★ 噛む力の比較について ★
107 噛む力の比較について ブライアン 2000/01/28 (金) 15:26
113 Re: 噛む力の比較について 出口慎二 2000/01/29 (土) 00:42
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254 Re^11: 噛む力の比較について(反復測定Anova)(1) 出口慎二 2000/02/03 (木) 23:17
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234 Re^8: 噛む力の比較について(反復測定Anova) じゃりんこ 2000/02/03 (木) 09:17
195 Re^5: 噛む力の比較について 出口慎二 2000/02/01 (火) 21:41
162 Re^4: 噛む力の比較について ブライアン 2000/01/31 (月) 14:12
164 Re^5: 噛む力の比較について 出口慎二 2000/01/31 (月) 15:21
192 Re^6: 噛む力の比較について(Schefffe) じゃりんこ 2000/02/01 (火) 18:37
198 Re^7: 噛む力の比較について(Schefffe) 出口慎二 2000/02/01 (火) 21:43
204 Re^8: 噛む力の比較について(Schefffe) じゃりんこ 2000/02/01 (火) 23:10
175 Re^6: 噛む力の比較について ブライアン 2000/01/31 (月) 20:52
191 Re^7: 噛む力の比較について(PLSD) じゃりんこ 2000/02/01 (火) 18:28
196 Re^8: 噛む力の比較について(PLSD) 出口慎二 2000/02/01 (火) 21:41
201 Re^9: 噛む力の比較について(PLSD) じゃりんこ 2000/02/01 (火) 22:51
179 Re^7: 噛む力の比較について(2) 出口慎二 2000/02/01 (火) 00:24
206 Re^8: 噛む力の比較について(2) じゃりんこ 2000/02/01 (火) 23:49
183 Re^7: 噛む力の比較について ブライアン 2000/02/01 (火) 09:03
178 Re^7: 噛む力の比較について(1) 出口慎二 2000/02/01 (火) 00:20
194 Re^8: 噛む力の比較について(1) じゃりんこ 2000/02/01 (火) 19:16
197 Re^9: 噛む力の比較について(1) 出口慎二 2000/02/01 (火) 21:42
205 Re^10: 噛む力の比較について(1) じゃりんこ 2000/02/01 (火) 23:30
107. 噛む力の比較について ブライアン 2000/01/28 (金) 15:26 |
咬合力(噛む力)が術前と術後で差があるかどうかを研究しています。
術後とは1日後,1週間後,1ヶ月後です。
サンプル数は,年齢,性別など交絡因子をできるかぎり除外した30人で,それぞれのデータが正規分布しているところまで確認済みです。
自分が現在考えている統計手法は,repeated measures ANOVAですが,ここで,術前の値に個人差が存在し,その変化量の重みが個人で異なってくると思い,術前の値を100%とし,それに対する変化率を術後でそれぞれ算出しました。
しかし,こうなると術前の値はすべて1で,これは正規分布になりません。
そこで,最終的に考えた統計手法がFreedman検定でした。
これで,結果を出したのですが,いかがなものでしょうか?
統計の基礎に関しては全くの素人ですので,どなたかにご指摘を頂ければ幸いです。
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113. Re: 噛む力の比較について 出口慎二 2000/01/29 (土) 00:42 |
> 咬合力(噛む力)が術前と術後で差があるかどうかを研究しています。
> 術後とは1日後,1週間後,1ヶ月後です。
> …
> 自分が現在考えている統計手法は,repeated measures ANOVAですが,ここで,術前の値に個人差が存在し,その変化量の重みが個人で異なってくると思い,術前の値を100%とし,それに対する変化率を術後でそれぞれ算出しました。しかし,こうなると術前の値はすべて1で,これは正規分布になりません。
経時測定(repeated measures)の分散分析では問題があったのでしょうか.各被験者ごと,術前の咬合力が術後のそれと関係を持っているからこそ経時測定データとして扱うので,この場合,咬合力を被験者ごとに指数化する必要はないと思うのですが.
測定値そのままで,4(術前,1日後,1週間後,1ヶ月後)水準の経時測定要因が1つのデータとして,経時測定(repeated measures)の分散分析を行ってみましたか?
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156. Re^2: 噛む力の比較について ブライアン 2000/01/31 (月) 10:27 |
> 測定値そのままで,4(術前,1日後,1週間後,1ヶ月後)水準の経時測定要因が1つ
のデータとして,経時測定(repeated measures)の分散分析を行ってみましたか?
repeated measures ANOVAも行いましたが,有意差は認められませんでした。
ちなみにFreedman検定では,有意差が認められました。
咬合力の変化を見て明らかに差があるのに,変化がないと言いたくなかったので,
後者の方を選択してしまいました。(こういう方法は邪道でしょうが...)
いかがでしょうか? |
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160. Re^3: 噛む力の比較について 出口慎二 2000/01/31 (月) 13:19 |
> > 測定値そのままで,4(術前,1日後,1週間後,1ヶ月後)水準の経時測定要因が1つのデータとして,経時測定(repeated measures)の分散分析を行ってみましたか?
>
> repeated measures ANOVAも行いましたが,有意差は認められませんでした。
> ちなみにFreedman検定では,有意差が認められました。
>
> 咬合力の変化を見て明らかに差があるのに,変化がないと言いたくなかったので,
データを見て明らかに差があるはずなのに,有意差が出ないとすれば,分析に問題があることを疑う必要もあると思うのです.
ひとつ気にかかるのは,ここで両者の言っている「repeated measures」が同じ意味なのか,ということです.私が指しているものは,「within subject」(#堀様にご指摘頂いた)と同内容のものなのですが.
つまり,日本語で言う「繰り返しのある」ではない,ということです.「術前術後」要因は,標本内での反復測定により測定されるものであり,標本内要因です.
上記,「そんなことは分かってるよ」という場合は失礼しました.以前私自身,この辺りの理解がなかったので,ひょっとしてと思いまして…. |
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193. Re^4: 噛む力の比較について じゃりんこ 2000/02/01 (火) 19:04 |
>
> データを見て明らかに差があるはずなのに,有意差が出ないとすれば,分析に問題があることを疑う必要もあると思うのです.
普通のAnovaも,フリードマン検定も,患者をブロック因子とみた分析だと思います.
ところが,そのような方法では第1種の誤りが大きくなる(有意差が出やすい)ので,医学を中心に用いられはじめたのがRepeated Anovaではないかと思います.
ですから,普通の方法で分析したら有意であり,Repeated Anovaでは有意ではないということは十分ありうることではないかと思います.さらに言えば,信頼すべきなのは,後者の結果ではないでしょうか?
> 私が指しているものは,「within subject」(#堀様にご指摘頂いた)と同内容のものなのですが.
たぶん,教育心理学関係のことばだと思うのですが,これとは,意味が異なると思います.たとえば,5人の生徒が3教科の試験を受けた結果を分散分析するときも,within subjectsという表現を使いますから,経時的な反復測定の意味ではないことがかなりあります.
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250. Re^5: 噛む力の比較について ブライアン 2000/02/03 (木) 19:07 |
> > 私が指しているものは,「within subject」(#堀様にご指摘頂いた)と同内容のものなのですが.
>
> たぶん,教育心理学関係のことばだと思うのですが,これとは,意味が異なると思います.たとえば,5人の生徒が3教科の試験を受けた結果を分散分析するときも,within subjectsという表現を使いますから,経時的な反復測定の意味ではないことがかなりあります.
私の中では「within subject」は「被験者内の」反復測定ということで理解していたのですが,いかがでしょうか? |
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209. Re^5: 噛む力の比較について 出口慎二 2000/02/02 (水) 08:57 |
> 普通のAnovaも,フリードマン検定も,患者をブロック因子とみた分析だと思います.
ちなみに,…
実験計画全体を見ないと分かりませんが,
> 年齢,性別など交絡因子をできるかぎり除外した(originalより)
という記述から,術前術後の1要因のみの実験と見た場合,この「患者」さんも1つの因子と考え,繰り返しのない2元配置として扱うから(反復測定による分散分析の考え方そのもの),クラスカル・ウォリスではなく,フリードマンなのでは? |
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213. Re^6: 噛む力の比較について じゃりんこ 2000/02/02 (水) 12:30 |
> > 普通のAnovaも,フリードマン検定も,患者をブロック因子とみた分析だと思います.
この場合,「普通のAnova」というのは,患者さんがブロック因子になるから,いわゆる「乱塊法」のことを意味しています.
> という記述から,術前術後の1要因のみの実験と見た場合,この「患者」さんも1つの因子と考え,繰り返しのない2元配置として扱うから(反復測定による分散分析の考え方そのもの),クラスカル・ウォリスではなく,フリードマンなのでは?
よくわかりませんが,私の前回の発言に何かおかしいところがありますか?
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212. Re^6: 噛む力の比較について(反復測定Anova) じゃりんこ 2000/02/02 (水) 12:24 |
> という記述から,術前術後の1要因のみの実験と見た場合,この「患者」さんも1つの因子と考え,繰り返しのない2元配置として扱うから(反復測定による分散分析の考え方そのもの),クラスカル・ウォリスではなく,フリードマンなのでは?
私が勘違いしているかもしれなので,確認したいのですが;
お二人が議論している反復測定の分散分析repeated measures anovaというのは,経時測定データを多変量分散分析するという意味ではなかったのですか?
単なる繰り返しのない2元配置の分散分析のことだったのでしょうか?
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231. Re^7: 噛む力の比較について(反復測定Anova) 出口慎二 2000/02/03 (木) 00:41 |
> お二人が議論している反復測定の分散分析repeated measures anovaというのは,経時測定データを多変量分散分析するという意味ではなかったのですか?
>
> 単なる繰り返しのない2元配置の分散分析のことだったのでしょうか?
私の方,用語を良く知らず統一に欠けている点もあります.この点混乱を招いているかもしれません.
著名な方の言葉を拝借させて頂きます.
「このフリードマン検定は反復測定による1元配置の分散分析のノンパラメトリック版としても利用することができる.」
『分散分析のはなし』石村貞夫,1992,東京図書
尚,術前術後の1要因のデザインで多変量分散分析を適用しようとすると,すべての評定値が従属変数になってしまい,説明変数は残らないかと思います.
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235. Re^8: 噛む力の比較について(反復測定Anova) じゃりんこ 2000/02/03 (木) 09:32 |
> 尚,術前術後の1要因のデザインで多変量分散分析を適用しようとすると,すべての評定値が従属変数になってしまい,説明変数は残らないかと思います.
これが理解されないとすると,repeated measures anovaに関する論議は難しいと思います.
p個の時点にわたる経時的データをp個の変量の多変量データとして取り扱えば,多変量分散分析になります.repeated measures designの最も総合的なデータ処理法であろうと思います.(ただし,これはかなり面倒です.)
お使いになっているソフトからどのような出力がなされているかわかりませんが,repeated measures anovaならば,少なくとも,多変量分散分析の前提となる球形性の仮定に関するいくつかの検定や,自由度を修正したF検定の数値が出ているはずだと思います.
これらの仮定が満たされているのか,満たされていなければ修正した近似F検定はどうなるかということが,repeated measures anovaを行う場合の大きな問題ではないかと思います.
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237. Re^9: 噛む力の比較について(反復測定Anova) 出口慎二 2000/02/03 (木) 12:20 |
> p個の時点にわたる経時的データをp個の変量の多変量データとして取り扱えば,多変量分散分析になります.
で,そのp個の変量は全て従属変数として扱われますよね.そうすると現在議論している実験において,独立変数(前回「説明変数」という言葉を使いましたが)は何ですか?p個の変量の変動を何で説明するのでしょうか.もはや他に変量はないと思うのですが.私は,独立変数がないと,このp個の変量を何で説明すると考えればよいのかが分からないのですが.
repeated measures anova は,「標本間1因子,標本内1因子のモデル」の場合ばかりではありませんよ. |
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238. Re^10: 噛む力の比較について(反復測定Anova) じゃりんこ 2000/02/03 (木) 14:53 |
>
> で,そのp個の変量は全て従属変数として扱われますよね.そうすると現在議論している実験において,独立変数(前回「説明変数」という言葉を使いましたが)は何ですか?p個の変量の変動を何で説明するのでしょうか.もはや他に変量はないと思うのですが.私は,独立変数がないと,このp個の変量を何で説明すると考えればよいのかが分からないのですが.
実は,今回お書きになっていることの意味がまったく理解できません.多変量解析の重回帰分析などを想定されているのでしょうか?
医学関係の統計解析がご専門のようですから,身近の多変量分散分析の参考書をとって,失礼ですが,一度目を通していただけませんか.私の言っていることの意味がご理解いただけると思うのですが.
(念のため補足)
ご理解いただいていると思いますが, ”repeated measures anova”=「多変量分散分析」と言っているのではありません.
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255. Re^11: 噛む力の比較について(反復測定Anova)(2) 出口慎二 2000/02/03 (木) 23:17 |
尚,
y:基準変数(心拍数)
Ss:被験者因子(ブロック因子として機能)
x:薬物投与による経時因子
y Ss x
67 1 0
92 1 1
87 1 2
68 1 3
92 2 0
112 2 1
94 2 2
90 2 3
58 3 0
71 3 1
69 3 2
62 3 3
61 4 0
90 4 1
83 4 2
66 4 3
72 5 0
85 5 1
72 5 2
69 5 3
> …重回帰分析などを想定されているのでしょうか?
分散分析と回帰分析は似通ってますからね.…念のため,自分の言葉は使わないでおきましょう.
「しかし,現代統計学では線形モデルという表現方法を使って,2つの方法を統一的に扱うのが常識になりつつある.分散分析と回帰分析は線形モデルを使って統一的に表現した方が自然であるし,またわかりやすいからである.」
(『違いを見ぬく統計学』豊田秀樹,1994,講談社)
> …多変量分散分析の…
結局現在もって,上記のようなデータに,どのように多変量分散分析を適用するのかは分かっていません. |
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257. Re^12: 噛む力の比較について(反復測定Anova)(2) じゃりんこ 2000/02/04 (金) 08:47 |
> 分散分析と回帰分析は似通ってますからね.…念のため,自分の言葉は使わないでおきましょう.
>
> 「しかし,現代統計学では線形モデルという表現方法を使って,2つの方法を統一的に扱うのが常識になりつつある.分散分析と回帰分析は線形モデルを使って統一的に表現した方が自然であるし,またわかりやすいからである.」
> (『違いを見ぬく統計学』豊田秀樹,1994,講談社)
これは一般化線形モデル(GLM)のことでしょうか? 経時測定データの分散分析も多変量分散分析も,SASなどではGLMプロシジャを使いますね.前回私が書いたことと何か関係があるのでしょうか.
一般化線形モデルの分散分析で最も単純な形式は,独立な複数の群に関する1因子の完全乱配置です.今回の反復測定データよりも,はるかに単純なモデルだと思います.
前回のいろいろな変数が・・・というのは,よくわかりません.
|
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254. Re^11: 噛む力の比較について(反復測定Anova)(1) 出口慎二 2000/02/03 (木) 23:17 |
> 実は,今回お書きになっていることの意味がまったく理解できません.
ご参考までに.
薬物投与による心拍数(D.M.Fisher:前出の石村(1992)より孫引き)
x0 x1 x2 x3
67 92 87 68
92 112 94 90
58 71 69 62
61 90 83 66
72 85 72 69
上記は,5名の被験者における,薬物投与前後の心拍数を測定し,行にケース列に時間をとって表記したもの.尚,それぞれの数値は,
x0:投与前
x1:1分後
x2:5分後
x3:10分後
における心拍数.
上記データから薬物投与による時間的変化に差があるのかをみたい.以下の2つの手法により分散分析を行い,いずれの方法においても,薬物投与による経時の効果の検定結果が同じものとなることを確認せよ.
1).Repeated measures ANOVA
2).繰り返しのない2元配置分散分析(*1,*2)
*1:使用するソフトにより,繰り返し数が「1」として計算されない場合,誤差項の自由度が「0」となりF値が計算されない.この場合,交互作用の項を誤差項とみなしてF値を求めよ.
*2:使用するソフトが表形式のデータをサポートしない場合,上記データを基準変数ベクトルと計画行列の形に直した次のデータを使用せよ.
(2)へ |
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256. Re^12: 噛む力の比較について(反復測定Anova)(1) じゃりんこ 2000/02/04 (金) 08:17 |
> 1).Repeated measures ANOVA
> 2).繰り返しのない2元配置分散分析(*1,*2)
下記のように以前書いたと思いますが,repeated measures anovaで球形性の仮定などが各種の検定法で満たされていれば,分散分析結果の取扱いは乱塊法と同じようにもできます.その仮定の検定が,repeated measures anovaの重要な点ではないでしょうか? また,人によっては,その仮定を必要としない多変量分散分析を直に適用するのではありませんか?
「お使いになっているソフトからどのような出力がなされているかわかりませんが,repeated measures anovaならば,少なくとも,多変量分散分析の前提となる球形性の仮定に関するいくつかの検定や,自由度を修正したF検定の数値が出ているはずだと思います.」
「これらの仮定が満たされているのか,満たされていなければ修正した近似F検定はどうなるかということが,repeated measures anovaを行う場合の大きな問題ではないかと思います.」
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234. Re^8: 噛む力の比較について(反復測定Anova) じゃりんこ 2000/02/03 (木) 09:17 |
> > お二人が議論している反復測定の分散分析repeated measures anovaというのは,経時測定データを多変量分散分析するという意味ではなかったのですか?
> >
> > 単なる繰り返しのない2元配置の分散分析のことだったのでしょうか?
> 「このフリードマン検定は反復測定による1元配置の分散分析のノンパラメトリック版としても利用することができる.」
> 『分散分析のはなし』石村貞夫,1992,東京図書
この「反復測定による1元配置の分散分析」というのは,患者さんをブロック因子,経過時間を処理要因とする1要因の乱塊法分散分析のことですか?
このような乱塊法の誤差構造が,反復測定の観測データに必ずしも適合しないので,repeated measures anovaを行う方向に1980年代頃から変わってきたのだと,私は理解しています.
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195. Re^5: 噛む力の比較について 出口慎二 2000/02/01 (火) 21:41 |
> …さらに言えば,信頼すべきなのは,後者の結果ではないでしょうか?
順を追って見て頂くとご理解頂けるのではないかと思うのですが,私はブライアン様の言う「repeated measures」anovaが,要因にネストがない普通の分散分析を指していることを疑った上で,そうではなくて,「術前術後」を標本内因子として扱った分散分析を適用しましたか?と確認しました.と言うわけですので,ご指摘の通り「後者」の適用を妥当とする立場の記述です.
> …意味が異なると思います.
標本内因子が「経時」か「科目」かと言う点で異なりますが,いずれも標本内因子と言う点で同じであり,構造模型(構造方程式?)や,計算方法も同じになるように思うのですが,これは異なるのでしょうか? |
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162. Re^4: 噛む力の比較について ブライアン 2000/01/31 (月) 14:12 |
> データを見て明らかに差があるはずなのに,有意差が出ないとすれば,分析に問題があることを疑う必要もあると思うのです.
ご指摘有り難うございました。解析のやり方が微妙に間違ってました。
あらためてやり直したところ,ANOVAでも有意差が認められました。
ところでついでに質問ですが,多重比較としてFischerのPLSDを用いると有意差がでやすく,Scheffeを用いると有意差がでにくくなっています。
この場合,思わず前者を使いたくなるのですが,FischerのPLSDはαエラーが大きくなるため用いない方が無難というのを聞いたことがあるのですが,
実際のところはどうなのでしょうか?お分かりでしたら,教えて下さい。
|
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164. Re^5: 噛む力の比較について 出口慎二 2000/01/31 (月) 15:21 |
> ところでついでに質問ですが,多重比較としてFischerのPLSDを用いると
> 有意差がでやすく,Scheffeを用いると有意差がでにくくなっています。
こちらも中途半端な知識で申し訳ありませんが,フィッシャーの「PLSD」というのは,「LSD」least significant difference (最小有意差)とは別物ですか?
LSDとの理解で良い場合,検定する平均の組合せの数が多くなるほど,第1種の過誤を犯し易くなります.分散分析で有意が出なかった場合,LSDを用いるべきではない,という理由でしょう.但,的(水準)を絞りながら同様の実験を繰り返すような場合は,第2種の過誤を犯さぬよう,多少甘めの判断をすべき,と言う点で妥当だと思うのですが.
私の印象では,医療の分野では,検出力が低いと言う理由で,シェッフェが好んで使われているように思います.
個人的にはボンフェローニやライアンが好きです.
尚,おなじみどころでは,検出力の高い順に,
LSD > チューキー > ボンフェローニ > シェッフェ
といった感じではないでしょうか.LSDでは非難を浴びても,チューキーあたりはあまり非難を浴びることはないのでは?結構検出力高いですよ. |
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192. Re^6: 噛む力の比較について(Schefffe) じゃりんこ 2000/02/01 (火) 18:37 |
>
> 私の印象では,医療の分野では,検出力が低いと言う理由で,シェッフェが好んで使われているように思います.
これは,誤解を与えかねないのではないかと心配です.
医学分野でも,Scheffeの方法は,単なる平均値の多重比較のときには使わないように強く警告されていると思います.
Scheffeは,あくまでも,グループ間(対比)の平均値の比較も併せて行いたいときにのみ限定して使用されるべきだと思います.
Scheffeの方法は,単なる平均値比較では,あまりに検出力が劣ります. |
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198. Re^7: 噛む力の比較について(Schefffe) 出口慎二 2000/02/01 (火) 21:43 |
> > 私の印象では,医療の分野では,検出力が低いと言う理由で,シェッフェが好んで使われているように思います.
>
> これは,誤解を与えかねないのではないかと心配です.
申し訳ありませんでした.「私の印象では,」ということですので,ひとつご容赦を.で,こう考える理由は,「Re^7…(2)」の通りですが,くれぐれも私見ですので….
> …Scheffeの方法は,単なる平均値比較では,あまりに検出力が劣ります.
但し,分散分析の結果と矛盾を生じない点は理解し易いですし,シェッフェは「ロバスト」であるとされる点も魅力でしょう(理屈を理解していませんが).
よく使用されるチューキーも,補正が自動的に適用されるプログラムを用いていない場合,水準ごとの繰り返し数が異なると使用できません.この点,シェッフェは繰り返し数が同じでなくても計算できますので,データに欠測値がある場合も意識する必要がなくて便利です.
もちろん,1番の魅力は線形対比の検定ですが.
|
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204. Re^8: 噛む力の比較について(Schefffe) じゃりんこ 2000/02/01 (火) 23:10 |
> > …Scheffeの方法は,単なる平均値比較では,あまりに検出力が劣ります.
>
> 但し,分散分析の結果と矛盾を生じない点は理解し易いですし,シェッフェは「ロバスト」であるとされる点も魅力でしょう(理屈を理解していませんが).
私の考えでは,このような利点よりも,検出力の低下の方の欠点が,はるかに問題であると思います.これは,使う人によって判断がわかれるだろうと思いますが.
>
> よく使用されるチューキーも,補正が自動的に適用されるプログラムを用いていない場合,水準ごとの繰り返し数が異なると使用できません.この点,シェッフェは繰り返し数が同じでなくても計算できますので,データに欠測値がある場合も意識する必要がなくて便利です.
>
これが,まさにScheffeの方法が誤用されている理由として,よくあげられていることです.Tukey-Kramer法がよく知られていないために,Scheffe法に頼ってしまうということですね.
しかし,これは,Tukey-Kramer法の合理性(Type-I誤差の制御)が数学的に証明されていなかった頃は,少しは説得力ありましたが,今はちょっと無理かな・・・と思います.
|
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175. Re^6: 噛む力の比較について ブライアン 2000/01/31 (月) 20:52 |
丁寧に答えていただき有り難うございます。もう少しだけつきあってください。
> こちらも中途半端な知識で申し訳ありませんが,フィッシャーの「PLSD」というのは,「LSD」least significant difference (最小有意差)とは別物ですか?
同じものです。私の使っているソフトのStat ViewにはFisherのPLSDと書いてました。
PはおそらくProcedureの略だと思います。
> 的(水準)を絞りながら同様の実験を繰り返すような場合は,第2種の過誤を犯さぬよう,多少甘めの判断をすべき,と言う点で妥当だと思うのですが.
的(水準)を絞りながら,とは具体的にはどういうことでしょうか?
被験者の基準を厳しくするといったことでしょうか?
> 私の印象では,医療の分野では,検出力が低いと言う理由で,シェッフェが好んで使われているように思います.
これはなぜでしょうか?検出力が低ければ差がでにくくなると思うのですが。
極論になりますが,例えば癌の検査などでは癌を見過ごすことにはならないのでしょうか?
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191. Re^7: 噛む力の比較について(PLSD) じゃりんこ 2000/02/01 (火) 18:28 |
> 同じものです。私の使っているソフトのStat ViewにはFisherのPLSDと書いてました。
> PはおそらくProcedureの略だと思います。
横から失礼ですが,お二人ともわき道にそれそうなので,割り込ませていただきます.
LSDとPLSDは,計算は同じですが,用いる前提が異なります.
PはProtectedの略です.第1種の誤りを少なくするという意味です.
FLSDとも言われます.(このFはFisher'sの略です.)
分散分析結果が有意なときにのみLSD値を用いて,平均値の比較を行うのが
PLSD(FLSD)です.単に,LSDと言ったときは,分散分析結果が有意であった
かどうかは問題にされていません.
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196. Re^8: 噛む力の比較について(PLSD) 出口慎二 2000/02/01 (火) 21:41 |
> 分散分析結果が有意なときにのみLSD値を用いて,平均値の比較を行うのが PLSD(FLSD)です.単に,LSDと言ったときは,分散分析結果が有意であったかどうかは問題にされていません.
ご指摘ありがとうございます.もちろんLSDのみを計算することができますので,分散分析を無視した使用も可能かとは思います.但し,通常,
> 分散分析で有意が出なかった場合,LSDを用いるべきではない(Re^5より抜粋)
という立場で使用することが一般的だと思います.だとすると,LSDはまず使われることはなく,多くの場合,PLSDの意味でLSDという用語を使用していることになりますね. |
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201. Re^9: 噛む力の比較について(PLSD) じゃりんこ 2000/02/01 (火) 22:51 |
> > 分散分析で有意が出なかった場合,LSDを用いるべきではない(Re^5より抜粋)
>
> という立場で使用することが一般的だと思います.だとすると,LSDはまず使われ>ることはなく,多くの場合,PLSDの意味でLSDという用語を使用していることにな>りますね.
ちょっと,これは,実際には難しいかと思います.平均値の多重比較の意味でLSDを用いている場合は,Fisher's LSDやProtected LSDときちんと書かないと,誤解されるのではないでしょうか.
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179. Re^7: 噛む力の比較について(2) 出口慎二 2000/02/01 (火) 00:24 |
差が出にくい,ということは,帰無仮説の棄却 = 対立仮説の採用に対して慎重である,ということになると思います.当然,帰無仮説が,望ましいことか望ましくないことかで,どちらとも言えないところはあります.
想定したのは,分散分析は薬効検定に使用される,という点です.この場合,「この薬には効果がない」というのが,棄却されて欲しい帰無仮説になるのが普通かと思います.
可能性を見逃さない,という意味では,前記のLSDに関する話のとおり,甘めの検定も必要でしょう.しかし,「主効果あり」という最終判断は,やはり慎重に行われるのではないでしょうか.
実際,効果があるはずのものなら,検定にどのような手法を使おうとも,有意差が出るはずです.それでも認められるはずの効果がはっきり現れないのならば,手法を選ぶより,実験条件の制御ができているか,モデルに取り込んだ要因に問題や不足はないか,といったことを考えるのが正論でしょう.(「正論」でしかないのかも?)
他に,有意水準を変えて見て結果を比較検討しながら判断する,という方法も,「慎重」に判断するという立場だと思います.結局これは,p-値を見る,ということになります. |
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206. Re^8: 噛む力の比較について(2) じゃりんこ 2000/02/01 (火) 23:49 |
>
> 可能性を見逃さない,という意味では,前記のLSDに関する話のとおり,甘めの検定も必要でしょう.しかし,「主効果あり」という最終判断は,やはり慎重に行われるのではないでしょうか.
いろいろあるようですが,結局,最終判断は統計学の問題ではなく,各専門分野の知識と経験に基づく判断ではないかと思います.統計学はあくまでも医学上の判断のための一つの技術的な根拠を与えるに過ぎません.
> 実際,効果があるはずのものなら,検定にどのような手法を使おうとも,有意差が出るはずです.
これは,疑問ですね.統計手法がそのような実態にないから,Type-II誤差や検出力が問題になるのだと思います.
> 他に,有意水準を変えて見て結果を比較検討しながら判断する,という方法も,「慎重」に判断するという立場だと思います.結局これは,p-値を見る,ということになります.
P値が小さければ,結果の信頼性が高いと言えるのでしょうか.それは,Fisher流の仮説検定の立場に立つのでしょうが,医学の専門家ではあっても,統計学の初心者という相手にそれだけを説明していいものかどうか...
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183. Re^7: 噛む力の比較について ブライアン 2000/02/01 (火) 09:03 |
いろいろご丁寧に有り難うございました。
統計初心者の私にでもよく分かる説明で非常に助かりました。
ところで,出口さんはどういう職種の方なのでしょうか?統計に少なからず関与している方だとは思いますが。差し支えなければお教え下さい。
ちなみに私は最初のタイトルから分かると思いますが,大学で働いている歯科医師です。
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178. Re^7: 噛む力の比較について(1) 出口慎二 2000/02/01 (火) 00:20 |
> 的(水準)を絞りながら,とは具体的にはどういうことでしょうか?
下記のようなケースを想定して書きました.
たくさんの水準のある要因について実験を行い,この要因の主効果が有意となった.そこで多重比較を行い,他の水準と有意な違いをもたらさない水準はカットした.この実験結果を受けて,さらに残った水準であらたに追調査を行う.
こうした場合,1回目の調査でカットした水準については,以降の調査では取り上げられないことになるので,甘めに判定する方が害がない,ということです.
> > 私の印象では,医療の分野では,検出力が低いと言う理由で,シェッフェが好んで使われているように思います.
>
> これはなぜでしょうか?検出力が低ければ差がでにくくなると思うのですが。
> 極論になりますが,例えば癌の検査などでは癌を見過ごすことにはならないのでしょうか?
以下,私見です.統計の話ではないです.ちょっとしつこいですが.
(2)へ. |
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194. Re^8: 噛む力の比較について(1) じゃりんこ 2000/02/01 (火) 19:16 |
> > 的(水準)を絞りながら,とは具体的にはどういうことでしょうか?
>
> 下記のようなケースを想定して書きました.
この想定は見当違いではないかと思います.
LSDのような手法を使っていよいのは,実験前に比較したい平均値対が決定されていた場合,つまり,Planned Comparisonsの場合です.
実験結果を見てから,あれやこれやの平均値対を比較したい場合(Unplanned Comparisons)の場合は,適当な多重比較法の使用が必要です.
しかし,実験前に比較対が決定していたのならば,LSDでも問題はないという考えかたではないでしょうか? その対に関しての第1種の誤差を保証すればよいことになります. |
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197. Re^9: 噛む力の比較について(1) 出口慎二 2000/02/01 (火) 21:42 |
> LSDのような手法を使っていよいのは,実験前に比較したい平均値対が決定されていた場合,つまり,Planned Comparisonsの場合です.
事後的に仮説検定の対象であるグループを選択することで大きくなる偶然の過誤確率を補正することが多重比較の考え方だと思います.だからこそ,事後的にLSDを用いてよいものかどうか迷うのであり,それゆえに,分散分析で有意差が出なかった場合はLSDを用いるべきではない,という考え方が必要になるのでしょう.
まず,じゃりんこ様と私の間で,LSDという言葉の理解が異なっていますよね?私はLSDという言葉を,じゃりんこ様の言うPLSDの意味で使用しています.そのうえで,第1種の過誤を犯すよりも第2種の過誤を犯すことに慎重であるべきケースでは,LSD(PLSD)も使い様,との考えを書きました.
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205. Re^10: 噛む力の比較について(1) じゃりんこ 2000/02/01 (火) 23:30 |
> > LSDのような手法を使っていよいのは,実験前に比較したい平均値対が決定されていた場合,つまり,Planned Comparisonsの場合です.
>
的を絞るという意味は,「実験のエンドポイントを明確にする」という意味ではなかったのですね.私が誤解していました.
私の意図は,実験計画の段階で比較の必要な処理を明確にしておいて,平均値を総当りするための多重比較法はできるだけ使わないようにするということでした. |
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