アンケート調査データの場合の無回答項目やカルテデータの場合の未検査項目のように,あるケースのある項目の値が欠落している場合がある。ほとんどの統計プログラムパッケージでは,1ケースあたりの変数の個数は等しくなければならないので,データファイルを準備する場合には,データが欠落している場合でもなんらかの数値を入力しておかなければならない。ただし,入力される数値は実際にはデータがなかったことを表しているので,分析対象からはずす必要がある。そのため,他の有効なデータと明らかに区別できる値(欠損値)を入力する。例えば,正の値しか取らない変数には欠損値として負の値を与える。あるいは,通常では出現しないような大きな値を与えるなどが適当であろう。