★ 相関係数の使い方 ★

 279 相関係数の使い方  幸二  2003/02/05 (水) 21:32
  280 Re: 相関係数の使い方  青木繁伸  2003/02/05 (水) 22:40
   281 Re^2: 相関係数の使い方  ひの  2003/02/06 (木) 00:07
    282 Re^3: 相関係数の使い方  青木繁伸  2003/02/06 (木) 00:34
     284 Re^4: 相関係数の使い方  幸二  2003/02/06 (木) 16:11


279. 相関係数の使い方  幸二  2003/02/05 (水) 21:32
はじめて投稿します。
ひとつ教えて頂きたいのですが,ピアソンの相関係数を使用していろいろな相関係数と求めたのですが,参考書によると,相関係数は相関関係の強さを求める検定ではないことに注意することとありました。

これは,たとえば,AとBでは相関係数0.5であって,AとCでは相関係数0.8であった場合に,AはBよりもCとの方が強い相関関係にあるというように,結論することができないという意味なのでしょうか?
また,その場合,どのようにしたら相関関係の強さの比較ができるのでしょうか?

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280. Re: 相関係数の使い方  青木繁伸  2003/02/05 (水) 22:40
あなたの発言には,用語の混乱があります。

「相関係数は相関関係の強さを求める検定ではないことに注意すること」

これは,日本語としてもおかしいし,統計学的な陳述としてもおかしいと思いますがいかがでしょう。

「相関係数は相関関係の強さを表す指標ではないことに注意すること」
                〜〜
とすれば,それは,明らかに間違いですね(〜〜以外もちょっと変えてますが)。

「無相関検定は相関関係の強さを決める検定ではないことに注意すること」
 〜〜〜〜〜

なら,間違いではないような。

> これは,たとえば,AとBでは相関係数0.5であって,AとCでは相関係数0.8であった場合に,AはBよりもCとの方が強い相関関係にあるというように,結論することができないという意味なのでしょうか?

データの組数が同じならば,またそれらが同じ標本から得られた相関係数ならば,0.8の相関は0.5の相関より強いのは明らかでしょう。

0.5の相関が標本の大きさ100からのものであり,0.8の相関が標本の大きさ5からのものであった場合にも,0.8の相関の方が強いとするのは普通でしょう。

しかし,無相関検定の検定結果は異なりますね。

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281. Re^2: 相関係数の使い方  ひの  2003/02/06 (木) 00:07
> データの組数が同じならば,またそれらが同じ標本から得られた相関係数ならば,0.8の相関は0.5の相関より強いのは明らかでしょう。

 ちゃんと相関係数の差の検定をしないと結論は出せないでしょう。

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282. Re^3: 相関係数の使い方  青木繁伸  2003/02/06 (木) 00:34
> > データの組数が同じならば,またそれらが同じ標本から得られた相関係数ならば,0.8 の相関は0.5の相関より強いのは明らかでしょう。
>
>  ちゃんと相関係数の差の検定をしないと結論は出せないでしょう。

検定とは別の話です。

単相関係数の二乗が決定係数です。決定係数は,一方の変数が他方を説明する割合を示します。(あるいは単純に「相関係数が0.7以上のときには強い相関があると判断します」とかいう指針です)。二つの相関係数を比べてどちらがより多く説明をしているかは単に数値を比較するだけの話です。

その決定係数が0かどうかを統計的に判断するのが無相関検定です。二つの母相関係数が同じかどうかも検定です。数値にほとんど差がなくても,サンプルサイズが大きければ差があるという検定結果が出ます。

両者は全く別物ですが,質問者は相関係数の実質的意味と統計学的(検定)の意味の区別ができていないのです。

実質的な相関がないときには,無相関検定をする意味はない。
実質的な相関があって,統計学的にも有意な相関ならいうことなし。
実質的な相関があるのに,統計学的には有意な相関ではないということなら,なんらかのアフターケアが必要

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284. Re^4: 相関係数の使い方  幸二  2003/02/06 (木) 16:11
さっそくの丁寧な回答ありがとうございました。

自分の勉強不足を深く感じました。
実質的な意味と統計学的な意味(検定)のふたつを区別して考える必要があるということですね。
自分の質問の文章,たしかに日本語的におかしかったです。
データ数によって,有意になりうる相関係数の値が変化していくという理解でよろしいでしょうか。
相関係数を用いて相関の強さを比較することはできるってことですね。
ありがとうございました。
また日本語がおかしいところあるかもしれませんが,今後もなにかありましたらよろしくおねがいします。

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