分布関数     Last modified: May 16, 2002

 2 個のサイコロを1000 回振って毎回の出た目の和を記録するという実験を行った結果を,表 1 の左半分に示す。

 理論的に考察すると,目の和が最小であるのは,両方のサイコロが共に 1 の目が出たときであり,これは 1 / 36 の確率であることが分かる。目の和が 3 になるのは, ( 1, 2 ) という出方と ( 2, 1 ) という出方の 2 通りであり 2 / 36 となる。これをまとめると表 1 の右半分になる。

表 1.2 個のサイコロを振る実験で
出た目の和の分布と理論的な分布

$x_{i}$
度数 相対度数 累積相対度数 確率
$f(x_{i})$
分布関数
$F(x_{i})$
2 23 0.023 0.023 1/36=0.028 1/36=0.028
3 48 0.048 0.071 2/36=0.056 3/36=0.083
4 90 0.090 0.161 3/36=0.083 6/36=0.167
5 101 0.101 0.262 4/36=0.111 10/36=0.278
6 158 0.158 0.420 5/36=0.139 15/36=0.417
7 160 0.160 0.580 6/36=0.167 21/36=0.583
8 135 0.135 0.715 5/36=0.139 26/36=0.722
9 122 0.122 0.837 4/36=0.111 30/36=0.833
10 87 0.087 0.924 3/36=0.083 33/36=0.917
11 50 0.050 0.974 2/36=0.056 35/36=0.972
12 26 0.026 1.000 1/36=0.028 36/36=1.000
合計 1000 1.000 1.000

 表 1 において,“相対度数”と“確率”の列,“累積相対度数”と“分布関数”の列の数値がかなり似ていることがわかる。

 累積相対度数は経験的分布関数であり,その極限的なものが理論的分布関数 $F ( x_{i} )$ である(略して分布関数あるいは確率分布と呼ぶ。)。

figure

図 1.相対度数と確率

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図 2.累積相対度数と分布関数


演習問題

 サイコロを振る実験をしてみなさい。

 参考:インターネットでサイコロを振るページ


応用問題


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