★ 多重比較の行なう前の分散分析 ★

406. 多重比較の行なう前の分散分析 Jun 2003/07/27 (日) 22:35
├415. Re: 多重比較の行なう前の分散分析 俊坊 2003/07/28 (月) 18:45
│└416. Re^2: 多重比較の行なう前の分散分析 青木繁伸 2003/07/28 (月) 22:11
│ └419. Re^3: 多重比較の行なう前の分散分析 俊坊 2003/07/30 (水) 15:05
│  └421. Re^4: 多重比較の行なう前の分散分析 青木繁伸 2003/07/30 (水) 16:49
│   └424. Re^5: 多重比較の行なう前の分散分析 tetsu 2003/07/31 (木) 07:43
│    └425. Re^6: 多重比較を行なう前の分散分析 青木繁伸 2003/07/31 (木) 10:31
└414. Re: 多重比較の行なう前の分散分析 薬剤評価者 2003/07/28 (月) 18:18


406. 多重比較の行なう前の分散分析 Jun  2003/07/27 (日) 22:35
動物実験を使って薬物の評価を行なっています。
論文では溶媒投与群に対する薬物評価には通常ダネット検定などの多重比較が用いられていますが,バートレットによる等分散性の検定をあらかじめ行なったという記述を見たことがありません。バートレット検定は行なわれているが記述していないのか,または等分散検定は必ずしも行なわなくても良いのでしょうか?等分散検定を行なって,分散が異なればSteelなどを使用すると思うのですが。
宜しくお願いします。

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415. Re: 多重比較の行なう前の分散分析 俊坊  2003/07/28 (月) 18:45
> バートレット検定は行なわれているが記述していないのか,または等分散検定は必ずしも行なわなくても良いのでしょうか?

理論上は必要だと思います。等分散が仮定された上での手法ですから。ただ,「不等分散だからsteel」といっても,steelをフォローしている統計ソフトはほとんど無いのが現実です。SASはもちろんフォローしてますが,SPSSもJMPもだめですし,知ってる限りではSかRを使うか,レアな多重比較専門ソフト(私はstat lightを使用中)を使うしかないですから。

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416. Re^2: 多重比較の行なう前の分散分析 青木繁伸  2003/07/28 (月) 22:11
> 理論上は必要だと思います。等分散が仮定された上での手法ですから。

純粋に理論上の話をすれば,対象とするデータが正規分布をするかどうかは理論的にわかるわけで,データを見て(検定をして)その後の検定方針を変えるというのはあり得ないと思います(^_^)

二群の等分散性の検定をしてから二群の平均値の差の検定を行うというのも,検定の多重性から考えると問題有りな訳です。

各群の分散が等しくないことを否定してから(えい,ややこしい)一元配置分散分析を行うという手順の方はあまり明示的に行われないですよね。

その点で言えば,R の oneway.test が,var.equal = FALSE としているのは,潔いと言えましょう。

要するに,検定を行うにはプロトコルを事前に全て決定しておくこと。コイズミ君みたいに,状況を見ながら決めていってはだめ。
その決定がはずれたらアウト!
だからこそ,はずれないように細心の注意が必要!

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419. Re^3: 多重比較の行なう前の分散分析 俊坊  2003/07/30 (水) 15:05
この件とは直接関係無いのですが,新薬開発の世界で,薬が効くかどうかを動物で確認するための試験(薬効薬理試験)では,正常群,病態群,病態+薬物投与群(複数の場合あり)を設定し,正常群と病態群の間で2群の平均値の差の検定を行って有意差が認められた場合に,病態群と薬物投与群の比較(2群or多群)を行う,というのが推奨されています。この場合同時に複数の検定を行っていいとこ取りをするのではないから多重性の問題は生じない,とものの本に記載されてています。当初不思議に思いながらも,統計の偉い先生(新薬の承認審査にも影響する人)が言うのだから正しいのだろう,と納得しました。青木先生はこの点,いかがお考えでしょうか?

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421. Re^4: 多重比較の行なう前の分散分析 青木繁伸  2003/07/30 (水) 16:49
> 統計の偉い先生(新薬の承認審査にも影響する人)

O 先生かな(^_^;)

検定の多重性というのは,線引きが難しいところがありますね。

事前に比較したい群の対が決められているときには,その対が何対あろうと,多重性は生じないということです。
そして,挙げられた例の場合には,比較の順序も決定されている訳ですから,多重性は問題にならない。ということでしょう。

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424. Re^5: 多重比較の行なう前の分散分析 tetsu  2003/07/31 (木) 07:43
はじめまして,初投稿させていただきます。

> 事前に比較したい群の対が決められているときには,その対が何対あろうと,多重性は生じないということです。
> そして,挙げられた例の場合には,比較の順序も決定されている訳ですから,多重性は問題にならない。ということでしょう。

そのような場合,等分散性の検定にF検定を用いてもよいと言う事になるのでしょうか?

統計学はこれから勉強しようと思っている所ですので的外れな質問をしているかもしれませんがご容赦ください。

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425. Re^6: 多重比較を行なう前の分散分析 青木繁伸  2003/07/31 (木) 10:31
> 等分散性の検定にF検定を用いてもよいと言う事になるのでしょうか?

多群の場合の多重比較の前提として分散分析を行う必要があるかないかというのと似ていると思います。

二群の平均値の差の検定をする前に,二群の等分散の検定をする必要があるかないかについては,「二群の等分散の検定を事前検定として使う場合には,有意水準を5×αくらいにするとよい」(出典が不明になってしまった。岩原信九郎だったと思うが),というような提案もありますが,そんなことならいっそのこと最初から Welch の方法を使えばいいわけでしょう(いずれにしろ,等分散でない場合には難しい問題があるのだから)。
あるいは,いっそのことノンパラメトリック法(これも極端な場合には,「中央値検定しか使えない」と言う人もいる)。

多重比較については,対応が分かれる(統計学者の間でも意見が分かれる)。当分の間は,従来の方法(多重比較の前には一元配置分散分析,二群の平均値の差の検定の前に等分散性の検定などなど)をとり,それでクレームがついたら新しい方式を採用するということでしのぐのが無難かもしれません。

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414. Re: 多重比較の行なう前の分散分析 薬剤評価者  2003/07/28 (月) 18:18
> 論文では溶媒投与群に対する薬物評価には通常ダネット検定などの多重比較が用いられていますが,バートレットによる等分散性の検定をあらかじめ行なったという記述を見たことがありません。

ANOVA -> Dunnett's or ANOVA -> Scheffe or ANOVA -> Turkeyが一般的かと思うのですが.....バートレットは見たことありません。質問の例では,サンプルサイズが異なるのでしょうか。

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