★ 偏相関係数 ★

 27 偏相関係数  zenigoke  2001/12/15 (土) 23:23
  29 Re: 偏相関係数  青木繁伸  2001/12/16 (日) 08:30
   31 Re^2: 偏相関係数  zenigoke  2001/12/16 (日) 18:11
    33 Re^3: 偏相関係数  青木繁伸  2001/12/16 (日) 18:40
     34 Re^4: 偏相関係数  青木繁伸  2001/12/16 (日) 18:41
      42 Re^5: 偏相関係数  zenigoke  2001/12/17 (月) 00:07
       43 Re^6: 偏相関係数  青木繁伸  2001/12/17 (月) 00:18
        55 Re^7: 偏相関係数  zenigoke  2001/12/18 (火) 00:20


27. 偏相関係数  zenigoke  2001/12/15 (土) 23:23
YとX1のピアソンの相関係数を求めました。そしてX2やX3の影響を統制してYとX1の偏相関係数を求めると,ピアソンの相関係数の値を上回りました。このような事態を理解・納得できません。どうしてこのようになるのでしょう。おしえてください。

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29. Re: 偏相関係数  青木繁伸  2001/12/16 (日) 08:30
> YとX1のピアソンの相関係数を求めました。そしてX2やX3の影響を統制してYとX1の偏相関係数を求めると,ピアソンの相関係数の値を上回りました。このような事態を理解・納得できません。どうしてこのようになるのでしょう。おしえてください。

統制した変数が,二変数間の相関関係を修飾していたと言うことでしょう。
その修飾は,見かけ上の相関を強める方向に作用することもありますが,「弱める方向に作用する」こともあるわけです。それで納得できませんでしょうか?
架空例として,r(xy)=0.5,r(zx)=-0.5,r(zy)=0.5 のとき,zを統制したときのxy間の偏相関係数は1(!!!)になります。

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31. Re^2: 偏相関係数  zenigoke  2001/12/16 (日) 18:11
レスありがとうございます。考えてみます。

またもっと基本的な質問なのですが,X1とYの偏相関係数が0に近くなった場合は,
X1とYの相関関係は初めからほとんどなかったということなのですか? X2やX3の影響をただ統制しただけで,単相関では見られたX1とYの関係がなくなってしまうことに納得できません。
答えて下さい,よろしくお願いします!

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33. Re^3: 偏相関係数  青木繁伸  2001/12/16 (日) 18:40
Y             * * *
|              * * z= 3
|             * * *
|              * *
|        @ @ @
|         @ @
|        @ @ @ z = 2
|         @ @
|   # # #
|    # #
|   # # # z = 1
|    # #
--------------------X
簡単のために,図のような3変数データを考えます。
*,@,# でプロットされているのは変数 z のとる値により区別されているとします。
各群において,x:y の相関はほとんど 0 ですね(そのように作図したつもり)。
しかし,全ケースについて x:y および,x:z および y:z は全部,ある程度の相関係数を持ちますね。
このようなデータにおいて,z をコントロールすると,x:y の偏相関係数は 0 となります。

なぜだか分かりますか?

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34. Re^4: 偏相関係数  青木繁伸  2001/12/16 (日) 18:41
コントロールすると言うことがどういうことかを考えましょう。
それは,z の影響を除くと言うことで,z が全て同じ値をとると言うことと同じ意味になります。
それは,図では重心がそれぞれ違う3群が同じ重心の所に集まる。たとえばz=2, z=3 のデータを平行移動して z=1 の所に重ねると言うことです。そして,そのように重ねられたデータの相関係数は 0 に近いですね。そして,この相関係数こそ z をコントロールした「偏相関係数」なのです。

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42. Re^5: 偏相関係数  zenigoke  2001/12/17 (月) 00:07
図解によりコメントいただきありがとうございます。統制するということはその変数がすべて,同じ値をとるということなのですね。初めて知りました。勉強不足ですみませんでした。

さて,これで最後の質問にしたいのですが,お願いします。従属・独立の概念をぬきにして,変数間の関連の強さを比較するために,(XとY,ZとXの相関係数の大きさの比較をするために)偏相関係数を用いることはできるのでしょうか。これらの比較は,単なるピアソンなどの相関係数の値を比べるだけではできないように思うのですが・・・。どうでしょうか。
以上,よろしくお願いいたします!

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43. Re^6: 偏相関係数  青木繁伸  2001/12/17 (月) 00:18
> 統制するということはその変数がすべて,同じ値をとるということなのですね。

そのように,言い切ってしまうとちょっと異論が出るかもしれませんが,その変数の影響を取り除くという本質的な意味においてはそういうことです。

> 従属・独立の概念をぬきにして,変数間の関連の強さを比較するために,(XとY,ZとXの相関係数の大きさの比較をするために)偏相関係数を用いることはできるのでしょうか。

他の変数の影響を取り除いた上で比較するべきだということであるならば偏相関係数を比較すべきでしょう。
しかし,それも程度問題で,計算によりコントロールできるのは測定された変数だけです。二変数の相関関係に影響を与えているが測定されていない変数は制御できません(当たり前ですが)。影響を与えると分かっていて測定されないのはある意味では怠慢であり,そのようなことはあまり起こらないでしょう。しかし,我々が見逃している変数がある場合にはどうしようもないですね。

それで,よほどのことがない限り(??手抜きかもしれませんが),単純相関係数を比較するということがよく行われているのではないかと思います。

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55. Re^7: 偏相関係数  zenigoke  2001/12/18 (火) 00:20
よくわかりました。長々と続く質問に丁寧にお答えくださいまして本当にありがとうございました。青木先生お世話になりました!

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