★ Excel はやっぱりおかしいところが多い ★

 215 Excel はやっぱりおかしいところが多い  青木繁伸  2001/01/22 (月) 18:21
  216 Re: Excel はやっぱりおかしいところが多い  青木繁伸  2001/01/22 (月) 18:24


215. Excel はやっぱりおかしいところが多い  青木繁伸  2001/01/22 (月) 18:21
分析ツールの「回帰分析」で,次のようなデータを分析するとアウトでした。
YをX1〜X3で予測。
      X1          X2           X3           Y
 1.84137     1.45701     1.610754     7.56437
-1.61127    -0.505      -0.947508    -1.54328
-2.34913    -1.4601     -1.815712    -1.92716
 0.74325     0.96617     0.877002     6.16175
-1.82192    -0.95462    -1.30154     -5.54457
-0.92853    -0.04533    -0.39861      3.31839
 1.47775     0.92606     1.146736     0.20201
-0.64511    -1.33666    -1.06004      5.64776
-0.02967     0.44045     0.252402     3.27197
-0.66037    -0.39553    -0.501466     1.09652
もっともらしい値は出るけど,それは大いに疑わしい。

つづく

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216. Re: Excel はやっぱりおかしいところが多い  青木繁伸  2001/01/22 (月) 18:24
なぜかというと,独立変数間の3×3の相関係数行列
1              0.901494302    0.972941968
0.901494302    1              0.97709783
0.972941968    0.97709783     1
の逆行列を minverse で求めると
 1.39354E+15     1.51311E+15    -2.83429E+15
 1.51311E+15     1.64295E+15    -3.07749E+15
-2.83429E+15    -3.07749E+15     5.76461E+15
という結果を返すことに起因しているのかもしれない。
ちなみに,最初の相関係数行列と逆行列を掛ける(mmult)と単位行列になるはずのところが
1      0      0
0.5    1      0
0     -0.5    1
となるので,馬脚が現れている。

結局,逆行列を解いたり(連立方程式を解いたり)するときに,係数行列が特異行列であるかどうかをチェックしていないのだ。

例に挙げたデータ解析では,「解が求まらない」というエラーメッセージを出すべきだろう(あるいは,「解は出力するが注意すること」という警告メッセージ)。

ちなみに,SPSS は問題の原因である独立変数をちゃんと取り除いた重回帰式を計算してくれる(すばらしい?)。

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