★ 共分散分析後の多重比較 ★
2585. 共分散分析後の多重比較 nyanta 2004/03/04 (木) 11:38
└2589. Re: 共分散分析後の多重比較 青木繁伸 2004/03/04 (木) 13:24
└2592. Re^2: 共分散分析後の多重比較 nyanta 2004/03/04 (木) 14:50
└2593. Re^3: 共分散分析後の多重比較 nyanta 2004/03/04 (木) 14:55
└2598. Re^4: 共分散分析後の多重比較 青木繁伸 2004/03/04 (木) 17:36
└2618. Re^5: 共分散分析後の多重比較 nyanta 2004/03/04 (木) 23:12
2585. 共分散分析後の多重比較 nyanta 2004/03/04 (木) 11:38
こちらのスレッドでも幾度となく話題に上っていますが,回帰直線の差の検定について教えてください。
材料の疲労強度は,通常疲労寿命(破壊までに要した繰返し回数)と応力の関係(S-N関係)で表わします。この関係は,ある領域では概ね片対数グラフ(疲労寿命をX軸に対数で,応力をY軸に線形でとったグラフ)上で右下がりの直線関係となります。
さて,5つの異なる条件で疲労試験を行い,これらのS-N関係を求めました。これらの回帰直線に違いがあるかどうかを検定したいと思っています。
本掲示板でいろいろ勉強しましたところ,共分散分析を行うことにより,回帰直線の傾きや切片の差について検定できることがわかりましたので,5群のデータについて共分散分析を行いました。この結果,傾きに関する検定(回帰の同質性の検定)で99%有意となりました(グラフから読み取っていた結果と同じです)。そこで,この5群のうちどの群間で傾きに違いがあるのか調べたいのですが,5群のうちから2群をとりだして共分散分析を繰り返す方法では,恐らく多重性の問題に引っかかるのではないかと思います。
このような場合,どうすればいいのでしょうか。多重比較(一元配置)を行うとすれば,一組の(X(疲労寿命),Y(応力))データから何を求めて,多重比較用のデータとして用いればいいのでしょうか?
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2589. Re: 共分散分析後の多重比較 青木繁伸 2004/03/04 (木) 13:24
多重比較はあらゆる場合についてよい方法が開発されているわけではありません。
今回の共分散分析においても同様です。
そのような場合であっても,どのような場合にも共通して使えるのがボンフェローニ法です。
一連の検定を行うとき,個々の検定の有意水準を「最終的な有意水準を全部の検定の個数で割ったもの」で行うという方法です。
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2592. Re^2: 共分散分析後の多重比較 nyanta 2004/03/04 (木) 14:50
早々のアドバイスをいただき,恐れ入ります。
ところで,その「一連の検定」は何をすればいいのでしょうか。
具体的に,今,
第1群の回帰直線:Y=A1*x+B1
第2群の回帰直線:Y=A2*x+B2
第3群の回帰直線:Y=A3*x+B3
とします。共分散分析で,帰無仮説「A1=A2=A3」が有意水準1%で棄却されたとします。では,どの群間の回帰係数に差があったのか?これについて検定するには,どんな検定方法を用いればいいのでしょうか?
最初の投稿をしてから考えたのは,個々のX-Yデータの比(Y/X)を求め,それらのデータについて,一元配置の多重比較を行うという方法なのですが,それは方法として間違いでしょうか?
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2593. Re^3: 共分散分析後の多重比較 nyanta 2004/03/04 (木) 14:55
再度すみません。
ひょっとして,青木先生のおっしゃった意味は次のようなことでしょうか。
「2群間の共分散分析を繰り返す方法をとり,その際の有意水準を総検定回数で調整した値(たとえば,最終的に有意水準を5%としたいとき,総検定回数が5回なら,1回あたりの有意水準は1%)とする。」
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2598. Re^4: 共分散分析後の多重比較 青木繁伸 2004/03/04 (木) 17:36
> ひょっとして,青木先生のおっしゃった意味は次のようなことでしょうか。
> 「2群間の共分散分析を繰り返す方法をとり,その際の有意水準を総検定回数で調整した値(たとえば,最終的に有意水準を5%としたいとき,総検定回数が5回なら,1回あたりの有意水準は1%)とする。」
そのとおりです。
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2618. Re^5: 共分散分析後の多重比較 nyanta 2004/03/04 (木) 23:12
よくわかりました。とてもすっきりした気持ちで,早速,検定をはじめています。今までグラフ上から目視のみで読み取っていた結果を緻密に検討することができ,これまでの知見が深まりました。
どうもありがとうございました。
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