★ おしえて検定 ★

 204 おしえて検定  まさみ  2003/03/25 (火) 23:50
  206 Re: 対応のあるデータの処理  青木繁伸  2003/03/26 (水) 10:34
   207 だめだめテストを生かすには・・・  ざーさい  2003/03/26 (水) 13:07
    209 Re: だめだめテストを生かすには・・・  青木繁伸  2003/03/26 (水) 17:15
     210 TobitモデルとCensored regression  ざーさい  2003/03/27 (木) 12:37
  205 バウンドされているデータの解析  タイトルはちゃんとつけましょうよ  2003/03/26 (水) 05:56


204. おしえて検定  まさみ  2003/03/25 (火) 23:50
統計学は学校で習いましたが,応用がまったくできません。
次のような問題はどう考えたら良いのでしょうか。

「ある試験を8人に実施したところ,5人までが100点満点,2人が95点,1人が85点でした。その後試験に関する学習をしてもらい,もう一度試験をしたところ,7人までが100点,1人だけが90点でした。この時,学習の成果があった,あるいは二つの結果に有意差があるといえるでしょうか。」

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206. Re: 対応のあるデータの処理  青木繁伸  2003/03/26 (水) 10:34
統計処理以前に,実験計画および実験の失敗ですね。

実験計画としては,対象人数が少なすぎた。
実験としては,問題が易しすぎた。

なお,二回の試験の難易度が同等であるかどうかというのも,実験計画を立てる上で十分検討したかどうか。二回目の試験が難しかったら,学力は上がったのに得点は低いということにもなるでしょう?

そのへんをクリアしたとして,対応のあるデータとして扱おうとしても前後で得点が同じ(今の場合100点)という人が何人いることやら。符号検定でも,ウイルコクソンの符号付順位和検定でも得点差が0のものは検定に関与できない(実際問題としても納得できるでしょう?)ので,有効なデータ数がますます少なくなってしまいます。つまり,検定で有意な結果は得にくくなる(理論的に一番極端な場合でさえ帰無仮説が採択されるという事態に陥ることもある)。

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207. だめだめテストを生かすには・・・  ざーさい  2003/03/26 (水) 13:07
青木先生いつもお世話になっております。

> そのへんをクリアしたとして,対応のあるデータとして扱おうとしても前後で>問題としても納得できるでしょう?)ので,有効なデータ数がますます少なくな

そのへんもデータの数もクリアされていたとして,

直観的に2回とも100点の人がたくさんいるのと,2回とも90点の人がたくさんいるのとでなんか違うような気がするのですが,いかがでしょうか?

実は1回目で100点とっていたひとも学力があがっているのに,100点満点がために学力上昇を測定できないということがありえます。

このようにバウンドされたデータを解析するにはtobitモデルが必要なのではないでしょうか?
ウイルコクソンの符号付順位和検定ではロバストすぎるようなことあるかと・・・

それともいっそ,問題をばらばらにして,最適な配点(discriminantな配点)から考える/モデルするとか・・・

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209. Re: だめだめテストを生かすには・・・  青木繁伸  2003/03/26 (水) 17:15
> 直観的に2回とも100点の人がたくさんいるのと,2回とも90点の人がたくさんいるのとでなんか違うような気がするのですが,いかがでしょうか?
>
> 実は1回目で100点とっていたひとも学力があがっているのに,100点満点がために学力上昇を測定できないということがありえます。

最初に挙げてあるように
>実験としては,問題が易しすぎた。
ための失敗ですね。

テストとは,対象者の能力を評価する(序列を付ける)ためのものであるから,得点が狭い範囲に限られてしまうテストは望ましくないのですね。

このような場合には,
>それともいっそ,問題をばらばらにして,最適な配点(discriminantな配点)から考える/モデルするとか・・・
ことさえできなくなってしまいます。

また,tobit モデルというのも,(私は知らなかったのですが,従属変数に制約条件を付けた回帰分析だそうで)点数の大部分が満点(飽和している)ような場合には無力ではないのでしょうか。

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210. TobitモデルとCensored regression  ざーさい  2003/03/27 (木) 12:37
> また,tobit モデルというのも(私は知らなかったのですが,従属変数に制約条件を付けた回帰分析だそうで)

青木先生がご存知なかったのは意外です。
「従属変数に制約条件を付けた」というよりは,制約条件のある従属変数を分析するモデルだとおもいます。

手元のWooldridgeのEconometricsの教科書では,Censored regression modelとTobit modelがinterchngeablyに使われることもあるとも書いてありました。

収入などのsensitive dataがtop codingされているケースなどにも使ったりするようです。

式としては

yi=Beta0+Beta*xi+ui, ui|xi,ci ~ Normal(0,sigma^2)
wi=min(yi,ci)

でlatent variable y は通常のOLSのような分布で,実際にはバウンドされたwを観察するというようなモデルです。

>点数の大部分が満点(飽和している)ような場合には無力

たしかにそうですね,カットされているわけではなく,まさに飽和ですから・・・

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205. バウンドされているデータの解析  タイトルはちゃんとつけましょうよ  2003/03/26 (水) 05:56
> 「ある試験を8人に実施したところ,5人までが100点満点,2人が95点,1人が85点でした。その後試験に関する学習をしてもらい,もう一度試験をしたところ,7人までが100点,1人だけが90点でした。この時,学習の成果があった,あるいは二つの結果に有意差があるといえるでしょうか。」

有意差には興味ありませんが,統計学的にどのように処理するのか興味あります。

まず,対応のあるデータとして分析したほうがいいと思います。
つぎにどう満点や満点に近い人(点数はあがりにくい?)をどうあつかうかですよね,,,識者の回答を待ちましょう。

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