★ 治療前後の比較 t検定 95%CI ★

5441. 治療前後の比較 t検定 95%CI  hhh 2005/01/06 (木) 21:57
└5442. Re: 治療前後の比較 t検定 95%CI  青木繁伸 2005/01/06 (木) 22:41
 └5443. Re^2: 治療前後の比較 t検定 95%CI  hhh 2005/01/06 (木) 23:10
  └5444. Re^3: 治療前後の比較 t検定 95%CI  青木繁伸 2005/01/06 (木) 23:18
   └5445. Re^4: 治療前後の比較 t検定 95%CI  hhh 2005/01/07 (金) 08:26


5441. 治療前後の比較 t検定 95%CI  hhh  2005/01/06 (木) 21:57
5人のある患者に対してある治療法がありその治療前,治療中,治療後で血液製剤使用量にそれぞれ差があるかどうか統計してある治 療法が血液製剤の使用量を低下させるかどうかを判定したいのですが,それぞれの群を対応のあるt検定で統計処理した場合両側の場合,前と中でP=0.03 となりますが,片側では前と中でP=0.01 前と後でP=0.03となります。前,中,後の平均と95%信頼区間を求められ下記のようになったのです が,各95%信頼区間が重なり合っているので有意差ありとするのはおかしいと言われました。データとしては明らかに前と比べ治療中に低下しているのにどう してこういう現象が起こるのでしょうか教えてください。
 治療前  治療中  治療後
1 8000    3500     4000
2 5000    3000     2000
3 4000    1000     0
4 1800    900     1600
5 1000    150     1000

前 平均3783 95%CI [1261,6306]
中 平均1605 95%CI [186,3023]
後 平均1667 95%CI [210,3123]

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5442. Re: 治療前後の比較 t検定 95%CI  青木繁伸  2005/01/06 (木) 22:41
信頼区間が重なることと有意な差がないことは同義ではありません。

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5443. Re^2: 治療前後の比較 t検定 95%CI  hhh  2005/01/06 (木) 23:10
> 信頼区間が重なることと有意な差がないことは同義ではありません。

ご返事ありがとうございました。ということは,この場合信頼区間が重なってはいても有意差ありと判断していいでしょうか?この場合数値のばらつきが大きくて,Nが少ないことが影響しているのでしょうか?
また図として表現する場合,95%CIよりSDやSEを表示したほうがいいのでしょうか? また教えてください。

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5444. Re^3: 治療前後の比較 t検定 95%CI  青木繁伸  2005/01/06 (木) 23:18
それぞれの信頼区間と,対応のある平均値の差の検定(つまり,差の信頼区間)に使う標準誤差が違うでしょう?
R で数値実験してみてもよいが,厳密には数式で示す方がいいのだが。
> set.seed(111) # いつも同じ乱数を発生するために
> x <- floor(rnorm(20)*10) # 20個の正規乱数
> delta=0.85
> y <- floor(rnorm(20, mean=delta)*10) # xより平均値がdeltaだけ大きい
> x
 [1]   2  -4  -4 -24  -2   1 -15 -11 -10  -5  -2  -5  18   3   7 -16  -1
[18]  -4 -12   3
> t.test(x)

    One Sample t-test

data:  x 
t = -1.9756, df = 19, p-value = 0.0629
alternative hypothesis: true mean is not equal to 0 
95 percent confidence interval:
 -8.3406993  0.2406993 # xの信頼区間
sample estimates:
mean of x 
    -4.05 

> y
 [1]  12  11  10   6  11  14 -10  35  10  -5 -23  -1  22  -8 -15  20   7
[18]  11   2  -5
> t.test(y)

    One Sample t-test

data:  y 
t = 1.7063, df = 19, p-value = 0.1042
alternative hypothesis: true mean is not equal to 0 
95 percent confidence interval:
 -1.178529 11.578529  # yの信頼区間 -- xの信頼区間と重なっている
sample estimates:
mean of x 
      5.2 

> x-y
 [1] -10 -15 -14 -30 -13 -13  -5 -46 -20   0  21  -4  -4  11  22 -36  -8
[18] -15 -14   8
> t.test(x, y, pair=TRUE)

    Paired t-test

data:  x and y 
t = -2.4288, df = 19, p-value = 0.02524 # しかし対応のある平均値の差は有意
alternative hypothesis: true difference in means is not equal to 0 
95 percent confidence interval:
 -17.221264  -1.278736 # 差の信頼区間が0を含まない
sample estimates:
mean of the differences 
                  -9.25 
結局は,かなりのデータのバラツキがあるにも関わらず,例数は少ないし,パラメトリック検定を行っているし,そのあたりが原因ですね。

SD と SE は意味が違いますからね。
95%CIを誤って解釈する方が悪いのですから,そんな人のために変なことしない方が良いです。

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5445. Re^4: 治療前後の比較 t検定 95%CI  hhh  2005/01/07 (金) 08:26
返信ありがとうございます。
> それぞれの信頼区間と,対応のある平均値の差の検定(つまり,差の信頼区間)に使う標準誤差が違うでしょう?

つまり,それぞれの信頼区間をだしても差の信頼区間でないと意味がないということですね。
それぞれの信頼区間はN=5と小標本なのでt分布に切り替え95%信頼区間を[m-2.132×SE,m+2.132×SE]として計算してしまいました。

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