が早く来てしまうと判断しており,作業者に対して, 約200個を目安に再研磨するように指示を出しております。(刃幅の減り具合のデータも見ながらですが。)

モード2は,まずは,プロットしてみて,モード1のデータを除いた上で,回帰分析してみます。 モード1に関しては,統計的な分析の前に,特性要因図で,考えられる原因を洗い出してみます。 ご指導ありがとうございました。

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