★ ロジスティック回帰分析の交互作用項について ★

3919. ロジスティック回帰分析の交互作用項について 勉学中 2004/08/07 (土) 19:33
└3920. Re: ロジスティック回帰分析の交互作用項について 青木繁伸 2004/08/07 (土) 22:39
 └3921. Re^2: ロジスティック回帰分析の交互作用項について 勉学中 2004/08/07 (土) 23:27
  └3923. Re^3: ロジスティック回帰分析の交互作用項について 青木繁伸 2004/08/08 (日) 08:00
   └3924. Re^4: ロジスティック回帰分析の交互作用項について 勉学中 2004/08/08 (日) 08:34
    └3925. Re^5: ロジスティック回帰分析の交互作用項について 青木繁伸 2004/08/08 (日) 08:53
     └3926. Re^6: ロジスティック回帰分析の交互作用項について 勉学中 2004/08/08 (日) 09:00


3919. ロジスティック回帰分析の交互作用項について 勉学中  2004/08/07 (土) 19:33
ロジスティック回帰分析を使ってアンケート結果を分析しています。説明変数は4つ(ABCD)ありまして,すべて有意です。ただ し,ABCの交互作用項をモデルに入れないとどうしてもモデルの適合度が上がりません。交互作用項を入れるのは構わないのですが,A,B,C単独のパラ メータの符号はそれぞれ正,負,負なのに,ABCの交互作用ではパラメータの符号が正になります。これを(特にB,C単独と交互作用の符号の違いについ て)どう解釈あるいは説明したらよいのかわからず悩んでいます。単純に「B,C単独では負の影響を及ぼすが,ABCがすべて存在する(大きい)時には被説 明変数に正に影響を及ぼす」と解釈すればよいのでしょうか?そんなことが起こりうるのか考えているのですが分かりません。どなたか解釈ないし対処の仕方を ご存知の方がいらっしゃいましたらどうかご教授ください。宜しくお願いします。ちなみに,説明変数間の相関係数はAB間とAC間は有意でなく,BC間は有 意でしたが−0.2程度でした。これが悪さをしているのでしょうか?

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3920. Re: ロジスティック回帰分析の交互作用項について 青木繁伸  2004/08/07 (土) 22:39
ABCの交互作用項ってのは,変数A,B,Cの積みたいに定義されるんでしょうか。
正×負×負=正
だから,何の不思議もないような気もしますが。

あ る変数(1番目)と負,負,正の相関係数を持つ3変数(2,3,4番目)の積(5番目)との相関をシミュレーションしてみると,データの組数が少ない場合 には正,負いずれの値も取るようですが(たまたまそうなる),組数が大きいと1000くらいだと,安定して正になるようですが。
gendat <- function(nc, r)
{
    nv <- ncol(r)
    z <- matrix(rnorm(nv*nc), ncol=nv)
    res <- eigen(r2 <- cor(z))
    coeff <-  solve(r2) %*% (sqrt(matrix(res$values, nv, nv, byrow=TRUE))*res$vectors)
    z <- t((t(z)-apply(z, 2, mean))/sqrt(apply(z, 2, var)*(nc-1)/nc)) %*% coeff
    z %*% chol(r)
}


> r <- matrix(c(1,-0.2, -0.3, 0.4, -0.2,1,0.5,0.2,-0.3,0.5,1,0.1,0.4,0.2,0.1,1), nc=4)
> x <- gendat(1000,r)
> y <- cbind(x, x[,2]*x[,3]*x[,4])
> cor(y)
           [,1]       [,2]       [,3]      [,4]      [,5]
[1,]  1.0000000 -0.2000000 -0.3000000 0.4000000 0.1352648
[2,] -0.2000000  1.0000000  0.5000000 0.2000000 0.1677527
[3,] -0.3000000  0.5000000  1.0000000 0.1000000 0.1768218
[4,]  0.4000000  0.2000000  0.1000000 1.0000000 0.4680851
[5,]  0.1352648  0.1677527  0.1768218 0.4680851 1.0000000
> r <- matrix(c(1,-0.2, -0.3, 0.4, -0.2,1,0.5,0.2,-0.3,0.5,1,0.1,0.4,0.2,0.1,1), nc=4)
> x <- gendat(1000,r)
> y <- cbind(x, x[,2]*x[,3]*x[,4])
> cor(y)
            [,1]       [,2]       [,3]      [,4]       [,5]
[1,]  1.00000000 -0.2000000 -0.3000000 0.4000000 0.08850416
[2,] -0.20000000  1.0000000  0.5000000 0.2000000 0.20707042
[3,] -0.30000000  0.5000000  1.0000000 0.1000000 0.21650825
[4,]  0.40000000  0.2000000  0.1000000 1.0000000 0.36963147
[5,]  0.08850416  0.2070704  0.2165083 0.3696315 1.00000000

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3921. Re^2: ロジスティック回帰分析の交互作用項について 勉学中  2004/08/07 (土) 23:27
早速のご返信ありがとうございます。なるほど,交互作用を積として捉えると正×負×負=正となるのは当然の成り行きですね。その 場合,得られた結果の解釈はどうなるんでしょうか?他の説明変数が一定の場合,Bが増加するほど被説明変数の発生確率は低下します(Bのパラメータは負な ので)。Cについても同様です。しかし,ABC交互作用項のパラメータが正ということは,A,B,Cがいずれも増加した場合に被説明変数の発生確率が増加 することを意味すると思います。感覚的には矛盾しているような気になるのですが,他の変数が一定の時にBやCだけが増加する場合と,ABCが同時に増加す る場合は完全に独立なものとして考えてよいのでしょうか?例えば,がんの発生確率をpとし,喫煙量,ビタミンC摂取量,カルシウム摂取量,飲酒量を説明変 数とするロジスティック回帰分析をした場合に,喫煙と飲酒は正,ビタミンCとカルシウムは負の影響を及ぼすことが示され,なおかつ喫煙*ビタミンC*カル シウムの交互作用は正の影響を及ぼすという結果が出た場合に,上のような解釈をしても良いのでしょうか。長々と書いてしまい申し訳ありませんが,ご教授の ほど宜しくお願い申し上げます。

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3923. Re^3: ロジスティック回帰分析の交互作用項について 青木繁伸  2004/08/08 (日) 08:00
結論として,適合度をよくするという目的だけで解釈に困るような交互作用は入れないということではないでしょうか。
特に,量的変数同士の交互作用として積を入れるようなこと。カテゴリー変数ならまだわかりやすいのかも。

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3924. Re^4: ロジスティック回帰分析の交互作用項について 勉学中  2004/08/08 (日) 08:34
ありがとうございます。やはりそういうことになるのでしょうか。最後にもう1つだけ質問させてください。交互作用項を入れないロ ジスティク回帰モデルは解釈が非常にしやすい(仮説と結果が一致している)のですが,適合度が高くありません(Χ2(df)=23.334(8)p<0. 01)。このような(モデルの適合度が悪い)場合でも,モデルの中身(説明変数)について言及してよいものでしょうか?宜しくお願いします。

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3925. Re^5: ロジスティック回帰分析の交互作用項について 青木繁伸  2004/08/08 (日) 08:53
> 適合度が高くありません(Χ2(df)=23.334(8)p<0.01)。このような(モデルの適合度が悪い)場合でも,モデルの中身(説明変数)について言及してよいものでしょうか?

良くはないでしょう。
適合度の悪い原因を究明しておく必要があるでしょう。

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3926. Re^6: ロジスティック回帰分析の交互作用項について 勉学中  2004/08/08 (日) 09:00
わかりました。これからまだやるべきことはありますが,何をすべきかこれではっきりしました。少し雲が晴れた気がします。本当にありがとうございました。

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