★ 測定感度以下のデータの扱い方について ★

 149 測定感度以下のデータの扱い方について  わくわく  2000/11/21 (火) 16:26
  151 Re: 測定感度以下のデータの扱い方について  DISIR  2000/11/21 (火) 17:52
   155 Re^2: 測定感度以下のデータの扱い方について  マンボウ  2000/11/21 (火) 21:44
    235 Re^3: 測定感度以下のデータの扱い方について  DISIR  2000/11/30 (木) 17:06
    160 Re^3: 測定感度以下のデータの扱い方について  わくわく  2000/11/22 (水) 00:01
    158 Re^3: 測定感度以下のデータの扱い方について  わくわく  2000/11/21 (火) 23:46
     163 Re^4: 測定感度以下のデータの扱い方について  nobody  2000/11/22 (水) 10:09
      164 Re^5: 測定感度以下のデータの扱い方について  わくわく  2000/11/22 (水) 10:58
       166 Re^6: 測定感度以下のデータの扱い方について  nobody  2000/11/22 (水) 13:25
        175 Re^7: 測定感度以下のデータの扱い方について  わくわく  2000/11/24 (金) 08:50
        167 Re^7: 測定感度以下のデータの扱い方について  nobody  2000/11/22 (水) 13:26
         176 Re^8: 測定感度以下のデータの扱い方について  わくわく  2000/11/24 (金) 08:57
    156 Re^3: 測定感度以下のデータの扱い方について  マンボウ  2000/11/21 (火) 21:45
     236 Re^4: 測定感度以下のデータの扱い方について  DISIR  2000/11/30 (木) 17:20
   154 Re^2: 測定感度以下のデータの扱い方について  nobody  2000/11/21 (火) 21:17
  150 Re: 測定感度以下のデータの扱い方について  nobody  2000/11/21 (火) 17:10
   159 Re^2: 測定感度以下のデータの扱い方について  わくわく  2000/11/21 (火) 23:56
    162 Re^3: 測定感度以下のデータの扱い方について  nobody  2000/11/22 (水) 10:06
     165 Re^4: 測定感度以下のデータの扱い方について  わくわく  2000/11/22 (水) 11:03
      168 Re^5: 測定感度以下のデータの扱い方について  nobody  2000/11/22 (水) 13:29
       177 Re^6: 測定感度以下のデータの扱い方について  わくわく  2000/11/24 (金) 09:01
        178 Re^7: 測定感度以下のデータの扱い方について  nobody  2000/11/24 (金) 11:04


149. 測定感度以下のデータの扱い方について  わくわく  2000/11/21 (火) 16:26
以下についてコメントを頂ければ幸いです。
医学検査の結果で,測定感度以下のために「20以下」と表記されていることがあります。このような値も含めてA群B群の平均値を比較したいとき,これを19とか,19.9といった値で置き換えて計算してよいのでしょうか。指導してくれている先生は0にするとおっしゃっていたのですが,A群がB群に比してこの検査値が低いことを仮説として解析する場合,当然A群には感度以下のデータが多くなりますから,0とすると意図的に解析結果に対し有利に作用してしまう感じがして,気が進みません。また対数変換もできません。当然,測定感度以下ならもう一度測定すべきだと思いますが,欠損データとしないで,かつ再検査が不可能という前提で,なにか良い解決案や処理経験をお持ちの方がおりましたら,ご教示下さい。

     [このページのトップへ]


151. Re: 測定感度以下のデータの扱い方について  DISIR  2000/11/21 (火) 17:52
20以下には20を割り当て要約と検定を行い,20以下を欠測または0とした値の要約を括弧書きで付記するというのが一般的だと思います。
もちろん,プロトコール作成時点で20以下の値がたくさん出ることが予想されれば,検査法の検出感度を上げるようにするのが正攻法です。

     [このページのトップへ]


155. Re^2: 測定感度以下のデータの扱い方について  マンボウ  2000/11/21 (火) 21:44
> 20以下には20を割り当て要約と検定を行い,20以下を欠測または0とした値の要約を括弧書きで付記するというのが一般的だと思います。
「一般的」とか「普通」というのは使いにくい言葉ですね。
http://www.tokyo-eiken.go.jp/shokuhin/kensa/kankyou/nouyaku.html
http://www.eic.or.jp/eanet/kurohon/1997/html2/siteih2.html
は,どのように平均を求めているのか,書いてないですね。
http://www.eic.or.jp/eanet/kurohon/1997/html2/siteih10.html
は,「統一検出限界処置を行った後の個別データの算術平均」なるものを提示してありますが,「統一検出限界処置」って,なんでしょね。
http://www.eic.or.jp/eanet/kurohon/http1997/html2/sh1.html
は,tr, nd があるとき,中央値として tr, nd がでてきますね。
http://www.jnc.go.jp/zningyo/anzen/data1.htm
では, (1) 測定結果が分析目標レベル未満の場合はND表示とする。(2) NDを含んだデータを平均する場合は,ND=分析目標レベルとして計算し,平均値に不等号を付けて表示する
などと書いてありますね。

     [このページのトップへ]


235. Re^3: 測定感度以下のデータの扱い方について  DISIR  2000/11/30 (木) 17:06
> 「一般的」とか「普通」というのは使いにくい言葉ですね。
「一般的」とか「普通」というのはその分野の評価を受ける上での共通の土俵といったものです。レギュレーションとかガイドラインという形で公のものもあります。論文を調べて,多くがこの方法を選択してあれば採用する場合もあります。統計学による誤差をものさしにした評価がすべてではないので,多くの場合,総合評価がやりやすいように要約の仕方は求められることが多いわけです。目的によって方法が変るのは当たり前ので,試験の目的が明確になれば,最適な方法も考えられますが,この場でそれを達成するのは難しいのではないでしょうか。

     [このページのトップへ]


160. Re^3: 測定感度以下のデータの扱い方について  わくわく  2000/11/22 (水) 00:01
何度も申し訳ありません.貴重なご教示ありがとうございました.ご紹介頂いた
http://www.jnc.go.jp/zningyo/anzen/data1.htmを見たのですが,
> ここでの(2)NDを含んだデータを平均する場合は,ND=分析目標レベルとして計算し・・・の分析目標レベルとは <20という結果であれば20とするということと考えて良いのでしょうか?ご意見を頂ければ幸いです.

     [このページのトップへ]


158. Re^3: 測定感度以下のデータの扱い方について  わくわく  2000/11/21 (火) 23:46
様々なコメントありがとうございます.現在疫学研究のデータ解析をしており(プロトコールは私が作成したものではありません),測定感度以下の検査結果伝票がどんどん届いて困っております.A群70名,B群70名,C群70名程度のコホート研究のベースライン調査で多くのデータを3群比較あるいは多変量解析しなければならないのですが,A群に測定感度以下のデータがたくさんあり,困っています.NDを含んだデータを平均する場合は,ND=分析目標レベルとして計算し,平均値に不等号を付けて表示する,などのコメントなどを頂きましたが,結局のところ,平均値に符号を付けて表示することができても,これらのデータを3群比較の解析には投入できないということになるのでしょうか????(多変量ならばカテゴリー化すれば可能と思いますが).

     [このページのトップへ]


163. Re^4: 測定感度以下のデータの扱い方について  nobody  2000/11/22 (水) 10:09
> 平均値に符号を付けて表示することができても,これらのデータを3群比較の解析には投入できないということになるのでしょうか

2群の代表値の差の検定ならマン・ホイットニーの検定
3群以上の場合なら,クラスカル・ウォリス検定
がある。

>(多変量ならばカテゴリー化すれば可能と思いますが).

「多変量」というのは,あなたの言いたいことを表す言葉ではないと思うが,以上のような検定においては少なくとも,カテゴリー化する必要は全くない。

     [このページのトップへ]


164. Re^5: 測定感度以下のデータの扱い方について  わくわく  2000/11/22 (水) 10:58
> 2群の代表値の差の検定ならマン・ホイットニーの検定
> 3群以上の場合なら,クラスカル・ウォリス検定をしてみます。
> ところで,低レベルな質問ですが,<20などの結果をデータベースには19などの値を入れて上記の計算することでかまわないのでしょうか?(質問1)同じ測定項目なのに測定日によって測定感度限界が違っていたら,例えば去年は0.4以下は測定不可,今年は0.8以下は不可であれば,全てのデータは0.8に合わせる必要があるということで良いのでしょうか?(質問2),相関図を書くように指示されたとき,時にY軸を対数変換していたのですが,<20などのデータはどうずればいいのでしょうか?(質問3)以上宜しくご教示願います。

     [このページのトップへ]


166. Re^6: 測定感度以下のデータの扱い方について  nobody  2000/11/22 (水) 13:25
> <20などの結果をデータベースには19などの値を入れて上記の計算することでかまわないのでしょうか?

実際にはそのように取り扱うことになるでしょう。
ただ前に示したような例で,
ND ND ND 23 25 31
などのようなときに,
これを
19 19 19 23 25 31
とすると,中央値は(19+23)/2 で計算されてしまうので注意。
本当は,このような場合には答えは出せないとするのが正しいので。

> 同じ測定項目なのに測定日によって測定感度限界が違っていたら,例えば去年は0.4以下は測定不可,今年は0.8以下は不可であれば,全てのデータは0.8に合わせる必要があるということで良いのでしょうか?

そういうこともあるのですか。
そういう場合は ND に対応させる数値は「測定値としては絶対出現しない値」を与える必要がありますね。上の場合なら 0.1 などとするといいでしょう。

すなわち,
年は0.4以下は測定不可   ND は0.4 未満
今年は0.8以下 は測定不可  ND は0.8未満
なので,0.7 を ND を表す数値とすると,去年の 0.7 などという有効な測定値がND 扱いにされてしまうでしょ。

     [このページのトップへ]


175. Re^7: 測定感度以下のデータの扱い方について  わくわく  2000/11/24 (金) 08:50
いろいろご指導下さりありがとうございました.とても勉強になりました.
> > <20などの結果をデータベースには19などの値を入れて上記の計算することでかまわないのでしょうか?
>
> ND ND ND 23 25 31
> などのようなときに,
> これを
> 19 19 19 23 25 31
> とすると,中央値は(19+23)/2 で計算されてしまうので注意。
> このようなケースのあることははじめて知りました.気をつけてデータを見ます.
>
> 同じ測定項目なのに測定日によって測定感度限界が違っていたら,例えば去年は0.4以下は測定不可,今年は0.8以下は不可であれば,全てのデータは0.8に合わせる必要があるということで良いのでしょうか?
>
> そういうこともあるのですか。
> そういう場合は ND に対応させる数値は「測定値としては絶対出現しない値」を与える必要がありますね。上の場合なら 0.1 などとするといいでしょう。

なるほどその通りです.もう一度データベースの値を整理してみます.それにしても何故こんな変なデータが集まってくるのか....頭が混乱してしました.
本当にありがとうございました.

     [このページのトップへ]


167. Re^7: 測定感度以下のデータの扱い方について  nobody  2000/11/22 (水) 13:26
> 相関図を書くように指示されたとき,時にY軸を対数変換していたのですが,<20などのデータはどうずればいいのでしょうか?

軸上に ND を作れば?
    10 +
     |
     |
    1 +
     |
     |
     〜
     〜
    ND +
     |
     +------------------

     [このページのトップへ]


176. Re^8: 測定感度以下のデータの扱い方について  わくわく  2000/11/24 (金) 08:57
> > 相関図を書くように指示されたとき,時にY軸を対数変換していたのですが,<20などのデータはどうずればいいのでしょうか?
>
> 軸上に ND を作れば?
>
>     10 +
>      |
>      |
>     1 +
>      |
>      |
>      〜
>      〜
>     ND +
>      |
>      +------------------
NDのデータ以外のみ対数変換をして表示するということですね?.試してみます.
ノンパラメトリック検定用のデータからNDのところを空欄にし,残りの値に対してのみ対数変換するという作業が必要ですね.早速ためしてみます.ありがとうございました.

     [このページのトップへ]


156. Re^3: 測定感度以下のデータの扱い方について  マンボウ  2000/11/21 (火) 21:45
> もちろん,プロトコール作成時点で20以下の値がたくさん出ることが予想されれば,検査法の検出感度を上げるようにするのが正攻法です。
標準的な測定器具(測定法)があって,普通は ND となるのが望ましいような場合(有害物質管理)のような場合には,検査法の検出感度をあげるなどということはできないですね。

     [このページのトップへ]


236. Re^4: 測定感度以下のデータの扱い方について  DISIR  2000/11/30 (木) 17:20
>標準的な測定器具(測定法)があって,普通は ND となるのが望ましいような場合(有害物質管理)のような場合においても検査法の検出感度をあげるなどということ>はできないですね。
標準的な測定器具(測定法)はどのような施設でもでき,高価な装置が必要ないように作られているため,一般に方法としてはレベルが低いので,それでNDといって規制当局が認めてくれたことは一度もありません。NDでは絶対認めないという世界もあるのです。新たに試験方法を作るというのは大変な労力と費用がかかります。1検体の測定感度を大幅に上げるために費用が数千倍になることもあります。コストとベネフィットとの問題なので企業では必要があれば行います。

     [このページのトップへ]


154. Re^2: 測定感度以下のデータの扱い方について  nobody  2000/11/21 (火) 21:17
> 20以下を欠測または0とした値の要約を括弧書きで付記するというのが一般的だと思います。

欠測値にするか0にするかは大違い。どっちが一般的なんでしょうか。

     [このページのトップへ]


150. Re: 測定感度以下のデータの扱い方について  nobody  2000/11/21 (火) 17:10
> 以下についてコメントを頂ければ幸いです。
> 医学検査の結果で,測定感度以下のために「20以下」と表記されていることがあります。このような値も含めてA群B群の平均値を比較したいとき,これを19とか,19.9といった値で置き換えて計算してよいのでしょうか。

いけません。

順序尺度データと見なして,中央値を求めたり,代表値(中央値)の差の検定をするのがまっとうな方法かな?

     [このページのトップへ]


159. Re^2: 測定感度以下のデータの扱い方について  わくわく  2000/11/21 (火) 23:56
コメントありがとうございます.順序尺度データと見なして,中央値を求めたり,代表値(中央値)の差の検定をするための方法についてお教え下さい.<20のデータは20と入力して,中央値を求めたり,検定を行えば良いのでしょうか?

     [このページのトップへ]


162. Re^3: 測定感度以下のデータの扱い方について  nobody  2000/11/22 (水) 10:06
> <20のデータは20と入力して,中央値を求めたり,検定を行えば良いのでしょうか?

20ちょうどという ND ではない測定値もあるでしょうから,たとえば19でも入れておけばいいでしょう。

ND ND ND 20 20 25 27 30 43 50 54

というデータがあるとき,25が中央値でしょ?

ND ND 21 23 22

というデータがあると,中央値は 21 ですね。

差の検定はマン・ホイットニーの検定を行えばいいでしょう。

ND ND ND ND ND 23 32

なんてのがあると,中央値は ND ということになりますがね。

     [このページのトップへ]


165. Re^4: 測定感度以下のデータの扱い方について  わくわく  2000/11/22 (水) 11:03
> > ご教示ありがとうございました。
> ノンパラメトリック検定をしてみます。愚問で申し訳ないのですが,ノンパラメトリック検定の結果を図表にするとき,平均値(標準偏差)の組み合わせのように,中央値+αがあるのでしょうか?

     [このページのトップへ]


168. Re^5: 測定感度以下のデータの扱い方について  nobody  2000/11/22 (水) 13:29
> ノンパラメトリック検定の結果を図表にするとき,平均値(標準偏差)の組み合わせのように,中央値+αがあるのでしょうか?

データのちらばりを表す数値になにが適当かということでしょうか?

四分領域(四分偏差)がよく使われるかな?

     [このページのトップへ]


177. Re^6: 測定感度以下のデータの扱い方について  わくわく  2000/11/24 (金) 09:01
コメントありがとうございました.
ノンパラメトリック検定の結果を図表にするとき,平均値(標準偏差)の組み合を見ますと,ノンパラメトリック検定しているのにMEANとSDが表示されていたりしてますが,別にこれでもかまわないのですか?あまり四分偏差などを見たことがありません.
また,ノンパラメトリック検定をしたあと,重回帰分析の独立変数としていることもあるのですが,これもかまわないのですか?

     [このページのトップへ]


178. Re^7: 測定感度以下のデータの扱い方について  nobody  2000/11/24 (金) 11:04
> ノンパラメトリック検定の結果を図表にするとき,平均値(標準偏差)の組み合を見ますと,ノンパラメトリック検定しているのにMEANとSDが表示されていたりしてますが,別にこれでもかまわないのですか?

別にかまいません

>あまり四分偏差などを見たことがありません.

そうでしょうか?ボックスプロットではよく使いますよ。

> また,ノンパラメトリック検定をしたあと,重回帰分析の独立変数としていることもあるのですが,これもかまわないのですか?

検定と回帰分析は別だからいいでしょう。
その変数が連続変数で,従属変数と直線関係が仮定されればなんの問題もない。

     [このページのトップへ]


● 「統計学関連なんでもあり」の過去ログ--- 011 の目次へジャンプ
● 「統計学関連なんでもあり」の目次へジャンプ
● 直前のページへ戻る