★ 対応のある群の多重比較検定について ★

 148 対応のある群の多重比較検定について  Tsubaki  2001/08/31 (金) 15:03
  160 Re: 対応のある群の多重比較検定について  マスオ  2001/09/04 (火) 18:42


148. 対応のある群の多重比較検定について  Tsubaki  2001/08/31 (金) 15:03
例えば,被験者50名で,同じ被験者に数種類の実験を行い,それに対する結果が出ました.その実験間で値を比べたいと思っています.2種類の実験である時は対応のあるt検定を用いますが,それが数種類になった時,その多群を同時に検定する方法はあるのでしょうか?
多重比較検定の本を数冊読みましたが,全て対応のない方法で,かといってt検定を何回も行うのはおかしいと考えます.
多重比較検定というのがそもそもそういうものなのかも,不勉強で分かりませんが,何か良い検定方法はないでしょうか?宜しくお願い致します.
素人な書き方で申し訳ありません.

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160. Re: 対応のある群の多重比較検定について  マスオ  2001/09/04 (火) 18:42
被験者間の変動を分散分析で分離して,実験間で Dunnettまたは Tukeyの多重比較ができます.2群の paired t検定の多重比較への拡張です.
まず被験者と実験を要因として2要因(2元配置?乱塊法?色々な呼び方がありますね)分散分析します.この分散分析で得られた誤差分散 Veとその自由度 Deを用います.
実験iと実験jの平均値の差の統計量 Tijを

Tij = (Mi-Mj)/SQRT(2/n*Ve)

で算出します.(Excel表記です.SQRT()は平方根)
ここで Mi,Mjは実験iと実験jでの平均値,nは被験者数.
Dunnettの比較なら Tijを自由度 Deで Dunnettの数表と比べます.
Tukeyの比較なら Tij*SQRT(2)を自由度 Deで Student化範囲の数表と比べます.

使い方さえ知っていれば SASや SPSSなどのソフトでもできるでしょう.

あと簡単なのは2群の paired t検定を繰り返し,Bonferroni補正しても間違いではないと思いますが,検出力は落ちるでしょうし,個別の誤差分散を使うことになるのでお薦めではありません.

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