★ χ自乗検定の片側検定について ★

 277 χ自乗検定の片側検定について   山地哲朗  2000/12/06 (水) 18:28
  290 Re: χ自乗検定の片側検定について   DISIR  2000/12/07 (木) 14:17
   306 回答ありがとうございます。  山地哲朗  2000/12/11 (月) 14:08
    315 Re: 回答ありがとうございます。  DISIR  2000/12/12 (火) 16:04
    309 Re: 回答ありがとうございます。  名無しさん  2000/12/11 (月) 17:46
  281 Re: χ自乗検定の片側検定について   トマト  2000/12/06 (水) 22:05
   282 ありがとうございます。  山地哲朗  2000/12/06 (水) 22:58
  280 Re: χ自乗検定の片側検定について   トマト  2000/12/06 (水) 21:53
   283 こちらもありがとうございます。  山地哲朗  2000/12/06 (水) 23:11


277. χ自乗検定の片側検定について   山地哲朗  2000/12/06 (水) 18:28
始めまして,大学院一年の山地と申します。

aよりもbの方が分かり易いということを言いたくて,テストを行い,評価カテゴリー正答,誤答の二種類で30〜300のサンプルを採りました。
そこで2×2のχ自乗検定を用いようと思ってます。
このような場合,片側検定で検定を行っても良いということは分かったんですが,しかし,χ自乗検定の片側検定についてどのように行えば良いのか分かりません。
計算で出て来た,有意確率を半分にしたりして良いのでしょうか?

またこのようなサンプル数の場合に,フィッシャーのexact testを無条件に用いても良いのでしょうか?
その条件が文献によって曖昧なので良く分かりません。
どなたかよろしかったら御教授ください。よろしくお願いします。

     [このページのトップへ]


290. Re: χ自乗検定の片側検定について   DISIR  2000/12/07 (木) 14:17
χ2乗検定はFisher exact testの近似です。離散分布を連続分布に近似しています。そういうわけで,近似の問題を解決するために修正方法が提案されています。一番,使われるのは連続修正。近似を使わなくても良い環境を持っているならexact testを使った方がよいのは当然。

期待度数5以下のセルが一つでもあれば,χ2乗検定ではなくFisher exact testを用いる。

     [このページのトップへ]


306. 回答ありがとうございます。  山地哲朗  2000/12/11 (月) 14:08
回答の質問になるんですが,

近似を使わなくて良い環境って具体的にはなんなんでしょう?
exact testは5以上のセルしか無い場合にも使っていいんしょうか?
もしよろしければ教えて下さい。
出典もつけていただけるとありがたいです。
よろしくお願いします。

     [このページのトップへ]


315. Re: 回答ありがとうございます。  DISIR  2000/12/12 (火) 16:04
> 回答の質問になるんですが,
>
> 近似を使わなくて良い環境って具体的にはなんなんでしょう?
良いハードとそれを使いこなせる能力が自分にあるかまたはそのようなスタッフがいること(複数のCPUを並列で使用するのは最近では珍しくない)
> exact testは5以上のセルしか無い場合にも使っていいんしょうか?
よい。
 検定統計量X2にカイ2乗分布を使用することは「大標本」近似に基づいている。度数表の場合,必要な度数がどれくらい大きければこの方法が妥当であるかは,W.G.Cochranが,表のセルの80%は期待度数が5を超えており,すべてのセルは1より大きい期待度数であることと指針を示している。いずれにしても,近似をおこなわずに正確な検定をしたといって文句を言われることはない。正確な検定はしらみつぶしで大変だから,何かの分布への近似か,乱数を用いた限られた回数の並べ替えを用いた検定を行っている。 

     [このページのトップへ]


309. Re: 回答ありがとうございます。  名無しさん  2000/12/11 (月) 17:46
> 近似を使わなくて良い環境って具体的にはなんなんでしょう?
これは回答者にコメント願いましょう。

> exact testは5以上のセルしか無い場合にも使っていいんしょうか?

「期待値が5未満のセルがない場合にも」といいたいのでしょう?
だったら「使ってもいいです」

Exact test はいつでも exact なんだから,使って悪いわけはない。
しかし,「使えない」ことはある。
それは,
 そういうソフトを持っていない。
 ソフトはあるが,どんなにnが大きくても(という理由以外にもあるが),計算できるわけではない。
  つまり,やるとしたら計算時間が掛かりすぎる
  だから,まえもってそうなりそうなときには計算を打ち切る
そんな場合でしょう。

> 出典もつけていただけるとありがたいです。
当たり前なことは普通は書かれない。
でも,以下の文献を読めば,参考になるかも。
http://www.cytel.com/papers/papers.html
で示されるページの中の
Exact Inference for Categorical Data (sxpaper.pdf)
が参考になろう。

     [このページのトップへ]


281. Re: χ自乗検定の片側検定について   トマト  2000/12/06 (水) 22:05
> またこのようなサンプル数の場合に,フィッシャーのexact testを無条件に用いても良いのでしょうか?
> その条件が文献によって曖昧なので良く分かりません。
文献によってどのような違いがあるのかを書いてくれるとみんなうれしいかも.
私の理解では,どのような場合であっても EXACT TEST は常に有効.
昔の本でいろいろ制限が書かれてあったり,「小標本のときの方法」などと書いてあるのは,計算が大変だったからに過ぎない.コンピュータの性能が上がり,優れたアルゴリズムが開発されてそのような制限はなくなったはず.
でも,たいていの場合,EXACT TESTと漸近的な検定結果はほとんど一致する(小数例であってもね.疎な場合とか,アンバランスな場合は別かも).
EXACT TEST を使え!!!といっているのは,MEHTA の陰謀だ(^_^;)(^_^;)

     [このページのトップへ]


282. ありがとうございます。  山地哲朗  2000/12/06 (水) 22:58
> 文献によってどのような違いがあるのかを書いてくれるとみんなうれしいかも.
> 私の理解では,どのような場合であっても EXACT TEST は常に有効.
> 昔の本でいろいろ制限が書かれてあったり,「小標本のときの方法」などと書いてあるのは,計算が大変だったからに過ぎない.コンピュータの性能が上がり,優れたアルゴリズムが開発されてそのような制限はなくなったはず.
> でも,たいていの場合,EXACT TESTと漸近的な検定結果はほとんど一致する(小数例であってもね.疎な場合とか,アンバランスな場合は別かも).
> EXACT TEST を使え!!!といっているのは,MEHTA の陰謀だ(^_^;)(^_^;)

文献による違いは,まずほとんどの本にそのことが書いてなく,小標本の場合だから使うという記述や,
例えば"統計数学入門 本間鶴千代著 森北出版株式会社 `70"
分割表の最小の度数が3以下の場合には使うべきだ。
"理論・応用統計学 根岸卓郎 養賢堂 `77"
などです。
それでは,常に使用できるのですね。
そのことが書いてある文献を紹介して頂ければ助かります。
あとMEHTAってなんですか?

     [このページのトップへ]


280. Re: χ自乗検定の片側検定について   トマト  2000/12/06 (水) 21:53
2×2クロス集計表のχ二乗検定は,2標本の母比率の差の検定と同じですよね.
χ二乗検定は両側検定しかできない(?)けど,それは2標本の母比率の差の検定を両側検定するのと同じ筈.
χ二乗検定で片側確率がほしければ,出てきたP値を半分にするといいのではないか?
というか,そんな面倒なことをしなくても,2群の母比率の検定で片側検定をやればいいだけの話かな.
χ二乗検定で出てくる統計量をX,2群の母比率の検定で出てくる統計量をZとすると,X=Z×Zになっているはず.
おためしあれ.

     [このページのトップへ]


283. こちらもありがとうございます。  山地哲朗  2000/12/06 (水) 23:11
> 2×2クロス集計表のχ二乗検定は,2標本の母比率の差の検定と同じですよね.
> χ二乗検定は両側検定しかできない(?)けど,それは2標本の母比率の差の検定を両側検定するのと同じ筈.
> χ二乗検定で片側確率がほしければ,出てきたP値を半分にするといいのではないか?
> というか,そんな面倒なことをしなくても,2群の母比率の検定で片側検定をやればいいだけの話かな.
> χ二乗検定で出てくる統計量をX,2群の母比率の検定で出てくる統計量をZとすると,X=Z×Zになっているはず.おためしあれ.

そうなんですね,2×2の場合はχ自乗検定と正規分布を用いたものは同じなんですね,気づきませんでした。ありがとうございます。
と言うことは,χ自乗で求めて半分にしても面倒ではあっても間違いでは無いんですね。

     [このページのトップへ]


● 「統計学関連なんでもあり」の過去ログ--- 011 の目次へジャンプ
● 「統計学関連なんでもあり」の目次へジャンプ
● 直前のページへ戻る