★ 主成分法について ★

3583. 主成分法について もち吉 2004/06/29 (火) 17:58
└3584. Re: 主成分法について 青木繁伸 2004/06/29 (火) 21:50
 └3587. Re^2: 主成分法について もち吉 2004/06/30 (水) 11:52


3583. 主成分法について もち吉  2004/06/29 (火) 17:58
統計初心者の学生です。本やサイトで調べてもわからず先生に聞いてもはっきりしないのでこちらに質問いたします。
 「主成分分析の解を回転させて解釈する」ことと,文献にあった「因子分析は主成分法,バリマックス回転を行った」という記載とは同じと考えてよいのでしょうか?
  後者は社会学や心理学の文献でいくつか見ました。「因子分析で主成分法」をしてみようとSPSSを見ると「主成分法」は選択枝になく「主成分分析」とあっ たので,疑問に思いました。つまり因子分析の因子抽出法として主成分分析を用いるということだと理解しましたが,これは問題はないのでしょうか?

 また,主成分分析の解を回転することは可能という見解をいくつか見ましたが,斜交回転はしても良いのでしょうか?
  主成分同士は無相関で,線で言えば直角関係にあることを考えると,間違いなのでしょうか。それともそもそも因子(主成分)そのものが実在するものではなく 回転も含めデータの解釈のための操作であり,因子数も指定を変えれば変更できるという「因子の解の不安定性」を考えると,斜交回転もしてよいという風にも 思うのですが,どうなのでしょうか。

 的外れな質問でしたらすみません。どなたかご意見をいただけると嬉しいです。

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3584. Re: 主成分法について 青木繁伸  2004/06/29 (火) 21:50
>  「主成分分析の解を回転させて解釈する」ことと,文献にあった「因子分析は主成分法,バリマックス回転を行った」という記載とは同じと考えてよいのでしょうか?

同じと考えて良いでしょうが,SPSS において因子分析の中にある主成分分析というのは,因子分析ではなくて主成分分析のことでしょう。
因子分析と主成分分析の一番の違いは,因子分析は独自因子を仮定するが,主成分分析は誤差も含めて合成変数を作ること(と,言い切ってしまうと,また異論が出るだろうが)。

>  また,主成分分析の解を回転することは可能という見解をいくつか見ましたが,斜交回転はしても良いのでしょうか?

主成分分析の解を回転して良いという立場なら,直交回転はいいが斜交回転は駄目と言うことはないでしょう。

因子分析,主成分分析に限らず,数量化とか正準相関分析とか何でも回転はできます(要するに,何らかの基準量を最大・最小にするという座標軸の回転ですから,何でも有りです)。

>  主成分同士は無相関で,線で言えば直角関係にあることを考えると,間違いなのでしょうか。

そもそもはそう言う定義ですが,それを「解釈しやすいように」という親心で回転するのですから,何をかいわんやです。

> それともそもそも因子(主成分)そのものが実在するものではなく回転も含めデータの解釈のための操作であり,因子数も指定を変えれば変更できるという「因子の解の不安定性」を考えると,斜交回転もしてよいという風にも思うのですが,どうなのでしょうか。

まさに,その通りなんでしょう。

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3587. Re^2: 主成分法について もち吉  2004/06/30 (水) 11:52
青木先生,ご返答ありがとうございました。
目の前の霧がパーっと晴れてきました。

> 同じと考えて良いでしょうが,SPSS において因子分析の中にある主成分分析というのは,因子分析ではなくて主成分分析のことでしょう。
> 因子分析と主成分分析の一番の違いは,因子分析は独自因子を仮定するが,主成分分析は誤差も含めて合成変数を作ること(と,言い切ってしまうと,また異論が出るだろうが)。

  とすると,「因子分析で主成分法,バリマックス回転を行なった」というのは表現にすこし問題がある,ということなのでしょうか。厳密には主成分は因子とは 異なるため,因子抽出を主成分法で行なった場合は因子分析とは言い難いが,主成分分析と因子分析の違いを知った上で,因子抽出に主成分分析を応用し主成分 を因子として扱う方法が「因子分析」として一部で行なわれている,ということなのですね。

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