★ パラドックス ★

 45 パラドックス  青木繁伸  2000/01/25 (火) 20:45
  79 Re: パラドックス  竹澤邦夫  2000/01/27 (木) 08:45
   80 Re^2: パラドックス  青木繁伸  2000/01/27 (木) 10:20


45. パラドックス  青木繁伸  2000/01/25 (火) 20:45
正規分布に従う母集団から2つの標本をとりだし,それぞれの標本において不偏分散を計算します。この不偏分散の比をとったものを F0 とすると,F0 は 1 に近い値をとることが予想されます。

F0 は F 分布に従うのですが,その密度関数が最大の値をとるのは F0 =1 のときではありません。

例えば,両群から20例ずつ取り出したとき,F0 は自由度が(19,19)のF 分布に従いますが,F0=0.809523796のときの密度関数の値が0.953553594でこれがピークになります。

いままで,こんなことには気づかなかった(というか,気にしていなかった)

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79. Re: パラドックス  竹澤邦夫  2000/01/27 (木) 08:45
> 正規分布に従う母集団から2つの標本をとりだし,それぞれの標本において不偏分散を計算します。この不偏分散の比をとったものを F0 とすると,F0 は 1 に近い値をとることが予想されます。
>
> F0 は F 分布に従うのですが,その密度関数が最大の値をとるのは F0 =1 のときではありません。
>

X〜N(0,1)のときにXに何らかの座標変換を施せば,平均は0のままで,確率密度関数が最大値をとる点は0ではなくなるようにできる,というような話と同様のことではないでしょうか。確率変数を座標変換すれば,確率密度関数の印象をかなり変えることができるので,確率密度関数やヒストグラムを見るときには注意しましょう,というような話と結びつくのではないかと思います。

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80. Re^2: パラドックス  青木繁伸  2000/01/27 (木) 10:20
> X〜N(0,1)のときにXに何らかの座標変換を施せば,平均は0のままで,確率密度関数が最大値をとる点は0ではなくなるようにできる,というような話と同様のことではないでしょうか。

そうなんですよね。
F 分布においては「中央値」が 1 なのです(比が1以下になるのと1以上になるのはちょうど半々)。分布の裾が右に長いので,ピーク(最頻値)は中央値より左にあるということです。

考えてみれば当たり前なんですが,F 分布を単に棄却検定のときにしか使わないという生活をしていると,そんなことに全くむとんちゃくでいられるんですね。

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