★ 単位の異なる量のばらつきを比較 ★

 18 単位の異なる量のばらつきを比較することはできる?  ひの  1999/06/03 (木) 16:33
  19 Re: 単位の異なる量のばらつきを比較することはできる?  齋藤  1999/06/03 (木) 21:28
   21 Re^2: 単位の異なる量のばらつきを比較することはできる?  ひの  1999/06/04 (金) 03:26
    22 Re^3: 単位の異なる量のばらつきを比較することはできる?  齋藤  1999/06/04 (金) 03:50
     25 Re^4: 単位の異なる量のばらつきを比較することはできる?  ひの  1999/06/04 (金) 16:37


18. 単位の異なる量のばらつきを比較することはできる?  ひの  1999/06/03 (木) 16:33
単位の異なる別種の量のデータのばらつきを比較することはいったい可能なのでしょうか?
変動係数は無次元量なのですが,たとえば同じデータセットでも,周波数(Hz)で表したものと逆数の周期(秒)で表したものでは,変動係数の値は異なります。この場合(単位の次元が異なるだけ)では対数を取ってから変動係数を求めれば同じ値になります。しかし全く異なる種類の量(たとえば,周波数と計数値)のばらつきを変動係数で比較することは意味のあることなのでしょうか。それとも何か他の方法があるのでしょうか?
実際にこういう比較をしたいことはあるのですが,意味のある比較ができるのかどうかが私にはよく分からないのです。

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19. Re: 単位の異なる量のばらつきを比較することはできる?  齋藤  1999/06/03 (木) 21:28
お役に立てるかどうか分かりませんが,政治学の例では
Gary King (1986) "How not to Lie with Statistics." American Journal of Political Science.
が,単位の異なる量の比較について論じています。基本的に,データの元の単位に照らしてばらつきや回帰係数の大きさを解釈しなければならないと言う当たり前の事実を指摘しているに過ぎませんけど。以前だったら,変数を標準化するとかして比べるのは非常に一般的だったのですが,最近は流行らなくなってきました。
対数変換したあとで弾力性として解釈するのは一つの方法ですけど。

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21. Re^2: 単位の異なる量のばらつきを比較することはできる?  ひの  1999/06/04 (金) 03:26
ご回答ありがとうございます。

> Gary King (1986) "How not to Lie with Statistics." American Journal of Political Science.

このタイトルは私が初めて読んだ統計の本,ダレルの"How to Lie with Statistics."のパロディですね。入手しようと思いますので,できれば巻号・ページも御教えいただけませんか。

> 対数変換したあとで弾力性として解釈するのは一つの方法ですけど。

対数変換すると次元の問題は解消するようなのですが,質的に全く異なるデータの場合にはやはりよく分からないのですね。

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22. Re^3: 単位の異なる量のばらつきを比較することはできる?  齋藤  1999/06/04 (金) 03:50
> > Gary King (1986) "How not to Lie with Statistics." American Journal of Political Science.
>
> このタイトルは私が初めて読んだ統計の本,ダレルの"How to Lie with Statistics."のパロディですね。入手しようと思いますので,できれば巻号・ページも御教えいただけませんか。
恐らくそうだと思います。私の分野では,授業のリーダーでよく使われています。AJPSのVol.30, No.3, pp.666-687です。

> 対数変換すると次元の問題は解消するようなのですが,質的に全く異なるデータの場合にはやはりよく分からないのですね。

回帰分析だったら,結局のところ(私の分野では)政策的に意味のある大きさかどうか,分析に使ったデータの単位など質的な情報をたよりに解釈することが多く,ちらばりだとか係数の大きさを単なる数値情報として扱うことを控えるようにしています。自然科学だとどうか分かりませんが。それと,統計的な有意度だけで議論をすることは慎むようにも教えられています,はい。

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25. Re^4: 単位の異なる量のばらつきを比較することはできる?  ひの  1999/06/04 (金) 16:37
たびたびのご教示ありがとうございます。

>自然科学だとどうか分かりませんが。それと,統計的な有意度だけで議論をすることは慎むようにも教えられています,はい。

ごもっともです。有意差があるかどうかは標本サイズに依存するのでデータがたくさんあれば必ず有意差は出ます(母集団が全く同一でない限り)。その場合には差の大きさが大きいか小さいかと言うように話を持っていくことになりますね。
それにしても有意水準5%とか1%というマジックナンバーは統計数値表を引いていた時代の遺物なんだから,そろそろ廃止して,直接p値を示して議論するようにはならないものでしょうか。

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