★ 片側検定と両側検定 ★

 193 片側検定と両側検定  青木繁伸  2003/03/25 (火) 11:21
  194 Re: 片側検定と両側検定  青木繁伸  2003/03/25 (火) 11:25
   195 Re^2: 片側検定と両側検定  青木繁伸  2003/03/25 (火) 11:34


193. 片側検定と両側検定  青木繁伸  2003/03/25 (火) 11:21
さっきの本
森敏昭,吉田寿夫「心理学のためのデータ解析テクニカルブック」北大路書房
73ページ
一元配置分散分析の説明の中で「平均値の差に関する対立仮説が両側であっても,F に関しては片側確率に注目しなくてはならないことを留意されたい。)

この文章は,2群の平均値について分散分析をしたらどうなるかという例を挙げながら説明しているので,なんとなく歯切れがわるいが,

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194. Re: 片側検定と両側検定  青木繁伸  2003/03/25 (火) 11:25
これも心理学関係で教科書的に使われているのかな?

田中敏,山際勇一郎「ユーザーのための教育・心理統計と実験計画法」教育出版
81ページ
「…分析結果としては「分子>分母」(平均の差は偶然誤差以上である)と「分子≦分母」(平均の差は偶然誤差の範囲内である)の二通りしか想定することができない。すなわち,「有意差の区域」は分布の右側だけにおかざるをえない(左側はすべてn.s.)。
 しかし,分布の使い方でなく,帰無仮説に対する対立仮説を両側に設定しているか片側に設定しているかという観点から言えば,分散分析は「両側検定」である。」

この本の初版は1989年である。
ただ,この本の存在に気づいたのは,坂下台風以後である。

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195. Re^2: 片側検定と両側検定  青木繁伸  2003/03/25 (火) 11:34
あのときにも書いたが,実際の所,分散分析は両側検定か片側検定かというのは意味がないというか,どの段階で議論するかによるわけで,よって立つ土俵が違えば一致することなんかないのであろう。
初心者向けの統計ページで,「一元配置分散分析は両側検定」と書いてしまうところに誤解をうむ下地があるのは否定はしない。

一番賢い対処は,
永田靖 「入門統計解析法」日科技連
126ページ
注6.3 第5章までは“仮説の設定”を手順に含めていたが,分散分析では対立仮説が一意に決まるので棄却域も一意に定まる。また,今後因子の数が増えるにつれて仮説を書くのが面倒になるので省略することにした。その代わりにデータの構造式を書くことにより,仮説の内容が明確になっている。

しかし,こう書くことも忘れていない(^_^;)
156ページ
(6)または(7)より,分散分析で行うF検定が片側検定でよいことにも注意しておこう。

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