ヘール・ボップ彗星観測日記

1997/03/22-23日
photo  3時頃に北西の空を見ると地平線付近は雲がない。このぶんだと夕方のヘール・ボップ彗星を見ることができるかも知れない。17時過ぎに一家4人で赤城山へ出かけた。長男と家内は去年の百武彗星の一番すごいところを見ているが,長女はそれは見ていない。18時ころ現地に到着したが,まだ明るい。北西の空には雲がない。強い風が吹いており,体感温度はマイナス3,4度というところか。空が暗くなるのを車内で待っていたがついに発見。肉眼でも尾の存在はわかる。双眼鏡で見せたが,長女以外はいささかがっかりしたようである。20時近くなっても彗星の高度はあるが,なにしろ寒い。到着した頃は前の日の雨の名残の水たまり・ぬかるみがあったが,その頃にはパリンパリンに凍っている。帰りに外食することにして引き上げた。

 撮影データ:1997/03/22 19:49:00〜19:49:30 (30sec.) f50mm F2.8 ISO-1600 ネガフィルム
 手前は結氷している赤城大沼。湖畔の街の光がきれいだった。画面の左端の方にあるのはアンドロメダのβ星。そこから右へμ,ν星を辿り,ν星の右下にあるかすかな白点がアンドロメダ大星雲(M31)。

photo  家に帰ってきたのは22時過ぎ。仮眠をとって,今度は一人で朝のヘール・ボップ彗星を見に出かける(ものずきだな〜)。2時出発,3時現地到着。月がまだ明るいし,雲も多い。彗星が登ってくるのを待つ。白樺の梢が薄明るくなっているのに気付き,双眼鏡を向けると,そこに彗星があった。夕方の彗星と同じような見え方である。ときどき流れ雲に隠される。双眼鏡では空がずいぶん明るくなった5時18分頃まで見えていたがその後は雲に隠れてしまった。あのぶんだともう少し後まで見えていたに違いない。

 撮影データ:1997/03/23 04:42:30〜04:43:00 (30sec.) f50mm F2.0 ISO-1600 ネガフィルム
 白樺の梢の上のヘール・ボップ彗星。黒い流れ雲の間にかいま見える。

 夕方も,朝方も,月明かりのせいか,イオンテイルが写真にも写っていない。寂しい姿だ。9時間くらいの経過があるので,2枚の写真を比べると彗星の移動がわかる。


枠の付いている写真をクリックすると大きな写真を見ることができます。


・ 直前のページへ戻る  ・ E-mail to Shigenobu AOKI
Last modified: May 15, 2002