★ 重回帰分析の係数について ★

 291 重回帰分析の係数について  森  2003/02/07 (金) 19:04
  292 Re: 重回帰分析の係数について  青木繁伸  2003/02/07 (金) 20:30
   302 Re^2: 重回帰分析の係数について  モリ  2003/02/08 (土) 00:55
    307 Re^3: 重回帰分析の係数について  青木繁伸  2003/02/08 (土) 09:31
    305 Re^3: 重回帰分析の係数について  出口慎二  2003/02/08 (土) 03:04


291. 重回帰分析の係数について  森  2003/02/07 (金) 19:04
青木先生,ならびに皆様,はじめまして。
試験研究をしている森といいます。

重回帰分析の係数について教えてください。
ある分析法があります。その分析法は1ヶ月という長い期間を要します。
そこで,その簡易分析法を検討しています。
簡易分析法では,いろいろな抽出液を用いて,その浸出液を分光光度計で
波長スキャンしました。
そして,yを従来法,xを簡易分析法の吸光度
とし,重回帰分析しました。
xは測定した波長の中から2波長,3波長,4波長を組み合わせました。
(独立変数を2〜4としました。)
そして,相関係数の高いものを選択しました。
そうしたところ,かなりいい成績でした。
F分析のp-値も楽に1%で棄却されました。
しかし,「わりと近い波長であるのに,係数が一方はプラスで,
他方はマイナスでいいのか」と,グループ内で指摘されました。
しかし,他の重回帰を使った文献を見ても,私の行った分析でも
だいたい係数の半数近くは,マイナスになっています。
重回帰では,そういうものでしょうか。
はたして,すべてプラスである係数というのは,あり得るのでしょうか。

どうか,よろしくお願いします。

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292. Re: 重回帰分析の係数について  青木繁伸  2003/02/07 (金) 20:30
> しかし,「わりと近い波長であるのに,係数が一方はプラスで,
> 他方はマイナスでいいのか」と,グループ内で指摘されました。
> しかし,他の重回帰を使った文献を見ても,私の行った分析でも
> だいたい係数の半数近くは,マイナスになっています。
> 重回帰では,そういうものでしょうか。

この現象は,互いに相関の高い独立変数を使ったために起こる,多重共線性というものです。
Excel の分析ツールの回帰分析では,多重共線性についてはなんの警告も出してくれませんので注意が必要です。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/Hanasi/excel/index.html

> はたして,すべてプラスである係数というのは,あり得るのでしょうか。

理論的に考えられる符号になる必要があるでしょう。
そのような重回帰式を得る方法としては,変数選択によるのがいいと思います。
それでもなお符号が不適切なものが含まれる場合は,マニュアルで取り除くと言うことになると思います。

たぶんそのようにしても,得られる重回帰式はそれほど劣ったものではないと思われますがどうでしょうか。

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302. Re^2: 重回帰分析の係数について  モリ  2003/02/08 (土) 00:55
青木先生,早速のご返事ありがとうございます。

重回帰分析は,やはり,Excelの分析ツールを用いて,VBAでプログラムして
自動計算させました。(私は,プログラムを組めるのは,ExcelのVBAだけなので。)
独立変数が2の場合は,すべての波長で,3以上の場合は,すべて選ぶと何日も
かかってしまうので,相関の高そうな波長範囲を選びました。

Excelでは様々な間違いがあることに,はじめて知りました。
統計ソフトで,確かめた方がいいですね。
ちなみに職場では,STATISTICA(つづりがあってるか不安ですが)
というソフトがあります。
少しだけしか,動かしたことはないですが。

もし,一般の統計ソフトで,重回帰分析した場合に,
多重共線性の警告というのは,どういうふうに,出るのでしょうか。
何を,見たらいいのでしょうか。
なにぶん,統計は,ほとんど分からないもので。

また,変数選択して,重回帰分析するというのは,
具体的には,どうしたらいいのでしょうか。
意味のありそうな波長を選んで,重回帰するということでしょうか。

本当に,申し訳ありませんが,
ご教授お願いいたします。

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307. Re^3: 重回帰分析の係数について  青木繁伸  2003/02/08 (土) 09:31
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/stats-by-excel/vba/html/sreg.html
においてある VBA による重回帰分析は,変数増減法のステップワイズ変数選択ができます。また,トレランスも計算します。

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305. Re^3: 重回帰分析の係数について  出口慎二  2003/02/08 (土) 03:04
> ちなみに職場では,STATISTICA(つづりがあってるか不安ですが)
> というソフトがあります。
> 少しだけしか,動かしたことはないですが。
>
> もし,一般の統計ソフトで,重回帰分析した場合に,
> 多重共線性の警告というのは,どういうふうに,出るのでしょうか。
> 何を,見たらいいのでしょうか。
> なにぶん,統計は,ほとんど分からないもので。

STATISTICAの場合,「冗長度(あるいは「冗長性」)」と呼ばれているものがそれにあたります.冗長度を選ぶと「冗長性」としてトレランスが計算されます.これが小さい場合(例えば0.1以下とか)が要注意です.

> また,変数選択して,重回帰分析するというのは,
> 具体的には,どうしたらいいのでしょうか。

STATISTICAだと,「ステップワイズ重回帰(前進ステップワイズ,後進ステップワイズ)」と呼ばれている方法を使います.

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