★ 因果推論と非正規性 ★
2849. 因果推論と非正規性 j54854 2004/03/26 (金) 12:05
└2854. Re: 因果推論と非正規性 小島隆矢 2004/03/27 (土) 01:13
└2861. Re^2: 因果推論と非正規性 j54854 2004/03/28 (日) 16:37
2849. 因果推論と非正規性 j54854 2004/03/26 (金) 12:05
変数間の因果関係を構造方程式で表して,その母数を推定する方法にSEMがありますが,パス図のトポロジについては外から与える必要がある。といことで「Excelで学ぶ...」の本では,GMを前処理に使って,パス図のトポロジを得ようとしているのだと思いますが,GMで得られるのはいわゆるモラルグラフであって,変数間に時間的な順序が定義できない場合には因果の向きまでは分からない。。。
一方,ICAは,いろんな原因系の信号が混ざり合って得られる結果系の信号の分布は正規分布に近づく(中心極限定理?)ことから,非正規性の高い方向を選択することによって,結果系の信号から原因系の信号を抽出するというアイディアだとのこと。それならば,因果推論の分野でも,非正規性の大小比較によって因果の向きを推定しようというアイディアが自然と出て来るように思います。
そこで,質問なのですが,そのような因果の向きを推定する手法はすでに提案されているのでしょうか?
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2854. Re: 因果推論と非正規性 小島隆矢 [URL] 2004/03/27 (土) 01:13
初めて投稿します。「Excelで学ぶ...」の著者です。
>GMで得られるのはいわゆるモラルグラフであって,変数間に時間的な順序が定義できない場合には因果の向きまでは分からない。。。
因果合流に注目するとモラルグラフから因果の向きが分かる場合もあります(これは本にも書きました)。分かる「場合がある」としか言えないのですが・・・
> 一方,ICAは,いろんな原因系の信号が混ざり合って得られる結果系
・・・
> そこで,質問なのですが,そのような因果の向きを推定する手法はすでに提案されているのでしょうか?
ICA(独立成分分析?)というのはよく知らないんですが,・・・
狩野裕先生が,平均・共分散という1次・2次のモーメントだけでなく,より高次のモーメントまで含めたSEMを提案しています。これによれば,x→yというモデルと,y→xというモデルが同値モデルにならない(つまり因果の向きを識別できる)そうです。より高次のモーメントが意味を持つということは多変量正規を前提としていないということですから,j54854さんのおっしゃるとおり,非正規性の大小によって因果の向きを推定していることになるのかもしれません。
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