★ 例数を増やす方法 ★
2974. 例数を増やす方法 いしおか 2004/04/20 (火) 10:50
└2975. Re: 例数を増やす方法 青木繁伸 2004/04/20 (火) 11:06
├2977. Re^2: 例数を増やす方法 いしおか 2004/04/20 (火) 11:17
└2976. Re^2: 例数を増やす方法 太郎 2004/04/20 (火) 11:10
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└2988. Re^10: 例数を増やす方法 いしおか 2004/04/21 (水) 09:46
2974. 例数を増やす方法 いしおか 2004/04/20 (火) 10:50
はじめまして。いつも拝見させて頂いています。
早速質問なのですが,薬剤無処理群,薬剤A処理群,薬剤B処理群の群設定で各薬剤の薬効を確認する試験を計画中なのですが,本試験はコントロールできない誤差が大きく,たとえば5例程度では生物学的に有意な差を,Dunnett検定で有意差(有意水準5%)として検出する事ができません。検出力を高めるためにN数を増やす事を考えているのですが,試験の都合上1回の試験では例数を増やす事ができません。そこで考えたのが,同じ試験条件を複数回繰返してそれを1つの試験としてまとめてDunnett検定をする事です(この場合,さらに試験間の誤差が含まれて誤差が大きくなる事が予想されます)。
このような方法で検定を実施して良いと思われますか?
この方法の問題点や他に良い方法があれば教えていただけると助かります。
よろしくお願いします。
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2975. Re: 例数を増やす方法 青木繁伸 2004/04/20 (火) 11:06
> 試験の都合上1回の試験では例数を増やす事ができません。そこで考えたのが,同じ試験条件を複数回繰返してそれを1つの試験としてまとめてDunnett検定をする事です
対象が人間だったりすると,そのようなことはむしろ普通のことで,場合によっては治療をする病院も違うなどということもあるのでしょうね。
実験間の誤差要因を極力排除して実験を行い,データを得た後に複数の実験の間で差がないことを確認の上,差がなければまとめるということでよいのではないかと思います。
薬剤試験などの専門家もいるようですから,フォローをお願い致します。
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2977. Re^2: 例数を増やす方法 いしおか 2004/04/20 (火) 11:17
> 実験間の誤差要因を極力排除して実験を行い,データを得た後に複数の実験の間で差がないことを確認の上,差がなければまとめるということでよいのではないかと思います。
貴重な御意見ありがとうございました。
もう一つ質問よろしいでしょうか。返答の中で,「複数の実験の間で差がないことを確認の上」とありますが,例えばどのような方法があるのでしょうか。分散分析などでよろしいのでしょうか?またどの程度の差があれば,まとめない方がいいのでしょうか。お忙しいところいろいろ質問して申し訳ありません。よろしくお願いします。
> 薬剤試験などの専門家もいるようですから,フォローをお願い致します。
どうぞよろしくお願いします。
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2976. Re^2: 例数を増やす方法 太郎 2004/04/20 (火) 11:10
> > 試験の都合上1回の試験では例数を増やす事ができません。そこで考えたのが,同じ試験条件を複数回繰返してそれを1つの試験としてまとめてDunnett検定をする事です
同じ実験を時期を変えて複数回行う場合,実験の内容によっては処理結果に時期による差が生じることが想定されます。
この場合には処理時期を1つの処理(またはブロック)として2元配置で検定を行ってみてはどうでしょうか。
その際に,時期ごとの処理例数は同じにした方が計算しやすい。
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2978. Re^3: 例数を増やす方法 いしおか 2004/04/20 (火) 11:25
> この場合には処理時期を1つの処理(またはブロック)として2元配置で検定を行ってみてはどうでしょうか。
貴重な御意見ありがとうございます。
再度質問しても宜しいでしょうか。
処理時期と処理薬剤の2要因で検定するという事ですよね。ただし,それだけではDunnett型の比較が出来ません。2元配置で処理薬剤に差が認められた場合に次の検定として薬剤無処理群と薬剤処理群でt検定を行うということで宜しいのでしょうか?
申し訳ありませんがご返答お願いします。
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2979. Re^4: 例数を増やす方法 太郎 2004/04/20 (火) 11:31
> 処理時期と処理薬剤の2要因で検定するという事ですよね。ただし,それだけではDunnett型の比較が出来ません。2元配置で処理薬剤に差が認められた場合に次の検定として薬剤無処理群と薬剤処理群でt検定を行うということで宜しいのでしょうか?
処理時期をブロックとして乱塊法実験として分散分析を行い,その誤差分散を用いてDunnettの検定を行えばよいでしょう
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2980. Re^5: 例数を増やす方法 いしおか 2004/04/20 (火) 11:42
> 処理時期をブロックとして乱塊法実験として分散分析を行い,その誤差分散を用いてDunnettの検定を行えばよいでしょう
早期の返答に感謝します。
私自身そのような方法をした事がないので,言われている方法が出来るよう一度勉強してみます。ありがとうございました。
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2982. Re^6: 例数を増やす方法 太郎 2004/04/20 (火) 13:01
P.S.
> 処理時期と処理薬剤の2要因で検定するという事ですよね。ただし,それだけではDunnett型の比較が出来ません。
ちなみに2要因で検定(分散分析)を行っても,処理薬剤間の多重比較(Dunnett検定も含めて)は可能です。
参考書としては,実験計画法(培風館)奥野忠一他著 等があります。(ただしこの本にはDunnett検定ではなくTukeyの方法が用いられていますが,同様の手続きで検定を行えば良いでしょう)
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2983. Re^7: 例数を増やす方法 いしおか 2004/04/20 (火) 15:05
知識不足で申し訳ありません。
いろいろと参考になりました。
今後もよろしくお願いします。
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2984. Re^8: 例数を増やす方法 薬剤評価者 2004/04/20 (火) 22:32
> いろいろと参考になりました。
納得していいんでしょうか?
その領域でどのようなレベルで実験系の確立および評価が行われているかは私にはわかりませんが,私の領域では通常inter assayを因子にいれるというという手法は一般的ではありません。というより,inter assayが因子として成立してしまうようでは,実験系として成立していないといった方がよいかも。論文としたときには,査読者から「この実験の結果からは何も言えません」という反応が返ってきてもおかしくないと思います(もちろんその分野の状況によるのですが)。実験系は,外的要因を可能な限り排除し,純粋にある特定の1因子の影響を評価できるようになるまできっちりと確立するべきだと私は信じています。でないと,実際には何の影響を見ているかわからないでしょう?(薬剤,気温,湿度,計測器の状態,実験者の気分,etc.....)。もちろん測定誤差は必ず発生します。だから一回の測定ではなく測定を繰り返し,その代表値を得ることで真の値を推定するのです。逆に「真実(もしくは限りなく真実)」が得られるのなら統計は必要ありません。実際,精密ばかりで10.000gの重りと10.100gの重りを繰り返し測定し,その重さの差を統計的に検討したりしないでしょう?一回はかっただけで2つの重量は0.10g違うと結論しますよね(最後の小数点3桁目は測定誤差として丸めるとしても)。
なお,別の日に同一条件で実験を繰り返すということは,たまたま,その時のみにある結果が得られたという「偶然」を除去するためには重要なことです(操作ミスして薬剤を取り違えることもあるのですから)。ですから,例数を追加する必要がなくてもできれば実施した方がよいと思います。
Simple is best。そして,再現性は実験の基本です。
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相変わらず,統計の話でなくて申し訳ありません.....^^;
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2987. Re^9: 例数を増やす方法 いしおか 2004/04/21 (水) 09:39
ご返答ありがとうございます。
書かれている事はよくよく理解できます。
自分なりにそのような試験になるよう努力もしています。
しかし,いろいろな制約(施設面や開発時間など)がある中で何処まで試験精度を上げられるか,何処まで精度を上げれば良いか難しい問題であります。確かにそこまでしなければ薬効を示せないような試験であれば試験系が成立していないと考えたほうが良いのかもしれません。色々と思うところもあるのですが,全部書き出す事もできませんので貴重な御意見として受け止めます。どうもありがとうございました。
なお今回示した試験は動物実験の話です。
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2989. Re^10: 例数を増やす方法 太郎 2004/04/21 (水) 11:00
> なお今回示した試験は動物実験の話です。
私は主として植物実験に関与(実験を行っている立場ではない)しておりますが,野外や温室等内での実験では,処理時期や実験場所等により処理結果が異なることがあり(応答が全く異なるということはあまりないと思いますが,処理と対照区との差の大小が異なることがあるということなど)
したがってこれらの要因をブロック因子として扱うことは良く行われております。
どのような実験を行い,どのような応答を期待するかで,用いる統計手法が異なるのかもしれません。
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2990. Re^11: 例数を増やす方法 いしおか 2004/04/21 (水) 13:25
色々な方からの返答頂いて感謝しております。
今後も機会があれば,御意見ご返答のほどよろしくお願いします。
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2993. Re^12: 例数を増やす方法 薬剤評価者 2004/04/21 (水) 22:40
>ある意味,有意義な議論でしたかね?
青木先生,あえて沈黙していましたね(笑)いや,わかっていたのですが(爆)
いしおか さん,言い過ぎたことは反省しています。
あと一言だけ(といって長くなるかも.....)
統計っていろいろな領域で実務に生かされている訳です。
そして,その分野ごとにより事実に近づくアプローチがとられています。
>植物実験...要因をブロック因子として扱うことは良く行われております。
それが,より正しい結果を導くと知られているからでしょう。
薬理評価かつ動物モデルであることは,情報として非常に重要なことです。
そのうえ,時間軸が絡んでいるのではないですか?
(投与後の変化を測定する等)
そうであるにしろ,ないにしろ,それも重要な情報です。
そういった情報なしで本来あれでよい,これでよいという話はできないのです。
今回,薬理評価における統計以外の視点が強くなりすぎたこともありあえて極論を張りました。
トップにも「回答が正しいかは保証できません」ともありますし^^;
いしおか さんの事例は特別なことではなく,薬剤の評価を動物で行うときには普通におこわなれています。1日に処理できる動物の数なんてたかが知れていますし...。いくら週令や性を統一した純系を使っても,ブリーダーやロット間の誤差は除去できません。しかしながら,(多分)植物実験以上には外的要因を制御できています(いや,植物実験の問題ではなく...私は疫学のデータもあつかっていますが,外的要因の制御なんて不可能ですし)。
通常,実験の繰り返しを因子にすることはありません(これだけの情報で言い切っていいのかといわれれば困るのですが)。時間軸が関係していれば処置(薬剤)x時系列の2元配置分散分析となるのではないでしょうか。
繰り返した各実験を因子としてたてるのではなく,各実験ごとに影響を与える因子が偏らないように分配することで,「実験ごと」という因子を制御します(それぞれの実験という因子を排除する)。これは,各実験内の各群のサイズが同数になるように,かつ,無作為に割り当てる(サイコロでOK)ことにより達成したと見なします(みなすったら みなすの!)。もちろん同時にオペしたり,薬剤を投与したりできませんから,これらの順番も無作為に割り付けます。とにかく,評価したい因子以外が各処置群で一定になるように(作為的ではなく)実験すればよいはずです。
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2995. Re^13: 例数を増やす方法 いしおか 2004/04/22 (木) 08:53
青木先生をはじめ,いろいろな方から意見を頂くことは非常に有意であり,ためになります。今後の研究に生かしていきたいと考えています。このような場を提供して頂いている青木先生に感謝し,またいろいろな意見や提案をしていただいた方々に感謝します。
何度も繰返しになりますが,今後もよろしくお願いします。
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2992. Re^12: 例数を増やす方法 青木繁伸 2004/04/21 (水) 21:32
ある意味,有意義な議論でしたかね?
いや,コメント無用ですが(^_^)
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2986. Re^9: 例数を増やす方法 DISIR 2004/04/21 (水) 02:15
解析は,薬剤(固定効果),試験日(変量効果)とする二元配置分散分析を行えば良いのではないでしょうか。
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2988. Re^10: 例数を増やす方法 いしおか 2004/04/21 (水) 09:46
> 解析は,薬剤(固定効果),試験日(変量効果)とする二元配置分散分析を行えば良いのではないでしょうか。
貴重な御意見ありがとうございました。
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