★ 重回帰分析で百分率を従属変数にできますか? ★
3756. 重回帰分析で百分率を従属変数にできますか? 中島啓介 2004/07/20 (火) 19:16
├3777. Re: 重回帰分析で百分率を従属変数にできますか? 青木繁伸 2004/07/21 (水) 22:55
│└3787. Re^2: 重回帰分析で百分率を従属変数にできますか? 中島啓介 2004/07/22 (木) 10:37
│ └3789. Re^3: 重回帰分析で百分率を従属変数にできますか? 青木繁伸 2004/07/22 (木) 10:57
│ └3836. Re^4: 重回帰分析で百分率を従属変数にできますか? 中島啓介 2004/07/26 (月) 11:24
└3769. Re: 重回帰分析で百分率を従属変数にできますか? katsura 2004/07/21 (水) 19:45
├3810. Re^2: 重回帰分析で百分率を従属変数にできますか? 勝 2004/07/23 (金) 16:15
└3788. Re^2: 重回帰分析で百分率を従属変数にできますか? 中島啓介 2004/07/22 (木) 10:49
3756. 重回帰分析で百分率を従属変数にできますか? 中島啓介 2004/07/20 (火) 19:16
雑誌のレビューワーから,重回帰分析で百分率を従属変数にするのはおかしいのでは?との指摘を受けました。このページの過去ログ
にも百分率を独立変数として使うことに関する発言が掲載されていました。従属変数として使用したいのは,患者さんの歯の数における虫歯の割合なのです
が・・・。
|
[このページのトップへ]
3777. Re: 重回帰分析で百分率を従属変数にできますか? 青木繁伸 2004/07/21 (水) 22:55
虫歯の予測値がマイナスだったり,100%を超えたりすることが出てくるんではないかということではないかと思いますが。
マイナスになったら0だし,100%を超えても100%だと言い張ればいいのかもしれません。
それがいやだったら,ロジスティック回帰とか。何らかの曲線回帰を考えればいいのかもしれません。
投稿した論文の,統計学的地位というのも(一般的には評価しにくいが,過去に投稿されている論文の統計レベルを考えれば何となくわかるのかも)考慮して,
査
読者様に,「わかりませんのでどのようにしたらよろしいのでしょうか,具体的にご指示ください」とお願いしてみるのも一法かと。とにかく,採択されなけれ
ばしょうがないのなら,「泣く子と地頭には勝てない」,「長いものには巻かれよ」で行くしかないのではないでしょうか。
|
[このページのトップへ]
3787. Re^2: 重回帰分析で百分率を従属変数にできますか? 中島啓介 2004/07/22 (木) 10:37
青木繁伸 先生
丁寧な御回答有難うございました。何せ,投稿した雑誌には統計処理専門の査読者がおり,その査読
者から「百分率を従属変数にすることは問題じゃないの?統計の専門家に相談してください」とのコメントで困り果てていました。留学していた米国の大学で
は,必ず身近に生物学統計の専門家がいて相談にのってくれたのですが,国内では気軽に相談できる専門家あるいは業者が見つからずインターネットを検索して
検索してやっと先生のページに辿り着いた次第です。
先生のコメントで「どうして百分率が従属変数として不適切か?」が理解できました。査
読者もこのような意図でコメントをくれたのだと思います。参考書を改めて読み直すと,ロジスティック回帰分析により,1.要因による相対危険率がわかる,
2.目的とする事象が発生する確率がわかる,とあります。しかし,今回の研究の場合,虫歯が発生する確率を求めている訳ではないのでロジスティック回帰分
析にはそぐわない気がします。この論文の目的は虫歯の割合に影響を与える因子を探ることですので,このまま重回帰分析でいきたいのですがいかがでしょう
か?もっとも,査読者への言い訳が一番,難しいのですが・・・
|
[このページのトップへ]
3789. Re^3: 重回帰分析で百分率を従属変数にできますか? 青木繁伸 2004/07/22 (木) 10:57
> 今回の研究の場合,虫歯が発生する確率を求めている訳ではないのでロジスティック回帰分析にはそぐわない気がします。この論文の目的は虫歯の割合に影響を与える因子を探ることですので,このまま重回帰分析でいきたい
ロジスティック回帰でも重回帰でも目的は2つあります。
一つは従属の予測,もう一つは従属変数に影響を及ぼす独立変数の検討
両方が目的とされる場合もありますし,片方だけが目的とされることもあります。
ロジスティック回帰と重回帰は関数が違うだけです。
なお,通常ロジスティック回帰の独立変数は二値変数なので,中島さんのように割合そのものが独立変数になっている場合は,ロジスティック曲線へのあてはめという形になるのではないでしょうか。
|
[このページのトップへ]
3836. Re^4: 重回帰分析で百分率を従属変数にできますか? 中島啓介 2004/07/26 (月) 11:24
青木繁伸 先生
御意見有難うございます。どうも,虫歯の割合を百分率として算出したこと自体に問題があるように
思えてきました。3788にも書きましたが,元々は虫歯の数を従属変数にしたかったのですが,対象が高齢者で残っている歯の数がかなり違うことから,デー
ターを補正する目的で虫歯の数を残っている歯の数で割って百分率とした訳です。虫歯の数であれば重回帰分析の従属変数として使用することは問題ないように
思えます。
このようなケースの場合,虫歯の数を従属変数とし残っている歯の数を重み付けして重回帰分析をした方が良いのでしょうか?あるいは虫歯の歯の百分率を従属変数としてロジスティック回帰分析を行った方が良いのでしょうか?
|
[このページのトップへ]
3769. Re: 重回帰分析で百分率を従属変数にできますか? katsura 2004/07/21 (水) 19:45
下の意見が正しいかどうか保障できませんが・・・
観察された百分率を,その事象の起こる確率の推定値と考えるなら,問題ないと思います(x1が一単位増えると,その事象の起こる確率が0.03下がるとか・・・)。
ただ誤差がどうなっているか吟味する必要はありそうですよね。たとえば事象の起こる確率p=0.5のときとp=0.1のときでは期待される誤差分散が違うから,場合によっては重み付け回帰などが必要かもしれない。
|
[このページのトップへ]
3810. Re^2: 重回帰分析で百分率を従属変数にできますか? 勝 2004/07/23 (金) 16:15
> ただ誤差がどうなっているか吟味する必要はありそうですよね。たとえば事象の起こる確率p=0.5のときとp=0.1のときでは期待される誤差分散が違うから,場合によっては重み付け回帰などが必要かもしれない。
誤差分散のみを問題にするなら元データを適当な変数変換(たとえば逆正弦変換など)をして重回帰分析すればよいのではないですか。ただし,逆正弦変換をし
ても青木先生の指摘された点(予測値がマイナスになったり,100%を超えたりといった点)は完全には解決されませんが,少なくとも元データを使うよりは
よくなると思います。
また,査読者の方にどうしたらよいか確認することも必要と思います。
|
[このページのトップへ]
3788. Re^2: 重回帰分析で百分率を従属変数にできますか? 中島啓介 2004/07/22 (木) 10:49
katsura 様
御意見有難うございます。今回の解析の場合,虫歯の数を従属変数にしたかったのですが,対象が高齢者だったので残っている歯の数がかなり違うことから,虫歯の数を残っている歯の数で割って百分率としました。
私は素人なので,虫歯の数を従属変数とし残っている歯の数を重み付けして重回帰分析をした方が良いのか?あるいは虫歯の歯の百分率を従属変数として重回帰分析を行った方が良いのか判断がつきませんでした。いかがでしょうか?
|
[このページのトップへ]
● 「統計学関連なんでもあり」の過去ログ--- 029 の目次へジャンプ
● 「統計学関連なんでもあり」の目次へジャンプ
● 直前のページへ戻る