有意確率 $P$ と有意水準 $\alpha$ の大小を比較して,以下のいずれかの結論を下す。
帰無仮説が「2 群の母平均に差がない」,対立仮説が「2 群の母平均に差がある」とすると,
もし,有意水準 $\alpha= 0.05(5\%)$で両側検定を行って,有意確率が $P = 0.007$ であったとすると,「有意水準 $5\%$ のもとで,2 群の母平均には差がある($P = 0.007$)」となる。
もし,有意水準 $\alpha= 0.05(5\%)$で両側検定を行って,有意確率が $P = 0.126$ であったとすると,「有意水準 $5\%$ のもとで,2 群の母平均には差があるとはいえない($P = 0.126$)」となる。
後者の述べ方で,「2 群の母平均に差がない」といってはいけない。検定は,与えられたデータに基づく結論を述べるのであり,たとえばデータの数が少なかったから母平均に差があるということを積極的に言えなかったのかもしれない。そのような場合であっても,もう少しデータを多く集めれば母平均の差を検出できるかもしれないからである。「帰無仮説を採択する」といういいかたもよくされるが,あくまでも「消極的な採択」であり,「帰無仮説が正しい」訳ではないことに注意が必要である。
演習問題:
応用問題: